CV:豊口めぐみ
概要
SAI社の「第一ターミナルサービス課」で水柿ツカサの直属の上司。課長の山野辺タカオは元々営業の人間であまり業務に詳しくないため、彼に業務の管理を任されている。パートナーはコンスタンス。口が悪く暴力も振るうため周囲からは恐れられている。
仕事に行き詰ると、憂さ晴らしに行きつけのバーで酒を飲むのが習慣。だが酒には弱く、寝落ちしては同僚で同じ店の常連の縹ヤスタカ(彼の方が若干先輩)に自宅まで連れ帰られるのがお決まり。
第一ターミナルサービスが大幅なコスト高に目をつぶってでも出来る限り所有者とギフティアとの別れを悲しい『だけ』のものにさせないような丁寧な回収プロセス(いわゆるインフォームド・コンセント)を踏むのは、彼女の意向が大きく働いている(詳細は彼女の過去とアイラとの関係を参照)。
彼女の過去とアイラとの関係
アイラとは3年前までの6年間コンビを組んでおり、当時は休日は一緒に遊園地に出かけるなど公私共に親密な関係だった。
そんな関係に転機が訪れたのは3年前、現在は彼女の部下になっている絹島ミチルが所有していた父親代わりのギフティアの回収担当を務めていた頃だった。
父親の回収期限が迫る中、彼女は何らかの異常が発生していたアイラを置いて1人でミチルと一緒に逃げた父親の回収に向かった。ミチルと父親は見つけたものの、そこに東雲(CV:三宅健太)率いるギフティアの強制停止すなわち破壊せんとするアール・セキュリティ社の部隊もやって来た。いつワンダラー化するか分からないのだから今すぐ破壊すべきと主張する東雲に対し、彼女は自分に任せて欲しいと訴えた。
しかしそこで悲劇が発生する。突如父親がワンダラー化し暴れだし、ミチルに襲い掛かったのだ。ミチルを咄嗟に庇った彼女は父親に右足首を切断される重傷を負わされ、父親はミチルの眼前で銃で蜂の巣にされる形で破壊され、ミチルはそれが原因で心に深い傷を負ってしまうという最悪の結果に終わってしまった。
その後、右足首を失い義足を取り付けまだ松葉杖が手放せない頃、アイラをいつもの遊園地に連れ出し、そこでコンビ解消を告げた。
この出来事こそが、第一ターミナルサービスが大幅なコスト高に目をつぶってでも出来る限り所有者とギフティアとの別れを悲しい『だけ』のものにさせないような丁寧な回収プロセス(いわゆるインフォームド・コンセント)を踏むようになった理由でありかつ、アイラが思い出を作ることに対しネガティブな思考を持つようになった理由でもある。
なお、傷も癒えない頃に傷心のミチルの元へ度々訪問し彼女のケアに努めたことが、ミチルの入社のきっかけとなっている。
現在はアイラとは腫れ物に触るような態度で接し、直接的な関わりを避けているが、予定外の入社のためパートナーとなる適当なギフティアがいなかったツカサにアイラをパートナーにするのはどうかと山野辺が提案した際は、彼の胸倉をつかんで激怒し猛反対したり(寿命が近いことが理由と思われる)、新しいパートナーになったツカサを介して何かとアイラを気遣ってはいる。
ツカサとアイラが仕事上のパートナーとしてよい関係を築いているのはツカサを通じて認識していたが、ツカサがアイラに恋愛感情を抱き告白したことまでは、コンスタンスから報告を受けるまでは知らなかった。
そしてある日の夜、ツカサとアイラの部屋に赴き彼らに対しコンビ解消を命じた。
しかしその真意は、アイラが自分の本心に反してツカサと距離を置こうとしているのに発破をかけるためであり、かつて自分がアイラとのコンビを解消してしまった判断を後悔しているが故であった。
そしてアイラの改めての告白を後押しし、最後の日はツカサとアイラが二人で心置きなく過ごせるよう社内から追い出して遊びに行かせ、閉園間際の遊園地に密かに回収用の車を回してツカサが彼女を回収してくるのを待った。
観覧車から永遠の眠りについたアイラを抱きかかえてきたツカサを迎え労をねぎらった。