概要
『究極の勝負師』。数学界の神童、ジャンをしてそう言わしめる、孤高のギャンブラー。
本来、運の要素に支配されがちなギャンブルにおいて、持ち前の異常な集中力、感性をもってして確定的な勝利をもたらす。
単に運が良いのではなく、身体的なスキルを活かし勝つべくして勝つその様を、ジャンは『全方位型の槍』とも称している。
人物
男性としては少し長めのクシャクシャのくせ毛と、片耳だけにつけたピアス以外、特に目立った特徴のない平凡な容姿、さらに飄々とした振る舞いと、非常に軽いノリがどこかチンピラを思わせる。
初登場時も競馬で有り金をすべて摩ってしまい、道行く人に自前のパーカーを300円で売ろうとするも、だれにも相手にされず、途方に暮れているなど、おおよそ強豪ギャンブラーとは思えない醜態をさらしていた(このときの競馬については、詳細が描写されておらず、なぜ負けたのかは不明)。
奇しくもこれが、京本マサルとの出会いのきっかけとなった。
能力(※ネタバレ注意!)
先述した特別な身体力により、ロシアンルーレットにおいては銃の重みで、弾倉のどこに弾丸が入っているかを測る。ルーレットにおいては、目で、ストップウォッチのように、玉が一周する速度を測り、放られた球がどこに入るかを予測する。さらには、丁半博打においては、投げ込まれるサイコロと、その揺さぶられ方を見て出目を予測する等、およそ人間とは思えないほどの動体視力と集中力、記憶力を持つ。
これは鎌田曰く映像記憶能力と呼ばれる、見たものを瞬時に細部まで記憶できる能力であり、これにより沢尻は超人的な能力を発揮し勝利をおさめていた(もちろん、先天的な能力なためイカサマではない)。
余談(※ネタバレ注意!)
実は、沢尻の体は急性白血病に侵されており、マサルとの対決中にも血を吐くなど、症状は非常に深刻なものだった。対決後、裏路地で一人大量の血を吐き、そのまま猫の如く一人で逝こうとしていたところを、大会事務局長クリス・大神に拾われ、一命をとりとめる(その際、復讐を誓っていた父親の骨髄を勝手に移植され、激昂していた)。その後、病室から姿をくらませ、現在は行方不明である。