概要
主人公である竈門炭治郎とその妹・竈門禰豆子の血の繋がった家族のこと。
また、炭治郎が見た『血の記憶』に出てくる竈門家の先祖もこのグループに入ることがある。
家業
大正時代における東京府奥多摩郡(現代の東京都西多摩郡)の雲取山(注1)(注2)の山中に居を構える炭焼き職人の家系であり、家長は代々伝わる花札のような耳飾りを付けている。
火に関わる仕事をしているため怪我や災いが起きないように毎年正月にはヒノカミ様にヒノカミ神楽を奉納する。
この神楽と耳飾りの継承と途切れさせないことは遥か昔から続く約束であるらしいが、炭十郎の病死によってその詳細は不明なままである。
注1:公式には当時の住所、現住所ともにこのように表記されているが、『奥多摩郡』という行政区分はいまだかつて存在したことがない。そもそも『奥多摩』という単語自体、昭和の初めにできたもので、当時は存在しない(当時は『多摩川上流地方』と呼ばれていた)。より現実に即して当時の住所、現住所を表記するなら『東京府 西多摩郡 氷川村 日原 雲取山(現:東京都西多摩郡奥多摩町日原 雲取山)』となる。
注2:実際には当時の雲取山東京側はあまりに人里から離れすぎており、人は住んでいなかったと考えられ、この設定に関しては様々に解釈できる。①狭義の雲取山ではなく広い意味での雲取山山系でもっと人里に近い山に住んでいた➁『鬼滅の刃』の世界では雲取山はもっと人里近い場所にある③本当に現実通りの雲取山に住んでいた、などが考えられる。
歴史
竈門家の祖先の炭吉が妻のすやこと共に雲取山に移り住んだのは大正時代から約四百年前の戦国時代頃のこと。
かつてとある男が妻と共に暮らしていたが、鬼の襲撃によって妻と生まれたばかりの子供を惨殺されて以降、男は鬼を退治すべく家を去り、あばら家と化していた。
そんなあばら家をすやこが発見し、そこで住むことを夫に提案した。
後に、炭吉とすやこ夫婦は山で遭難し、瀕死の状態の母子を助けている。
その正体は大名の妻と嫡子であり、大名の留守中に跡目争いに巻き込まれていた母子を助けた恩人として大名は金子を与えようとしたが、夫婦は大したことをしていないからと断った。
すると大名は大工を大量に遣わし、家を綺麗に直したとされる。
鬼による襲撃
幸せが壊れるときには いつも…血のにおいがする
家長の炭十郎が病死した年の雪深い冬の日、長男の炭治郎が正月に向けて家族を養うために麓の村に炭を売りに出掛けた。
売り終わった後には日が暮れていたことから山小屋で暮らす三郎爺さんに鬼が出るから山小屋で休むよう諭されて一晩泊まることになった。
翌朝に帰宅した炭治郎の目に飛び込んできたのは惨殺され、血塗れとなった家族の姿だった。
禰豆子は末っ子の六太を、母の葵枝は次女の花子を、そして次男の竹雄は三男の茂を庇うような状態だった。
長女の禰豆子は辛うじて生き残っていたが鬼に変えられてしまい、鬼の討伐のために派遣された鬼殺隊の冨岡義勇から家族の仇を討ち、妹を人間に戻すための道を示され、炭治郎は母と弟妹たちの墓を作り、禰豆子と共に狭霧山へと旅立つ。
そして炭治郎は家族たちを殺し、禰豆子を鬼に変えた鬼の首魁、鬼舞辻無惨との戦いに身を投じていく。
死後も家族を見守る
炭治郎や禰豆子が危機に瀕する時や意識を失っている時、鬼舞辻に惨殺された母や弟妹たちが炭治郎と禰豆子を見守り、語り掛けることがある。
特に母親の葵枝は炭治郎に「置き去りにしてごめんね、炭治郎。禰豆子を頼むわね」と語り掛け、炭治郎が鬼舞辻配下の鬼に追い詰められていた際は禰豆子には「お兄ちゃんを助けるの、今の禰豆子ならできる。頑張って。お願い禰豆子、お兄ちゃんまで死んでしまうわよ」と涙ながらに訴え、血鬼術・爆血を扱える切っ掛けを与えている。
また父親の炭十郎も重要な局面において炭治郎、禰豆子に語り掛けるシーンが見られる。
家族の絆
在りし日の兄妹
円盤第一巻のドラマCD「在りし日の兄妹」では、鬼による襲撃前の竈門一家の日常が描かれた。
時系列上、父の炭十郎が亡くなった後の秋頃、長女の禰豆子は自分の持っている羽織二着を弟妹たちのために袢纏に繕い直し与え、炭治郎は禰豆子が冬に着る羽織が無くなることを案じる。
花子と茂はその話を聞き、禰豆子のために羽織が買えるように兄の炭売りの仕事を手伝おうとし、炭治郎も二人の思いを汲み一緒に奮闘するが、途中で出会った病弱な母親を持つ少年のために稼いだお金を使ってしまう。
病弱だった父親のことを重ね少年のために奮闘した三人は結局禰豆子のための羽織を買えずに終わるものの炭売りの途中でご褒美に貰った金平糖を一粒食べただけで残りを禰豆子へのお土産にした。
竹雄は花子と茂が兄の仕事の邪魔になると当初は注意していたものの弟妹たちの行水用のために薪を多く用意するなど家族思いな様子が描写される。
このエピソードのためか禰豆子の好きな食べ物は金平糖である。
無限列車篇
下弦の壱によって炭治郎は鬼に殺されたはずの家族が皆、生きており禰豆子が鬼になっていない夢を見た。
家族愛の深さを感じさせる微笑ましい情景が描かれ、炭治郎はこのまま夢を見続けていたいと願うほどだったが炭治郎は鬼を倒すために夢の中で自害する。
窮地に立たされた鬼は今度は家族全員にどうして助けてくれなかった、役立たずだ、お前が死ねば良かったと責められるという悪夢を見せられるが、炭治郎は自分の家族がそんなことを言う筈がないと断言し、家族を侮辱した鬼に怒りを燃やす。
家族への絶対的な愛情と絆の深さを感じさせるものだった。
家族構成
大正の竈門家
竈門炭十郎(CV:三木眞一郎) | 竈門葵枝(CV:桑島法子) |
竈門家家長、炭治郎の父 | 炭治郎の母 |
竈門炭治郎(CV:花江夏樹) | 竈門禰豆子(CV:鬼頭明里) |
竈門家長男 | 竈門家長女、炭治郎の長妹 |
竈門竹雄(CV:大地葉) | 竈門花子(CV:小原好美) |
竈門家次男、炭治郎の長弟 | 竈門家次女、炭治郎の次妹 |
竈門茂(CV:本渡楓) | 竈門六太(CV:古賀葵) |
竈門家三男、炭治郎の次弟(右から二番目) | 竈門家四男、炭治郎の三弟(一番右) |
上記は炭治郎視点での家族構成。父・炭十郎は物語開始時点で病死したばかりである。
他に言及されている親族として、祖母(父方か母方かは不明)は炭治郎の幼少期は生存しており、炭治郎は彼女のおはぎが好きだった事が語られている。
また炭十郎は、父(炭治郎の祖父)からヒノカミ神楽を継承したと述べていた。
先祖の竈門家
※時代的に竈門姓が存在したかは不明(炭焼き職人ゆえに屋号としての姓の可能性がある)
これから先は最終回の重大なネタバレが含まれます |
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コミック未読の人は閲覧注意 |
現代の竈門家
最終話に登場した炭治郎とカナヲの玄孫にあたる竈門兄弟。
現代の竈門家は最早炭焼き職人ではないのか都心のマンションに暮らしているが、竈門炭治郎の耳飾りと日輪刀、そして鬼との戦いを終えた仲間たちとの集合写真が飾られている。
キメツ学園
キメツ学園において炭治郎の家はパン屋になっており、禰豆子はフランスパンを口にくわえている。この作中でも炭十郎が既に故人のため、炭治郎は形見のピアスを付けている。
人気店らしく、炭治郎は朝3時に起床し、パンを千個ほど作ってから朝起きられない禰豆子を抱えて通学している。
タグとしての竈門家
上述の鬼舞辻による襲撃により炭治郎と禰豆子の二人きりになってしまった竈門家。
ピクシブでは襲撃以前の幸せな頃の作品、襲撃がなかったif設定、の作品などにつけられる。
炭治郎と禰豆子のみだと竈門兄妹のコンビタグが存在している。
余談
アニメにおいて、出番の少なさにもかかわらずやたら担当声優の面子が豪華な事で話題になった竹雄以下の弟妹達だが、禰󠄀豆子役のオーディションに落選した方々をスライド採用した模様。
関連タグ
ジョースター家:ジャンプ作品における、「受け継ぐこと」に焦点をおいて描かれる一族繋がり。こちらの主人公達も家族や仲間の思いを背負って生きている。