作りが細かい事、あるいはその様を表す言葉だが、本項では妖怪としての細手を解説する。
概要
「細手長手(ほそでながて)」と呼ばれる事もある蔓の様に細い奇怪な手。
座敷童子の一種だとされ、「吉凶禍福」の前兆に出現するといわれているが、凶兆の際に現れたという話が多い。
例えば東北地方のある家に男が奥座敷に泊まっていると、神仏を祀っている隣の部屋から細長い手が伸びてきて手招きする。
その時は何事もなく済んだのだが、間もなく津波で家も妻子も何もかも全て失ってしまったとされる。
また別の家では3、4歳ぐらいの子供の手くらいの蔓の様な赤く長い手が長押(なげし:鴨居の上にある横木)から垂れ下がっているのを目撃した人物がいたが、その人の家も程なく大洪水に見舞われて全て流されてしまったという。