琴(きん)と箏(こと)はこのサイトでも混同されているが、琴は上記の通り指で直接弦をおさえて音程を変えているのに対して、箏は柱(じ)を動かして音程を変える仕組みである。いずれも箏爪あるいは指で演奏する。
中でも古琴(こきん、中国読みクーチン)は3000年の歴史を持つ楽器で、孔子、諸葛亮、陶淵明、白楽天など数々の著名人が好んで演奏した。七本の弦を持ち、胴は一般的に青桐だが、トウヒ製も人気がある。基本的な音調では、演奏者から見て最も遠い一弦から見てCDFGAcdである。弦の横には白い点があり、これに合わせて指を動かし演奏する。
日本においても、源氏物語で光源氏が演奏する場面が見られるなどしていたが、のちに衰退し、今でいえば琴と言うと、十三本の弦を持つ、いわゆる「箏」を指している。
演奏法としては、散(解放弦)、按(弦をはじいた後に指を動かして、音程を変えるポルタメント奏法)、泛(左手の指で弦に触れて倍音を出すラジオフレット奏法)がある。