藤堂直人
とうどうなおと
主人公が不思議な世界へきて塔の中で最初に出会う住人。
1階の部屋に住んでおり、物事にあまり興味がないらしく人づきあいも得意ではない。
外見
背は高く細身で、塔の世界では現実離れをした格好をしており、塔の中の世界の雰囲気にあった黒と赤、白を基調とした服装を着ている。黒髪で長い前髪によって目は少し隠れており物静かな印象を受ける。
両耳は糸で絡め縛られたようになっており片耳の糸の先には鍵がついている。(作者のブログの漫画によればどうやら耳についている鍵は主人公の部屋の鳥かごを開く鍵という設定らしい)
指先が銀製の鳥の爪のようなものに一部変えられており、これを使って空中に文字を書く。
塔の一番初めに呼ばれた人物であり、その時にラグによって声帯と聴力を奪われているため喋ることと声を聞くことはできないが代わりに自分の会話を空中に文字を書き、相手のしゃべる声が文字になって見えるため会話は可能。ただし2階の住人は視力が奪われているため文字での会話はできないが他の住人を通じて会話をしたり、2階の住人と壁を叩く回数で会話をしていたシーンもあるのでそれほど問題ではない様子。
一度見たら忘れられないような癖字を書くらしく、また空中に文字を書いての会話はやはり大変なようで簡単な会話でも平仮名を多用する。単純な返事に関しては動作で終わらせている。
趣味は音楽を聞くことで一時期は音楽の道を進むことを考えていたほど、塔に来てからは聴力を奪われているためその趣味を楽しむことはできないが藤堂にあてがわれた部屋には嫌がらせのようなくらいたくさんの音楽機器が設置されていた。その代わりに塔の中では暇なのか常に散歩をしている姿を目撃することができる。何があるかわからない塔の外である霧の中にふらりと散歩に出かけるあたり意外に度胸さも垣間見える。
現実世界に戻らなくても塔の世界の方が楽でいいという発言から現実に戻ることにはあまり興味がない様子だが、主人公には比較的協力的で何かを知っている素振りを見せる。ただし彼が多くを語ることはない。主人公からも何を考えているかわからないと思われたりした。主人公に見せる優しさには少し距離を感じさせる雰囲気もあるが、それは塔の謎を解いていくことで明らかになっていく。
主人公との恋愛
主人公との恋愛に関しては積極的な方ではなくむしろ一定の距離を置く。
ストーリーを進めることで理由は明らかになるが、主人公はそれが悲しくもあり歯がゆくもある。
年上ということもあり、落ち着いた雰囲気と主人公を見守る姿は主人公にとっても安心できる人物であったのだろう。藤堂にとってもそれは同じようで主人公をセントジョ-ンズワ-トと例えた。
落ち着いているため焦ったりしているように見えにくいが藤堂曰く主人公に対して心配したり焦ったり、恋愛に対しても何度か一線を超えそうになったこともあるようだ。どこか抜けているところもあるが一度心に決めたことは譲らないといった性格でもあり、嫌いなものは意外にはっきり「きらい」というなどちょっとした幼さやお茶目な面もある。