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継国縁壱

つぎくによりいち

継国縁壱とは、漫画「鬼滅の刃」の登場人物。
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※この記事は重大なネタバレを含みます

概要

吾峠呼世晴による漫画『鬼滅の刃』の登場人物。
主人公・竈門炭治郎が夢で見た先祖である炭吉の記憶に登場し、鬼殺隊の核となった始まりの呼吸である「日の呼吸」の使い手である耳飾りの剣士の本名で、十二鬼月最強の鬼である上弦の壱・黒死牟こと継国巌勝の双子の弟。

四百年前の戦国時代の剣士であり、174話の黒死牟視点の回想にて本名及び黒死牟との関係が判明。その時は齢八十を超えた姿で登場している。
そして彼こそが悲鳴嶼が予想していた、「を発現させても二十五を超え生き延びた例外」であった。

本編では炭吉、黒死牟、そして無惨の回想にのみ登場。
人の目を眩ませる程の剣才を持つ一方で、苦悩に満ちた不遇の人生を歩んだ人物でもある。
彼自身は悲しみや苦しみ、痛みを感じるただの人間であり、周囲の人からは「素朴で物静かな人」と語られている。

過去

幼少期

武家である継国家に産まれた縁壱は、当時は不吉とされた双子である事、さらに生まれつき額に不気味な痣があったという理由から、「忌み子」として父に疎まれすぐに殺されそうになったが、母・朱乃の猛反対もあって「十歳になったら寺に出す」という条件で生きることが許される。その後は物置のような三畳の部屋で軟禁に近い生活を強いられていた。「縁壱」という名前は、「人と人との繋がりを何より大切に」と願った母から付けられた。
縁壱は二歳の時に父親から「お前は忌み子で継国家に災いをもたらすだろう」と言われていた為、災いが起こらぬよう自分の存在を「無いもの」と思って息を潜め、言葉を発さなかった。幼少期の縁壱は常に「自分はここにいてはいけない」と思いながら過ごしていたようだ。
後に、母親からなぜ喋らなかったのか聞かれても理由を話さなかったが、母親はそれが父親を庇ってのことだと察していた。

朱乃は、縁壱が口を利かなかった事から、縁壱は耳が聞こえないと思い込み、何とか喋れるようにと自身の信仰していたヒノカミ様に祈り、縁壱の耳にお守りとして花札の耳飾りを付けた。母親から耳が不自由だと思われていたことに気付いた縁壱は「私は耳が聞こえます」と初めて喋った。縁壱はこの事を、自分が口を利かなかったことで心配をかけたと申し訳なく思っている。

三畳一間


縁壱は七歳になるまでは碌に言葉も話せず、母にしがみ付いて回るだけの生活を送っていたと思われていた。縁壱の才能を知る前の兄・巌勝は弟を哀れみ、時折、父親の目を盗んで縁壱の部屋を訪れては双六や凧揚げなどの遊びを教えたりと、何かと気にかけていた。
それを知った父親は巌勝の頬を殴り、忌み子である縁壱との関わりを絶つように言ったが、巌勝がその翌日には自ら作った笛を縁壱に与えていたところを見ると、兄弟の交流はこの後も続いたようだ。この件については温厚な母親も父親に対し激怒し、大喧嘩している。両親が自分達が原因で度々喧嘩をする事に、縁壱も巌勝も心を痛めていた。
ある時、兄の指南役だった男が戯れに縁壱を稽古に誘い、縁壱は指南役に圧勝する。縁壱の才能が兄を含めて周りに知られ、巌勝は自分と縁壱の立場が逆転するのではと危惧した。
しかし、それから間もなく縁壱を擁護していた母が死去。縁壱はこれを契機に継国家から去ることを決意する。

「いただいたこの笛を兄上だと思い どれだけ離れていても挫けず 日々精進致します」

继国缘一


巌勝に恩義を感じていた縁壱は、そう告げて、寺に行かずにそのまま家から出奔した。

父親は愛する妻の死と縁壱の出奔から心を入れ替え、みるみると穏やかになったが、同時に心労からか体調を崩しがちになった。妻の遺言通り縁壱との関係を修復しようと彼を捜させていたが、巌勝が結婚して安心したからか、三十代で世を去った。縁壱達の母・朱乃亡き後は、後妻をもらうことも無かったという。

出奔、愛する人との出会い、そして……

縁うた


人生で初めて自由の身となり、昼夜走り続け山を越えた縁壱は、黒曜石のような瞳の少女うたと出会う。
流行り病で家族を皆亡くしてしまったうたは、田んぼでぽつんと佇んでいた。縁壱が何をしているのか問いかけると、「一人きりになって寂しいから田んぼにいるおたまじゃくしを連れて帰ろうと思って」と言う。しかし、日が暮れ始めると、うたは「家族と引き離されるこの子たちが可哀想」と捕まえたおたまじゃくし達を逃がしてしまった。
それを見た縁壱は――――

「じゃあ俺が一緒に家へ帰ろう」

こうして幼い二人は身を寄せ合うようにして暮らし始めた。
うたは本来朝から晩までよく喋る子であり、縁壱の表情以外からも感情の動きを感じ取り心を通じ合わせた。縁壱は動物や虫に好かれるので、周りに小鳥や蝶、狸や狐などが寄ってきて手ずから餌を食べる為うたは大喜びしていた。
彼女との生活の中で、縁壱は生き物の体を透かし見る者など自分だけであることなどを教えられた。うたは糸の切れた凧のようだった縁壱の手をしっかりと繋いでくれた人で、縁壱はうたと手を繋いで歩く田畑への道がとても幸せだったという。
それから十年経って成長した二人は愛し合い、正式に夫婦となった。単行本21巻の扉絵では、大人になった二人がそれぞれ蝶と蛙を手に乗せて幸せそうに笑い合う姿が描かれている。

両者が結ばれて間もなく、うたは子どもを授かった。
愛するうたと子どもと小さな家で暮らすことだけが縁壱のささやかな望みであり、自分にも新しい家族ができるという幸福を噛みしめるが、出産に備えて産婆を呼ぶ為に彼女の傍を離れていた間に、うたをお腹の子共々に惨殺されてしまう。

縁うた


十日程彼女の遺体を抱いて茫然自失としていたところ、鬼を追っていた剣士(外見からしておそらくは煉獄家の先祖)が現れ、彼に言われて妻と子の亡骸を埋葬した後、鬼を倒す組織の存在を知って鬼狩りの道に入った。
その愛はうたが亡くなってからも変わらず、縁壱は生涯彼女一人だけを愛していた

初始呼吸


鬼狩りとして生きる中、武将として成長した兄・巌勝が鬼に襲われていたところを助け、再会を果たす。縁壱は当時の達と気が合ってよく話しており、相手に合った呼吸法を教える程指導が上手であった。その後は同じく「(縁壱視点では)部下を殺された為に」鬼狩りとなった兄や、他の剣士達と共に剣の研鑽、呼吸法の開拓を並行して続けながら鬼と戦っていた。

そして……

始まりと元凶


「なぜ奪う? なぜ命を踏みつけにする?」
「何が楽しい? 何が面白い? 命を何だと思っているんだ」

遂に縁壱は全ての元凶である鬼舞辻無惨と対峙し、「自分はこの男を倒すために生まれて来たのだ」と悟り、無惨との戦いの中で己の剣技・日の呼吸の型を完成させる。
最強の鬼である無惨を圧倒し追い詰めたが、止めを刺す直前に無惨は自らの肉体を弾けさせ、1800個の肉片となって逃亡。縁壱はその内1500個を斬り捨てるも本体部分は取り逃がしてしまう。
その後、駆け付けた鬼殺隊士から、兄・巌勝が産屋敷家当主を殺し、裏切って鬼となった事を聞かされたのだった。

鬼殺隊の本拠に戻った縁壱は、隊士でありながら身内から鬼を出した事、無惨を取り逃がした事、その時に無惨の傍にいた鬼を見逃した事を激しく糾弾された(この時、煉獄家の先祖らしき人物が縁壱を責める仲間達を制止しようとしている)。自刃せよとの声もあったが、父である殺された先代の後を継いだ産屋敷家の新たな当主(当時六歳)がそれを止め、結果縁壱は鬼殺隊を追放される事となった。
追放された後も数名の柱達とは連絡を取っており、当時の産屋敷家当主もそれを黙認していた。

そして、追放された彼がかつてうたと暮らしていた家のあった場所に向かうと、鬼に襲われて逃げ惑う炭吉とその妻、当時臨月であったすやこを発見する。炭吉達は、あばら家と化したかつての縁壱の家を偶々見つけて自分達の住居としていた。
縁壱は炭吉達を助けた後、産気づいたすやこの為に産婆を呼びに行き、翌日無事に竈門夫妻の娘・すみれが誕生した。かつて妻と子供の為にできなかった事を炭吉達にすることで、縁壱は精神的に救われた。
それでも縁壱は、妻子を守れず無惨を倒すことも出来なかった自身を「何の価値もない男」だと、炭吉に卑下して語っている。

縁壱さんと炭吉さんとすみれちゃん


「しかし私はしくじった 結局しくじってしまったのだ 私がしくじったせいでこれからもまた多くの人の命が奪われる」
「心苦しい」

その二年後、自分の生い立ち、そして苦悩を誰かに打ち明けたいと思った縁壱は、再度竈門家を訪れ自身の過去を語った。
炭吉は深い悲しみに沈み自分を責め続ける縁壱に同情し、あまりに過酷なその人生に掛ける言葉を見つけられなかった。
その時、炭吉とすやこの娘・すみれから「抱っこ」を乞われ、炭吉にも勧められた縁壱は彼女を抱き上げた。
高く持ち上げられ、嬉しそうにはしゃぎ笑いかけてくるすみれの顔を見た瞬間、縁壱は「失われたもの」、そして見失いかけていた「守るべきもの」を思い出し、とめどなく涙を溢したのであった。

縁壱はその後暫く竈門家に滞在し、すやこに乞われ、竈門一家に日の呼吸の型を披露する。
型を全て披露し終えると縁壱は竈門家を離れることを決意し、餞別として花札の耳飾りを炭吉に手渡した。
別れ際、炭吉が自らと家族を救ってくれたことへの感謝と、縁壱が決して価値のない人などではないことの証明として、耳飾りと日の呼吸を竈門家の子々孫々に受け継いでいくことを約束すると、縁壱は「ありがとう」と微笑みを残し、去っていった。

笑顔


炭吉は少しでも縁壱の心が救われることを願った。その後、縁壱が炭吉達の元を訪れる事はなかったという。

晩年、最期

継国縁壱


お労しや 兄上

それから数十年以上経ったある月夜の晩。人喰いの鬼となり果てた兄と、老いさらばえた弟は対峙した。
惜別の涙を流し、縁壱は全盛期と変わらぬ技の冴えを以て一瞬で彼を追い詰める。しかし、止めの一撃を放つ前に寿命を迎え、直立した状態のまま事切れてしまう。
縁壱の亡骸は黒死牟に両断され、その懐からは亡き妻の着物から作った袋と、それに包まれたかつて兄から貰った笛が遺されていたのだった。

最終話にて

単行本化に伴い、最終話の現代において、後ろ姿が縁壱によく似た人物とうたによく似た夫婦が、赤ちゃんを抱いて仲睦まじそうに歩いている姿が新たに描かれている。

人物

始まりの呼吸


皮肉にも剣術の才能によってその物静かな性格はかすんでしまったが、幼少から老境に至るまで、縁壱は落ち着きのある、おおよそ戦士には似つかわしくない穏やかな人間として描かれている。

子供の頃は自分を「無いもの」と思って息を潜め、常に「自分はここにいてはいけない」と考えながら過ごし、長じてからも「何の価値もない男」と自身を認識しているなど、自己評価が非常に低い

縁壱の性格は母である朱乃に似た争いを好まないおっとりしたもので、素直で素朴そのものだった。初めは尊敬する兄の影響で侍に憧れたが、人を傷つけることを好まず、他人を武器で打つ感覚すら耐え難く不快と感じる平和主義者だった為、指南役を倒した後は侍になりたいとは言わなくなった。

物静かではあるが察しは良い方であり、幼いながらに病身の母を常に支え続け、自分を「忌み子」とした父をも庇おうとしており、兄の為に身を引いて姿を消すなど、心優しい子供でもあった。

鬼殺隊時代には個人個人に合わせた呼吸の指導まで行うことができる教授力も持っていた。他の隊士との関係も良好であったようで、鬼殺隊を追放された後も一部の柱とは秘密裏に連絡を取り合っていたようだ。

自身については「それ程大そうなものではない」「長い長い人の歴史のほんの一欠片」「私たちの才覚を凌ぐ者が今この瞬間にも産声を上げている」と、驕りの欠片もない。

「この世はあらゆるものが美しい、この世界に生れ落ちることができただけで幸福だと思う」「人が幸せなのを見ていると嬉しくなる」と語るなど、たとえ自分が辛くても他者が幸福であることや、日常の小さな事で喜びを感じる、とても心が豊かな人物。
またそれ故に、無惨を始めとする鬼とその在り方には「人の命を踏みつけにする存在」として強い拒絶の意志を示す。

人の体が透けて見えるなどの周囲の人々と違った能力は、幼少の彼に漠然とした疎外感を感じさせていたが、少なくともうたや炭吉ら少数の人間達は縁壱の悲しみと苦しみに気付いていた。

炭吉の記憶を見た炭治郎曰く、縁壱は“素朴で物静かな人”であり、縁壱自身の視点では超人的な身体能力を持ちながら、精神的には普通の人間となんら変わらない、痛みや苦しみ、悲しみを知る。そんな等身大の人物だった事が明らかとなっている。

戦闘能力

日


「道を極めた者が辿り着く場所はいつも同じだ」

生前は兄の巌勝(黒死牟)をして「この世の理の外側にいる」「神々の寵愛を一身に受けた者」「鬼狩りの長き歴史の中で最も優れた剣士」と言わしめ、無惨すら「あんなもの然う然う生まれてなるものか」「出鱈目な御伽噺としか思えない」「本当の化け物」と恐れた作中最強の存在
生まれながらにして人の理の外側に立ち、生前にもその死後にも、人も鬼も誰一人として追いつく事はおろか影を踏む事すら叶わない、正真正銘の神の領域の強さを有する、最早人間と呼んでいいのかすら曖昧なレベルの力を持つ存在

体の機能が極限段階に達している事を示す「痣」と、相手の筋肉と骨格、果ては内臓の動きも見通せる透き通る世界を生まれた瞬間からすでに体得し、常時発動させていたという、最初の呼吸の使い手にして最初の痣者。
その剣才は途方もなく、七歳の時、兄がどんなに鍛練しても敵わなかった父の配下を、竹刀の持ち方を教わって即、素振りさえしたことがない状態で一瞬の内に四連撃を打ち込んで気絶に追い込んだ。

成長し鬼狩りとなった時、その才はさらに高次元で開花した。
始まりの呼吸である『日の呼吸』の使い手であり、これを当時の鬼殺隊士が使っていたそれぞれの剣技に上乗せすることで、現在の全集中の呼吸の技術を生み出した。『日の呼吸』を使えない仲間達に向けて、それぞれの適正に合わせた呼吸法である「五つの基本の呼吸」を、考案して教授したのも縁壱である。云わば、現在の鬼殺隊に到る礎を築き上げた中興の祖である。
それ故に日輪刀の刀鍛冶の里では、後に鬼殺隊の剣士の訓練用に縁壱を模した絡繰人形縁壱零式のシリーズが開発された。しかし、素の戦闘能力および技能も卓越していた縁壱の動きを再現するには、絡繰り人形の腕を六本にしなければならなかった

その人生において、生涯ただの一度も、かすり傷すら負わされる事はなかった。
始祖にして最強の鬼である無惨も無論、縁壱に傷一つつける事すら叶わずに身体を切り刻まれて、死の淵にまで追い詰められた。明らかになった無惨の戦闘方法からすれば、無惨との直接戦闘で生き延びるには無傷でなければならない為に、ある種当然の帰結である。
無惨はその時の恐怖が細胞一つ一つに至るまで焼きついて今でも忘れられておらず、無惨の血が濃い上弦の鬼達も、炭治郎との戦いの際に無惨の細胞に刻まれたその記憶がフラッシュバックする程である。

この時に完成した「十三番目の型」とは、日の呼吸の十二個の型を順番に連続して繰り出すというもの。縁壱は無惨と対峙した時の事や、恐らくはこの十三番目の型についても、煉獄家の先祖に伝えている。それが原因で煉獄家の先祖は自信を喪失してしまったとのこと。

生涯最後の闘いは黒死牟と出会った八十歳を超える老齢の頃。痣者でありながらその歳まで生き、全盛期と変わらぬ速さと威力の技を振るい、黒死牟ですら刀を抜くどころか反応も出来ず、続く二振り目での死を確信させられた程だった。

全集中日の呼吸

継国縁壱


始まりの呼吸とも呼ばれる呼吸法の源流、『日の呼吸』を扱う。
彼にしか扱えなかったこの呼吸法を、当時の鬼狩りの剣士達の身体の適正に合わせた形に変化させて伝授し、それを当時の剣士達がそれぞれの使っていた剣術の型と合わせて編み出したのが、現在のの基本の呼吸五大流派である。

彼の死後、黒死牟と鬼舞辻無惨の二人によって日の呼吸を知る剣士達は片っ端から抹消されたのだが、竈門家に伝わる厄払いの神楽として、その型と呼吸法は今もなお残っていた。

型の詳細はヒノカミ神楽を参照。

継国縁壱


全集中の呼吸を極めて、一定の条件を超えた者が発現するさらなる力。
しかし彼に限っては、生まれた時から既に額の左側から側頭部を覆う形で発現していた。
史上初めて「痣」を発現した人物であり、鬼殺隊の記録によると彼が持つ「痣」が周囲の者に伝播する形で、他の呼吸を極めた剣士達にも「痣」が現れ始め事が伝えられている。即ち「痣」とは元々、全集中の呼吸と共に縁壱によって齎された力である。(大正時代でも最初に発現したのが日の呼吸の剣士である事から、独力で痣を発現できるのは日の呼吸の剣士のみである可能性がある)。
一方で、一般的には「痣を発現した者は齢二十五までに死ぬ」とされているのだが、彼は齢八十を超えても生き続けており、これがどういった要因によるものなのかは不明である(そもそも痣を抜きにしても、戦国時代で八十まで生きたというのは相当な長生きである)。
あくまで仮説としてであるが、縁壱の類稀な才覚で発現できる力を他者が発現した結果、「短命」という代償を払う形になっているという可能性もある。

透き通る世界

詳しくは当該項目を参照。
縁壱は物心ついた時点で既にこの領域に達していた

日の呼吸


日輪刀は黒刀。炭吉の妻・すやこ曰く『黒曜石のような漆黒』。全ての鬼を滅する為に作られた刀であり、刀身にはそれを象徴する『滅』の一文字だけが刻まれている。
その色の深さは炭治郎の黒刀と比べ段違いで、なおかつ戦闘時には縁壱が後述の方法を用いることによって、赫灼の刃である赫刀へと変化する。
彼の赫刀は、本来頸の切断以外はすぐに再生してしまう鬼に対して多大な苦痛とダメージを与え、かつ半永久的に再生を阻害する程の力を持つ。

赫刀の発動条件は、痣を発現させた者が、己を死の淵に追い詰めてこそ発揮される万力の握力と発熱である事が判明した。日輪刀をこの強力な握力で握りながら痣の発症に伴う高い体温を刀身に込めると、刀身そのものが発熱して赫刀に変化するのである。
しかしこれは、を発現させた級の剣士であっても非常に困難な事であり、本来ならば常時発動出来るものではない。
縁壱と同じく握力で発動させた柱もいたのだが、赫刀に変化したはいいもののブラックアウトを起こしかけた。その他にも、日輪刀同士を同程度の力で打ち合わせて高熱を互いに伝播させる方法もあるが、やはり同様に一瞬の隙が出来てしまう。そして痣を発現させた剣士同士の握力と体温で無ければ不可能な事も変わらない。
また、炭治郎禰豆子血鬼術による爆血刀で類似効果を発現させているが、これは刀身に付着した彼女の血液による熱と鬼殺しの血鬼術の効果とで赫刀を擬似的に再現した物であり、厳密には似て非なる物である。

まとめると、痣を発現させた者がその力と熱で強い衝撃もしくは圧力を刀に加えれば発動出来る。
しかし戦闘中における代償はあまりに大きく、強敵に使う時はまさに命と引き換えとなることもあり得る為に、非常に困難な技法と言える。また、縁壱ですら日輪刀以外のものを赫刀にしている描写は無い事から、赫刀化ができるのは日輪刀(厳密には日輪刀と同じ材質の武器)だけであると思われる。これについては、赫刀は日輪刀の鉄に含まれる陽光の熱を呼び起こす事で発現し、それ故に鬼の再生能力を阻害する効果があるという説が挙げられている。

縁壱の場合、その神域の身体能力故なのか、戦闘時にはこれを何の苦もなく当たり前のように維持していた。手首の柔軟性が重要な剣術に於いて常時力んでいる事はあり得ないので、要所要所で握りを強くし、一度の戦闘で何度も発動を繰り返していたと思われる。しかも縁壱の場合は、寿命が残り僅かな老人となってなお、刀をやはり苦も無く赫刀化させていた。

また、原理は不明ながら縁壱の赫刀は他者の使うそれとは次元が違う威力を有する。
炭次郎や柱達の赫刀は無惨に対して多少再生を遅める程度の効果しかなかったのに対し、縁壱の赫刀は無惨の再生を阻害し、数百年もの間癒えない傷としてその身体を灼き続けるという、最早意味の分からない異常さである。

縁壱が使用していた漆黒の日輪刀は、彼の死後はどう言うわけか刀鍛冶の里に託されて縁壱零式の中に封印されていたが、どの様な経緯を辿って届けられたのかは依然不明のままである。

竈門家との関係

縁壱視点の回想は全て炭治郎が炭吉の記憶から垣間見ているものであり、作中では記憶の遺伝と呼ばれている。

上述の通り、縁壱は炭治郎の先祖である竈門炭吉、その妻のすやことは縁があった。炭吉とすやこは縁壱を命の恩人として竈門家に招いており、一時滞在している。

その後は無惨を討ち逃し、兄が鬼となり、鬼殺隊を追われた縁壱は再び竈門家を訪ね、自らの喪失感を打ち明け、その哀しみを和らげた。
日々を過ごす中で、すやこにせがまれて日の呼吸を竈門一家に見せる事となり、それを炭吉は一挙一動全て見逃さずつぶさに記憶に焼き付けている。
縁壱が竈門家を発つ時、炭吉は縁壱に日の呼吸と耳飾りを竈門一族に継承していく事を約束した

炭吉が日の呼吸をヒノカミ神楽として伝承していたお陰で、炭治郎は日の呼吸を修得し、また、夜通しヒノカミ神楽を舞うというしきたりから、無惨を倒す為の十三番目の型の手がかりを得ることができた。

余談

上記の通り、通常の人間としては正に規格外と言える能力を持っていた紛れもない本作最強のキャラクターである。
縁壱は「将来、自分達以上の人間が生まれてくるだろう」と言っていたが、その後作中においては彼を凌ぐどころか並ぶ者すら現れることはなかった。

縁壱は強さも人格も兼ね備えた人物だったが、一人では無惨や黒死牟を倒すことはできなかった。しかし呼吸を教えたことや竈門家が代々ヒノカミ神楽を継承したこと、珠世の薬の功績を鑑みれば、彼の名の由来である人と人との繋がりは後世の鬼殺隊が無惨を倒す為の助けになった。

実力では縁壱に遠く及ばない炭治郎が良き人々との出会いに恵まれ、鬼殺隊が全力で鬼を討ち取ったことを考えると、絶対的な力を持つ一人では無理な事でも、力が劣っていようと皆が集まって協力すれば成し遂げる事ができるという事が証明されたのである。

関連イラスト

継国縁壱
よりいちさん


鬼狩りの剣士
継国縁壱


无题
継国縁壱



関連項目

鬼滅の刃 鬼滅の刃の登場キャラクター一覧 鬼殺隊 耳飾りの剣士 縁壱零式
全集中の呼吸 日の呼吸 痣者 透き通る世界 継国巌勝 継国兄弟 継国朱乃 継国家
うた(鬼滅の刃) 縁うた 竈門家 ヒノカミ神楽

誤表記
継国緑壱

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耳飾りの剣士 みみかざりのけんし

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