本記事には『魔界戦記ディスガイア2』の重大なネタバレが書かれています。
概要
1000の魔王を虐殺し、『魔王神』と恐れられる魔王の中の魔王。
その姿を目にして生きて帰った者はおらず、いまや伝説と化している。
本編における辺境世界ヴェルダイムで人間たちを悪魔に変えたゼノンは偽者であり(以下偽ゼノン)、魔王神の称号を求め数々の魔王達に戦いを挑まれ、家来や友人の裏切り、戦いと孤独の日々に嘆き力と過去を自ら封印しヴェルダイムに転生したロザリンドこそが本物の魔王神ゼノンである。
本記事では主に転生前のゼノンについて解説する。
人物像
転生前のゼノンは台詞が一切なく、元々存在が100万年間謎に包まれた存在であるため不明点が多いのだが、覚醒状態の言動は転生前と同じと捉えて問題なく、転生体であるロザリンドも同一人物であるため記憶を封じて性格が大きく変化してたとしても共通点はあるのではないかと推測される。
例として、甘いものよりも血の滴るような肉が好き(食肉エンド)、『戦いとは、まこと悲しきもの』という発言(転生理由)が上げられる。
また、人格について覚醒ロザリーとロザリンドの性格の違い、終盤でゼノンがロザリンドに語りかけるようなシーンがあるため完全に別人格と捉えられやすいのだが、封印したのは前世の過去(記憶)と力だけなので、性格に違いがあるとしても人格は同じであると思われる。
そもそも人生をリセットしてもう一度やり直すために転生したので、別人だと転生した意味が無い。
年齢については本編中のニュースにてゼノンについて『100万年もの間、謎のベールに包まれていた』と流れ、誕生してすぐに魔王神になったという事でもなければ100万年以上生存していたとされる。
本編中の覚醒ロザリーのアデルたちを拒絶する言動、転生理由が絶望という精神的な面が強いせいでユーザーの間でメンタルに問題があると度々指摘されるが、およそ100万年間孤独と裏切りと虐殺の日々を過ごし耐えてきた事を考慮すると十分ではないだろうか。
本編から18年前に99の魔王が惨殺死体で発見され、ゼノンの仕業ではないかというニュースが流れるが、タイミング的におそらくこの後に転生し、二歳の時に偽ゼノンに誘拐されたと推測される。
容姿
容姿は本編のロザリンドの夢で剣を両手に持つ黒塗りのシルエットのみ確認出来る。
ミスリードを狙っているためか、後ろ姿が偽ゼノンにそっくりである。
が、非常に分かり辛いのだが振り向く瞬間をよく見ると髪形がロザリンドとほぼ同じである。
ゲーム内部のドット絵データを見れば分かるのだが、正面を向くとスラっとした体にマントを羽織った姿が確認出来る。気になる人は『sprite disgaea』で検索してみるといいだろう。
漫画版における容姿は後述参照。
容姿がシルエットと漫画版でしか不明なため、pixivに限らず描かれたイラストは想像で描かれたものや漫画版、シルエット、覚醒ロザリーを参考にしたものが殆どである。
ちなみに本編中に流れるニュースでは誰もその正体を知らないためか、光る槍のようなものを持った巨人で描かれ、怖い顔、なぞの模様、強い腕(一億馬力)といった記載がされている。
性別
ゲーム本編で明言はされていないものの、後述する漫画版(作者:へかとん)、小説版(作者:安曽)共に回想シーンで転生前から女性である。
本編では不明ではあるが上記二つでの扱いや、ロザリンドが自身の正体に気がついても終盤でアデルにキスをされようが恋人関係になろうが、自分は男性であったという旨をアデルに示していないので、女性である可能性が高い。
だがしかし、寧ろ男性という根拠の方がほぼ無いにもかかわらずユーザーから完全に男性扱い(おっさんやTS)される事が多い。
これは本編においてロザリンドが本物のゼノンであるという事がストーリー上重要なネタバレのために起きた徹底したミスリードが原因だろう。
ゼノンという男性をイメージさせる名であること(明らかな女性名だとロザリンドが召喚された時点で正体が分かってしまう)と、ミスリードのために偽ゼノンによく似せた夢の後姿のシルエットと、正面のシルエットの知名度の低さが主な原因だと思われる。
ついでに言うとロザリンドの髪色が偽ゼノンと同じなのも本物の親子と思わせる為だろう。
漫画版(作者:へかとん)
登場したコマこそ少ないものの、容姿はマントを纏い剣を持った後ろ姿と、ロザリンドに似た顔つきの女性として描かれる。
ゲーム版との違いは剣が一つだけである(もしかしたらマントに隠れて見えないだけもしれないが)事と、覚醒ロザリーの人格が変化せずに褐色にも黒白目にもならない。コマによっては目つきが若干変わる。また、4巻の導入でゲーム版に近い覚醒ロザリーと思わしきコマがある。
転生理由としては信じていたもの全てに裏切られて絶望し、誰かに愛されたかったと覚醒したロザリンド自身によって語られている。
小説版(作者:安曽)
こちらは転生前のゼノンの回想シーンがあり、長い孤独の中で友を求め、また家来を召抱えたこともあったが裏切られ、称号目当ての魔王達との戦いと死のみに彩られた日々の繰り返しに絶望し、すべてをリセットして新たな人生を歩む希望を抱いて転生したと述べられている。
しかし、愚かな復讐者(偽ゼノン)のおかげでどんなに辺境の地に逃げ込んでも自らの宿業からは逃げ切れないと理解し、己に孤独を強いる世界に価値はないと、世界を滅ぼそうとする。
地の文では『彼女の魔王神の名を求め~』とあるので性別は女性。
余談だが、ゲーム版と違い終盤のシーンはアデルとロザリンドしかいないので、二人の関係に集中的である。