解説
グルメ界のエリア7に存在する野生の格闘術で、大陸中の猿達の生態系ピラミッドを階級付けしている。
階級は新入り、10~6級、5級~1級、初段~五段、六段~九段、師範代、師範、猿王の順に高く師範となって初めて自由な捕食と交尾が認められる反面、それより下の階級の猿達は師範の許可の無い行動を禁じられている。
この厳しいルールは猿王から自由を与えられた四頭の師範が独自に決めたもので、師範達はそれぞれ四つの派閥に分かれて自分より下の猿の自由な捕食を禁止。自分達だけが食材を独占し、更に上の地位に登りつめようとしている。
自由な捕食を奪われ、空腹に耐えかねた猿達は師範の許可無しにトリコ一行を襲撃したが、師範に見つかったため一斉に自害を選択してしまう。大自然にあるまじきその光景を目にした四天王が師範ゴリタウルスに勝利した事でルールは崩壊し、猿達の反乱によって自由を取り戻した。
猿武の基本は敵の攻撃を自身のグルメ細胞一人一人で受け流すこと。しかし食欲以外の個性がバラバラの全60兆もの細胞の意思を統一させなければ攻撃の流れを正確に捉えられず上手くいかない。
基礎の習得にはビービーダンゴムシというダンゴムシでお手玉をする必要があるが、一度ビックリして丸くなると速度が速くなったり重量が重くなったり逆に風に舞うほど軽くなる等自身の性質を変幻自在に変える為、一つ回すだけでも数ヶ月はかかる(有段者で10~20匹、師範代で30匹、師範で50匹はこなせる)。
基礎を習得しても細胞の統一は一瞬修行を止めるだけで乱れるため、お手玉を止めてはならない。
この技術を全て攻撃に転化した場合、統一された細胞により莫大な力が生まれ、過去に猿王の祖先はたった一発のパンチで巨大な大陸を粉々にしたという。
元々は猿王の種族であるキンタマントヒヒの雄と雌が一緒に踊るモンキーダンスで、千の振り付けを10秒、1つにつき0.01秒というとてつもないスピードが必要でありそれを踊りきることで雄の猿王のキンタマことペアが落ちる。
しかし猿王の恋人は既に亡くなっており、一緒に踊ってくれる相手が欲しかったからか猿王は他の猿達に猿武を教えたのだが、他の猿達にはその事が伝わらなかった為エリア7に厳しいルールが敷かれることとなった(これに対し猿王は特に気にも留めず)。
美食屋四天王は文明の遺跡でこの振り付けを発見し、カカにはその事は内緒にしつつカカ指導のもと猿武を習得。そして猿王とのダンスの終盤、突如猿王は執拗に四天王に噛み付こうする。
追い詰められたトリコは最期に猿王を食うために唇に噛み付き返したが、実はダンスの最後はキスするのが正解であり偶然にもトリコは最後の振り付けまでたどり着いたと見做され、ペアの捕獲に成功したのだった。
猿達の階級
師範
- ゴリタウルス
読者応募の猛獣。捕獲レベル1405。
北マウンテンエリアを支配しており、最初は超巨大な山に不気味な顔がついた容姿だったが正体は名前の通りケンタウロスの下半身を持つゴリラ。
猿武の師範というだけあり美食四天王と渡り合える実力者。口から広範囲を木っ端微塵にするエネルギー弾を吐き、独特な構えからすり抜けるように打撃を受け流し、殴打で地を割る。毒に対する抗体を精製することも可能。
師範代
- じゅもんきー
捕獲レベル1200の哺乳幻獣類。魔法使いの格好をしている。
六段~九段
- 火猿(かえん)
捕獲レベル1120で、九段。頭部と二の腕、脚が炎に包まれている。
- チンパンジジー
捕獲レベル1050で、七段。長い顎髭とオールバックの長髪が特徴のチンパンジー。
初段~五段
- ヒヨコング
捕獲レベル970の哺乳鳥獣類で、四段。ゴリラのように筋骨隆々のヒヨコ。猿じゃないじゃんというツッコミは禁句。
- ボクサール
捕獲レベル915で、初段。四本以上の腕にボクシンググローグをはめた猿…というよりゴリラ。
5級~1級
- ポジドリル
捕獲レベル870で、3級。リーゼントとサングラスが特徴のマンドリル。
10級~6級
- カラテナガザル
捕獲レベル805で、6級。脚代わりに使えるほど両腕の長いテナガザル。
- ウンチンパンジー
捕獲レベル753で、8級。頭にウンチを乗せたチンパンジー。
新入り
大陸の最初でトリコ一行を襲撃した猿達。