概要
雰囲気イケメンの逆で、フツメンあるいはイケメンと言えるような顔なのに、ブサメン扱いされる男性を指す。
雰囲気イケメンが性格や言動、顔以外の容姿(髪型や体型、服装など)が「イケメン」である、つまり多くの人にとって好感の持てるものであるためプラス補正が働いているのに対し、雰囲気ブサメンはその逆で、性格や言動、顔以外の容姿が「ブサメン」である、つまり多くの人に嫌がられたり避けられたりするようなものであるためマイナス補正が働いている状態といえる。
一方、すでに顔は出来上がっている以上、磨けば身も心もイケメンになれるような成長の余地がある、つまり「イケメンの原石」とも呼べる存在であり「もったいない」というニュアンスで使われる場合もある。
女性の場合「雰囲気ブス」または「雰囲気ブサイク」となるが、あまり使われない。
フィクションでの扱い
フィクションにおいては、イケメン(扱い)だが性格や言動に問題があり感情移入できないキャラの他に、キャラクターに感情移入させやすいような特徴づけや、物語としてとっかかりになるように「ブサメン」という設定になっていても、絵として描き起こされた時には大して「ブサメン」に見えない、読者や視聴者からすれば「よく見ると顔はイケメンなのに何でブサメン扱いなんだ…?」と疑問を抱くようなキャラを「雰囲気ブサメン」と呼ぶこともある。
実写ドラマや映画では、イケメンの俳優がブサメン、もしくは地味で目立たないフツメン扱いの役を演じることがたまにあるが、これは「見栄え」という部分が大きく、また容姿の設定にピッタリのブサメンで演技ができる俳優を探すより、多少容姿が違ってもたくさんの俳優の中から探すほうが簡単という事情もある。
原作付きの作品では、容姿に関する設定が俳優に合わせて改変されたり、なかったことにされたりすることがしはしばあるが、容姿の設定が内容の根幹に関わるような場合、特殊メイク等で対応するケースもある。
特にギャルゲーやエロゲの主人公、漫画やアニメにおけるハーレム系の作品等の主人公はその傾向が強く、プレイヤーや読者・視聴者から見れば「イケメン」と思えるような顔(たとえば、作中のイケメンキャラとさほど変わらない容姿であるなど)でも、「ブサメン」もしくは「普通」と自他ともに認めていたり、「非モテ」「地味」といった扱いをされていたりして、顔に対して好意的に言及されないことが少なくない。
没個性なフツメンが主人公を務めるのは、受け手側の感情移入の点もあるが「ブサメン・キモメンと美少女の関係は、フツメン・イケメンと美少女の関係とは別ジャンルである」という声が大きいことも関係しており、その中で「あくまで設定上は」ブサメン扱いにしてお茶を濁している作品もあると見られる。
このため、そもそも容姿についての言及を避けたり、顔の部分を隠したりする形(いわゆるメカクレなども含む)で描かれることのほうが多い。
雰囲気ブサメンと言われる要素・特徴
※あくまで一例であ
- 攻撃的・暴力的な性格や言動
- ヘタレで全く頼りにならない、責任感がない
- 強きを助け弱きをくじくような権威主義、事なかれ主義
- 日常的に悪事を働いている(反省しておらず、同情できるような背景事情もない)
- 下品、不潔
- 浮気や不倫など不誠実な人付き合いを繰り返す
- やたらとネガティブ、卑屈で周りの空気を悪くする
- 卑劣(卑劣漢)、卑怯、陰湿な言動、他責思考が強い
- 知性に欠ける言動
- デリカシーがない、慎みや礼儀がない、KY
- 垢抜けない(髪がボサボサ、私服がダサいなど)上に、おしゃれする人を見下している
- 体臭に気を付けない、服がよれて汚いなど全体的に清潔感がなくだらしない
「多少の欠点も見た目が良ければ許される」という意見もあるが(イケメン無罪など)、雰囲気ブサメンは「仮にイケメンだろうと看過できない」レベルの問題を抱えている存在であるといえる。
関連タグ
残念なイケメン:ある意味近いが、この場合の「残念」は親しみやすさや良い意味での人間臭さを感じる欠点を指す。