病みかわいいの略。
程よく病みつつ、程よく可愛い。
比較的パステルカラーで描かれるものが多いが、黒も使用される。
※黒を使用する場合もピンクやラベンダーなど、女性の精神世界を思わせるパステルカラーが必ず差し色として加わっていて、現実と虚構のはざまのような絵柄で描かれている。
2013年頃に広まったゆめかわいいの派生ジャンルであり、ゆめかわいい同様パステルカラーやセーラー服などの女性が好むモチーフを基調としているが、可愛らしさの影に潜む負の感情、狂気、精神的な病理などを表現したものが「病みかわいい」である。包帯、眼帯、錠剤、注射器といった医療系のアイコン、日常生活で使う刃物などの“攻撃性”を表したアイコンが好んで使われている(男性向けの変身ヒーローものと刃物や血液や治癒の描写が異なる)。
ゆめかわいいとは異なるジャンルであるが、ゆめかわいいにも病みかわいいに似た物憂げな要素(切なげで儚げな色使い、病みまでいかないネガティブな感情など)が混じっているという一説もある。
その前から、漫画の情緒不安定な登場人物に対して「このキャラは病みかわいい」などと言う例も少しはあったが、どちらかといえばヤンデレの延長で、世界観やデザインよりも性格描写などを表していた。
江崎びす子氏の手によって生まれたキャラクター「メンヘラチャン」がこのジャンル、デザインの代表格とされている(pixivの投稿者による最古のタグでもある。最初に発表されたのはTwitter上)
余談で、ミヒャエル・エンデの「ゆめくい小人」など、乙女や子供と悪夢の組み合わせは古くから使われてきた題材であり、「病みかわいい」という単語が生まれる以前から、ホラー映画、よろめきドラマ、サスペンスドラマ等では「病みかわいい」によく似たカラーリングが使われていた。