CV:坂口哲夫
人物像
プラフスキー粒子の技術を独占するPPSE社の会長兼最高経営責任者(CEO)。
飄々とした中年男性で、アラン・アダムスの前でおどけてみせたり秘書のベイカーに子供っぽい態度で甘えたりと掴み所がない人物。
だが、目的の為なら手段を選ばず卑怯な手口も平気で行う卑劣な一面も持つ。とはいえ、予想外の事態が起きると必要以上に取り乱す辺り、根は小心者のようである。
そのため、自身とプラフスキー粒子の秘密が明かされることを恐れ、秘書のベイカーに命じてレイジを大会から脱落させようと巨大なザクⅡ(1/48メガサイズモデル)を乱入させたり、ガンプラマフィアであるCへの依頼を容認したりするなど様々な裏工作や妨害工作などを行なわせるなど、用心深さと疑り深さを持つ。
ガンプラバトルの根幹に関わる企業の重役として公式大会でガンプラバトルを観戦することもあるが、ガンプラ及びガンダムに関する知識には疎く、本来ならガンダムと並ぶ知名度を持つモビルスーツであるザクⅡの名前すら知らなかった。
また、成金趣向が強く、金色のリムジンを所有している他、ガンプラバトル観戦の際にはVIP席でワインを嗜むなど、一般人からしたら鼻につく部分も多い。
詳細は不明だが「異世界アリアン」と密接な関わりがあるようで、アリアンの王子であるレイジを見た途端に激しく狼狽え、彼がアリアンから自分を追ってきたのではないかと思い込む。
追手の存在に必要以上に怯えていることから、何らかの後ろめたい事情がありそうである。また、レイジがイオリ・セイに渡したものと同じ石(アリスタ)を持っているため、彼がアリアンの出身もしくはアリアンに関わりのある人間であるということが伺える。
上述のようにレイジの出場を知ってからは自分の素性を隠し通すために大会主催者という立場と権力を悪用し、大会のマッチメークを完全に私物化。ベイカーに命じてバトル中に様々な妨害行為を行い、セイとレイジが決勝トーナメントに進出できないように暗躍した。
第7ピリオドではガンプラマフィアのCを雇ってレース中にスタービルドストライクガンダムの足止めをさせ、その結果ポイントが獲得できなかった二人は決勝進出が危うい順位まで後退するが、それらの裏工作は結果として裏目に出てしまい、激怒したレイジが自分の所へ乗り込んでくるという最悪の事態を招いてしまう。幸い、この時は「これ以上余計な手出しをするな」という忠告だけで済んでおり、これ以降目立った妨害は行わず、手練れのファイターをけしかける方向へ転化していった。
結局、レイジ達は最終ピリオドでリカルド・フェリーニと引き分けて2ポイントを獲得し、予選通過ギリギリの16位に滑り込んで決勝トーナメントへの進出を果たしたため、一連の裏工作は徒労に終わっている。
決勝戦まで勝ち進んだレイジ達が優勝する事によって自身の秘密が明るみになる事に危機感を感じるが、ベイカーの紹介でフラナ機関のナイン・バルトと手を組んでメイジン・カワグチ(ユウキ・タツヤ)をエンボディシステムによって変貌させた上にガンダムアメイジングエクシアをガンダムエクシアダークマターへと改造させ、レイジ達に差し向けた。
自身、ひいてはPPSEの重大な秘密を守るために、表沙汰になればそれすらも罪になりかねない暗躍を続ける彼だが、当のレイジは何かを思い出すそぶりも見せず、むしろ妨害が原因でレイジに対面する羽目になったり、ニルスに感づかれたりするなど用心深さが却って自分の首を絞めることになっている。
また、アリスタを付けている懐中時計を所持しており、準決勝でレイジとアイラ・ユルキアイネンが持つアリスタが共鳴してプラフスキー粒子が想定を超えて増大した際には、彼のアリスタも共鳴していた。
PPSE社
Plavsky Particle System Engineer(プラフスキー・パーティクル・システム・エンジニア)社の略。
マシタ会長がCEOを務める巨大企業で、プラフスキー粒子やガンプラバトルに関する技術を発明・独占し、ガンプラに関する数多くの特許も保有している。
GPベースならびにガンプラバトルシステムを開発しているのもこのPPSE社であり、ガンプラバトル開始時にGPベースに表示されるロゴもバンダイの物ではなくPPSEの物である。
専属のワークスチームも所有しており、世界大会には特別出場枠を設けている。
しかし、マシタ会長は大会主催者という立場と権力を悪用し、ガンプラバトル規定違反となりかねない不正行為を平然と行っていたが、その事は社員の多くは知らない模様。
なお、ガンプラバトルの根幹を成すプラフスキー粒子は反粒子の結合によって生成されるが、粒子の製造技術は完全社外秘となっており、粒子の発生装置を搭載したバトルシステムの製造工場も不可侵の領域となっている。
これに関してニルス・ニールセンは「悪用を防ぐため」または「何か別の目的がある」と推測しており、真相を探るために自ら世界大会に出場し、マシタ会長の周辺を嗅ぎ回っている。
レイジとアイラの準決勝の後、ニルスがレイジの腕輪に嵌められていたアリスタを解析した結果、アリスタはプラフスキー粒子の結晶体であることが判明。
更にプラフスキー粒子の補充に向かうPPSE社のトラックを尾行して辿り着いた場所(世界大会会場の地下)には巨大なアリスタの鉱石が存在している。
正体
実は彼もレイジと同じくアリアンの出身で、しかも泥棒だった。追手の存在に必要以上に怯えていたのはそのためである。
ある日、城の宝物庫に忍び込んだ際、アリスタの力によってこちらの世界に飛ばされてしまった。
ベイカーと出会ったのはその時であり、アリスタから得られるプラフスキー粒子を利用したガンプラバトルビジネスを思いつき、共にPPSE社を立ち上げた。
マシタ本人がガンプラやガンダム作品に疎いことから考えると、発案したのはベイカーだと思われる。