概要
多くの人から「イケメン」と称されるほど容貌(顔立ち)が整っているわけではないにもかかわらず、何故か「イケメン扱い」される男性を指す。
あくまで「イケメンっぽい雰囲気」を醸し出しているだけで、実際の顔はフツメン、むしろブサメンに分類される程度であり、この場合の「雰囲気」とは見た目に加算される、補正現象の一種(プラス補正)といえる。
「雰囲気イケメン」の特徴はだいたい以下のような感じ。
- スタイルが良い(細マッチョ、高身長、小顔、高頭身など)
- オシャレである(ファッションはじめ流行に敏感、趣味が洗練されているなど)
- 知性を感じさせる(お洒落眼鏡、博識、実際に高学歴など)
- 才能を感じさせる(仕事の実績がある、高い地位に就いている、高収入など)
- 色気を感じさせる(仕草や顔立ちがセクシー、女性に慣れており余裕があるなど)
- 言動の好感度が高い(正直で誠実、柔和、上品など)
- 清潔感がある(髪がサラサラ、肌がツルツル、体臭が薄いなど)
- どこか薄い、涼し気な容姿(塩顔、色白、スレンダーなど)
- 顔以外のパーツや身体的特徴が優れている(イケボ、手や頭部の形が美しいなど)
- コミュニケーション能力が高い、人当たりがよく周りから慕われている(話し上手、愛嬌がある、気遣いができるなど)
- 健康的である(習慣的にスポーツをしている、ハードでないアウトドア趣味がある、ヘルシーな食生活など)
これらの条件を複数満たしていれば、顔がイケメンでなくても「雰囲気イケメン」と見なされることが多い。
仕事柄服装や髪型に気を遣っており、会話慣れしている美容師やアパレル系店員などは当てはまりやすいといえる。
また、俳優やお笑い芸人のような芸能人、特に本来なら活動にあたって本人の顔を全面に押し出す必要のない声優やミュージシャン(特に若手のバンドマン)も、声や演奏の良さ、演じるキャラ、楽曲の印象からイケメン扱いされがちである。ほかにも、アスリートなども身体能力の高さや大会等の実績に加え、爽やかさ、勝負事への真剣さといった要素からイケメン扱いされやすい。
雰囲気イケメンを「顔以外の部分がイケメン」とみなすか、「顔以外の要素で加点されてイケメン」とみなすかは人によるが、「本当はブサメンだけどなんとなく雰囲気で顔をごまかしている(例えば髪型やマスク、加工などで顔を隠したり、ネット上の言動だけモテるイケメンを装ったりしている)」という否定的な意味合いで言われることがある。もちろん好意的に言われることも多い。
そもそも「顔だけ良くて何もできない」という人間より「顔はいまいちでも仕事ぶりや性格などが優れている」人間のほうが、よりかっこよく、素敵に見えるのは当然であり、特に不思議なことではない。
また「イケメン」という言葉が広まっているものの男性に限った話ではなく、女性も「声が可愛い」「性格が優しい」「スタイルがいい」などの評価点で、顔が美人・可愛い子と同様の扱いを受けることはある。
さらに、ミスター/ミスコンテストのような場を除いて、容姿の絶対的な基準というのはないに等しく、大衆的な感覚も時代や地域によって大きく変わっていく。当然個人の好みもあるため、「イケメン」と言われる「雰囲気」もまた様々に存在するのである。
顔が良ければ人間関係の場で優位に働くことも多いが、なにごとも「※ただしイケメンに限る」とは限らないのかもしれない?
逆に、顔だけ見るとイケメンなはずなのに、なぜかイケメン扱いされない男性というのもいる。こちらは性格や言動に顔だけでカバーしきれない問題があり、マイナスの補正が働いている状態である(もちろん「残念なイケメン」のように「イケメン」と認められてはいるが人間的に残念な部分がある、と評価されるケースもあるが)。
「アイツのどこがイケメンなんだよ」などのやっかみは、やっかむ側が本当に顔しか見ていないということである。
「イケメン」と呼ばれるには、見た目以外の部分による評価も重要と言える。