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概要編集

『赤い蝋燭と人魚』とは、小川未明童話の一つ。

人間の世界に産み落とされた人魚の娘の悲劇を描く。


あらすじ編集

ある北の暗い海に身重の人魚がいた。人魚の母はこの寂しい海では生まれてくる子供が可哀想だと思い、人間が優しい心を持ち街は楽しい所だと聞いていたので子供を人間の世界に託すことにし、海辺の町の神社に産み落として立ち去った。


そして人魚の子供は蝋燭屋を営む老夫婦に拾われて、神様が授けてくれた子と大切に育てられ美しい娘に成長する。人魚の娘が蝋燭に絵を描くとその蝋燭は評判となり蝋燭屋は繁盛した。更に人魚の娘が絵を描いた蝋燭を神社に捧げて灯すと海での災難から逃れられるという話が広まり神社と街は大いに栄える。


しかし、人魚の娘に目をつけた行商人が老夫婦に人魚の娘を売れと迫る。老夫婦は行商人に人魚は不吉なものだと言いくるめられたのと差し出された大金に目がくらみ人魚の娘を売ることを承諾してしまう。悲観した人魚の娘は最後に蝋燭を真紅に染めて、檻に入れられて連れて行かれてしまう。


その夜、老夫婦の元に青白い女が現れて人魚の娘の残した真紅の蝋燭を買っていくが、女が帰ったとたんに嵐となり海が荒れ狂い人魚の娘の乗った船も沈んでしまう。

その後も神社で赤い蝋燭が毎夜のように灯るようになり、その度に海は大荒れとなり、赤い蝋燭を見たものは海で溺れ死ぬ、といった災いが起きるようになる。老夫婦は神様の罰が当たったと人魚の娘を売ったことを後悔して蝋燭屋を廃業したが時すでに遅く、人魚の呪いは続き、そして幾年も経たぬうちに街は滅んでしまった。


関連タグ編集

人魚 蝋燭 人外


外部リンク編集

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