概要
主人公・陣場湊の母親。故人。湊が幼い頃に踏切に飛び込んで自殺したとされるが、その理由は不明。
しかし、彼女の葬式に母親である深山絹は一切顔を出さず、その事が湊が絹を嫌悪する原因となっている。
回想シーンの容姿を見るに長い黒髪が美しい女性で、絹の姉である深山綾乃によく似ている。絹はこの事から余計に結の事を快く思ってなかった模様。
また、生前は異様に喉が渇きやすいという妙な体質を持っていた様で、それは湊にも遺伝している。
発見された手紙では、父親(湊の祖父)である深山佐一譲りの性分だと述べられているが…。
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この先、ネタバレ注意
実は結の母親は絹ではなく、人外と交わり合った状態の深山綾乃。綾乃は誰とも性交渉が無かったにも拘わらず、結を妊娠したという。
結は9年もの間綾乃の胎内に留まり続け、既に1人で分娩ができない体になっていた綾乃に代わり、主治医の島村と絹の手で帝王切開され生を享けた。
島村は化け物の子だと胎児の誕生を恐れていたが、幸い結は人の形で生まれ、綾乃に似た美しい娘に成長した。義母の絹は結に冷たかったが、義父となった佐一には愛情深く育てられ、佐一は結の心の支えとなっていく。
しかし結が13歳になったある日、とうとう渇きの発作を抑えられずに、佐一から贈られたカナリアを齧り、血を啜ってしまう。
大事な鳥を殺してしまった事にショックを受ける結のため、佐一は血が欲しくなるのは自分からの遺伝だから気にする必要は無いと思い切った嘘をつく。それからというもの、佐一は結に付き合い、鶏を買っては彼女と共に生き血を飲むという悍ましい習慣が出来てしまった。
年頃となった結が陣場栄治と結婚して数年後、突然義父佐一の死去の報が入る。それも亡くなってから大分後に発覚した事から、怒る結は夫や息子にも黙って実家へ乗り込み、事情を伏せた母を責める。しかし絹は結の怒りも意に介さず、結に本当の親の事を告げ、佐一に血腥い習慣を強いた結を当てこすった。
衝撃の事実に打ちのめされた結は、やがて線路に飛び込み自ら命を絶ったのだった。