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概要編集

演:遠藤雄弥(実写映画版)

本作の主人公。「坂バカ」。作中では「テル」と表記される場合が多い。身長161cm。かなり無口で、負けず嫌い。クラスの中では滅多に動かないので目立たない。


8歳で自転車を買って貰った直後、両親の都合で東京から関西の“坂の町”に引っ越す。意地っ張りな性格もあり、ほとんど自転車の利用者がいない街で坂と格闘するように自転車を漕ぐ。当初は地元の少年達に馬鹿にされたが、姉と坂の町の人々(上記の少年達含む)に応援されながら、二番坂と呼ばれる坂、一番坂と呼ばれる坂に挑み続け、中学生になる頃にはほぼ坂を登りきる事ができるようになる。中学3年の夏休み前に、ライバルとなる由多比呂彦(ユタ)に出会い、進学先を亀高に決定。難易度Aの亀高合格は無理と思われながらも、執念で合格する。


亀高入学後は自転車部に加わり、部員であるユタ・鳩村らとの切磋琢磨を通じ、また事故によって負傷しながらもレーサーとして成長していく。

脚質はクライマー。坂や向かい風など行く手を阻むものがあるときに最大の力を発揮する。また、登りの強さに隠れがちだが、下りも人並み以上にこなす。クライマーとしては日本有数の選手である牧瀬にハンデのある状態で勝つほどのすば抜けた才能を当初から見せる。

物語中盤以降、ビアンキGIRO(コンポーネントはシマノ・105)を駆り、山岳王の証である赤い水玉ジャージ、マイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュ(作中では「マイヨ・グランペール」)を愛用する。登坂は当然ながら苦痛だが、鼻水と涎をたらしながら限界まで突っ走る「ダサく、格好良い」姿を見せる。坂の町で自分しか競う相手がいなかったので他の選手を追い抜いても手を抜かないのが彼の強みにもなっている。


いい意味でも悪い意味でもストイックな性格であり、自転車関連以外の事柄に対して全く興味を示すことがない。特に凡人である母親との関係は希薄で、彼にとって実質的な母親的存在が姉である事と、坂に対して強い情熱を持った彼の性格とおっとりとした母親の性格が合わないため、作中では無関心な態度を貫き通す。父親からは応援されている。坂に対する異常とも言える執着心と圧倒的な強さを見せるが、その結果、競り合った他の選手を心身ともに打ちのめして絶望に叩き落としてしまうため、桜には『万人に祝福される選手にならない』と言われる。


事故の怪我とその後の坂の町でのリハビリが原因で留年が決まるが、ツール・ド・おきなわ優勝で入った熱のために通常の学校生活に耐えられなくなり、退学を決意する。その後、酒巻から贈られた写真で自分よりも険しい坂で戦っている者たちがヨーロッパにいることを知り、そこに行く事を決める。


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