「まったく
馬鹿は御しやすくて助かる」
概要
火口家の重臣。
物腰が柔らかく
村人からの評判は高い。
風斗が襲われるまで
火沼に対して「いい人」と評価していた。
左手の小指に傷がある。
人物(ネタバレ有り)
本名は緋沼哲也。
元は火祭村と摩天楼組(暴力団)の麻薬の取引のため、火祭村に送り込まれた人間。
同時に火祭村の儀式に魅せられる事となった。
火沼にとって火送りの儀式は娯楽であり救済。
そのため生贄制度の撤廃を是としておらず
権蔵を懐柔し、儀式の復活を目論んだ。
火祭村では火口家の配下につき
当時幼かった火口権蔵と接触。
権蔵から「火」の一字を与えられ
「緋」沼ではなく「火」沼と名乗るようになった。
全ての人間を見下しており
他人の命を奪う事も容易く行う。
幼少期、母親から日常的な虐待を受けていた。
また母親から(火沼が)父親に似ている事で
暴言を吐かれていた。
唯一、母親の虐待から
火沼を守ってくれた兄が居たが
母親から暴行を受けた際に頭を強く打ち死亡した。
兄が死亡しても母親は火沼への虐待を止めず
冬の日に家から追い出した。
その後、母親はタバコの不始末が原因で
火沼の目の前で焼死。
(奇しくも母親が火沼を家から追い出した事で
火沼自身は無事だった)
行くあてもなく歌舞伎町に辿り着き
窃盗に手を染めていたところ
花咲龍児と出逢う。
そして花咲の弟分になり
無黒組(いわゆるヤクザ)にはいった。
火沼は花咲に亡くなった兄の面影をみるが
花咲といると自身の感情が分からなくなり
花咲の目の届かないところで
他者への加害行動を繰り返していた。
挙句にカタギの子供を薬物で中毒死させ刑務所に服役。
出所後は花咲の元に戻るも
大学バスケサークルの大量中毒死事件を起こし
間接的に月宮瑠奈に深い心の傷を負わせている。
火祭村では筆学所で教師もしていた。
共行らからは〝教えるのは上手そう〟と評されていた。
ヘビースモーカーである様子が窺え
煙草がきれると苛立ちを露わにする。
また煙草を通して無黒組にいた頃の
花咲との記憶を思い出したりしている。
余談だが火沼とは逆に花咲はすでに煙草をやめている。
火沼が花咲に亡くなった兄の面影を見るように
花咲も火沼に亡くなった弟を重ねて見ており
火沼はその事にも苛立っていた。
摩天楼組の配下になった頃には
兄貴分であった花咲とは距離をとっており
火祭村に花咲が現れた際は
火沼にしては珍しくかなりの動揺を見せた。
容姿(ネタバレ有り)
高身長かつ見た目も良く
(猫を被っているだけだが)
気遣いができるため
神服克典から
「女には困らないんだろうな」
と言われている。
沙羅からも「かっこいい」と評されている。
また伊作優吾からは「村の奥様方と仲良しですね」と発言があったり
火沼自身も「女性からの誘いは断らないようにしている」と言っていたり
夜道で村の女性から「今日は来てくれなかったのね」「他の女の所に行っていたのかしら」と声をかけられたりしてる様子があり色男であることが窺える。
しかし本心で女遊びをしている様子はなく
村人の懐柔や処世術の面が強い。