水パイプ
器具上部に据えられた火皿に煙草などを入れ、炭火を載せて煙を出し下部の瓶の水をフィルターとして用いる喫煙器具。シーシャ、フッカー、ナルギレ、水煙管、水タバコとも呼ばれる。
水パイプ自体には大麻吸引の道具というイメージが一部であるが、本来は煙草を吸うためのものであり、中東ではポピュラーな喫煙具である。
都市部にはシーシャ喫煙の専門店もあり、高級志向の店でなければチャージとシーシャの合計で3000円もあれば2時間ほどはゆっくり過ごすことができる。
一人で楽しんでも良いが、本場中東ではこれを複数人でシェアするのが友好の印であり、日本の店でも大抵はシェアを認めている。
吸い方は普通の紙巻きタバコの様に一旦口腔内に煙を溜めて適量を肺に吸い込む方法(MTL、マウストゥラング)ではなく、爆煙系VAPEの様にいきなり肺まで思い切り吸い込む方法(DL、ダイレクトラング)が一般的。その後、香りを楽しみながらゆっくりと口と鼻から煙を抜いてゆく。
タバコの葉
一般的な紙巻きタバコや葉巻と違い、葉そのものに花やフルーツなどの強いフレーバーが添加されている。
詳細は省くが、製造時にタバコの葉を洗ってあるものと洗ってないものがある。洗ってあるもの(ウォッシュド)はニコチンが大部分除去されており、当然ながら味も違ってくる。
複数のフレーバーの葉を混ぜて楽しむのもアリ。
さまざまな調整
炭火の火力、炭火の上にかける蓋の空気の通りの多寡、葉の詰め方、混ぜ方などで味を様々に調整できる。
喫煙時にタバコの葉に酒を振りかける事でアルコールや酒の香りを添加するという楽しみ方もある。
更にボトルに入れる水をジュースや酒にする事で香りを加える事も出来るが、ここに酒を入れると揮発したアルコールを直接肺の毛細血管から摂取することになりかなり強く酔うので、強くてもアルコール度数は10%以下になるように薄めるのが安全。
ボトルの水を氷水にするなどしてさらに冷却効果を高めると煙がまろやかになり喉越しがスムーズになるが、逆に甘みを感じにくくなるので淡い甘さのフレーバーには不適。
細巻き煙草に比べ一手間かかるものだが、豊富なフレーバーが楽しめるという利点があり、日本でも愛煙家を中心に人気を集めている。
ちなみに「電子シーシャ」なる物もネット上では見つける事ができるが、何の事はない、シーシャの形にしたVAPE(香りを付けたグリセリン主体のリキッドを電熱線で揮発して吸うもの)に過ぎず、シーシャではない。
VAPEも奥深い喫煙(または喫煙に類似した)ガジェットであるが、シーシャとは全くの別物であるので混同せぬように。