長瀬由真
ながせゆま
ToHeart2の登場キャラクターの一人、十波由真の本名である。
十波は祖母の苗字であり、長瀬はアクアプラス/Leafおなじみの長瀬一族である。ちなみにゲーム中で登場した初めての長瀬一族女性キャラクターとなる。
河野貴明に名前を聞かれ、咄嗟に答えたのが「十波」だが実は、貴明が数度言った以外ではこの名前で呼ばれることはなく、貴明や愛佳からは「由真」、他のキャラクターからは「長瀬」と呼ばれる事が多い。
攻略本や公式HPなどでは一貫して『十波由真』と表記されており、この名前が出てくることはほとんど無い。このあたりは「るーこ・きれいなそら」と呼ばれることが大半のルーシー・マリア・ミソラとは正反対となる。
最初から長瀬由真で名乗っておいてもシナリオ展開的に大して変わらなかったはずで、何で偽名を使わなければならないのか。
これについては、「自分」というキーワードで由真シナリオを見てみると、答えは見えてくるだろう。
「これで勝ったと思うなよ～～～！！」
と活発で強気な少女とは打って変わり、ToHeart2内でもトップではないかと思えるほど冷たい雰囲気を放つ。
由真シナリオを進めていくと、些細な行き違い(由真にとっては重大)から喧嘩をしてしまう。
怒らせたということで、謝りに行こうと、主人公があちこち探していると出会うことになる。
主人公に話しかけられても「何の用ですか？」と、冷たく機械的に応えるのみ。
「爺さんの言いなりになるのか!?」という問いかけにも、「それの何が悪いって言うの？」と答えるだけであった。
(もっとも、家業を継ぐことに関して、完全に拒絶していたわけではないのだが)
たった一つのことで、由真は別人のようになってしまったのだ。
と、見せかけて、
小牧愛佳の話等を聞くと、中学からずっとそんな調子。
主人公の前でのみ、明るい表情を見せていたことが発覚する…
どちらが本当の由真なのか…?
ToHeart2世界における「長瀬」は、名家「来栖川」に仕える一族である。で、来栖川芹香、来栖川綾香に二人はとても優秀。
しかし、由真はスポーツも勉強も特別できるわけではない。
そういった周囲と自分の状況から、プレッシャーやコンプレックスを抱えている可能性も考えられる。
だが一方で、幼少時代は「ダニエルになる～」と言っていたとのことで、由真本人も祖父を含め周囲の期待に応えようとしていた様子もうかがえる。
このように考えていくと、
祖父の言うとおりにダニエルを目指す長瀬由真もまた
本当の自分の一部ではないかと考えられる。
