CV:緋紅モルテ
概要
本作の主人公。親元を離れ、都会で下宿生活をしている男子大学生。幼い頃から謎の喉の渇きに悩まされている。
ストーリーは彼の一人称で進んで行き、ムービーでもモザイクがかかっているため、彼の細かな容姿までは分からない。
ある夜、祖母の深山絹が危篤であるとの連絡を父から受ける。実の娘である亡き母の葬儀にすら顔を出さなかった祖母に嫌悪感を抱きつつ(そのため祖母の事は「絹さん」と他人行儀な呼び方をしている)も、祖母の自宅がある山村『一ノ瀬』へと向かうが、そこで奇怪な出来事に巻き込まれる。
人物
少年時代に慕っていた祖父の死や母の死を経験したためか、やや陰を帯びた性格。
物語が進むにつれ明らかになった自身の出自に対して、戸惑いながらも答えを出す決断力を持つ。
実は熱心なオカルトマニアであり、隠しエンドの演出では大学ではオカルト同好会に入っているらしい事が描かれている。
皮肉にも一族の中では最も絹に内面が似ており、とあるエンディングではその(歪んだ)愛の深さを見せてくる。
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この先、ネタバレ注意
実は湊の祖母は絹ではなく、人外と交わり合った状態の深山綾乃。
つまり湊にも人外の血が流れているという事になる。
湊が長年悩まされている異様な喉の渇きもそのせいだが、半分は人間の血筋故か、結のように実際に血を飲まなければ治まらないという程酷くはない模様。
衝撃の事実にショックを受けた湊だが、祖母の家の奥地に残っていた旧宅の屋敷で襲って来た怪物の情報を探る内に、絹の複雑な内面や、綾乃の変貌に懊悩する深山家の真実を知っていく事になる。
終盤、綾乃が暮らした地下牢で彼女と対峙。湊は地下牢の環境が補強された洞窟と知り、綾乃の突進を利用して補強を壊させ、彼女を岩の下敷きにする作戦に出る。目論見は当たり、洞窟の崩落が始まると湊は天井を支えていた梁に掛かった縄(絹が自死するために用意したもの)を引っ張り、梁を壊して完全に洞窟を破壊。綾乃の動きを封じる事に成功する。
それは湊自身も巻き込まれて下敷きになる危険な試みであったが、何故か綾乃は湊を突き飛ばし、お陰で湊は崩落に巻き込まれずに済む。瓦礫の下で尚ももがく綾乃を見かね、湊は手近な岩で綾乃に止めを刺した。
1年後、湊はダム建設が進行する一ノ瀬の地を再訪。深山家の墓に花を供え、後日息を引き取った絹の霊前に、綾乃の事は父を含め誰にも話していない事を伝えた。
そして、生涯渇きに苦しむ事になっても、自分に化生の血が流れていようとも、人としての誇りを持って生きていくと誓うのだった。
なお、他エンドではこれとはまた違った様々な湊の行動が見られる。