概要
戦闘機や戦闘ヘリ等のパイロンに装着する外付け式の機関銃や機関砲の事である。
砲身や弾薬箱等はひとつに纏められてカバー(風防)が取り付けられており、種類によっては風力で発電を行うラムエア・タービンが採用されている場合もある。
多目的航空機に戦闘能力を付与したり、練習機等に搭載して簡易的なCOIN機として使用したり、固定武装の機関砲を持たない戦闘機がその代用として搭載するのが主な用途であるが、V/STOL機の様に装備に制限のかかる機で不必要な際に外せるようにしたり、固定武装を持つ攻撃機にさらに搭載して火力増強に使われることもある。
主なガンポッド機関砲
SUU-16:風力タービン搭載による自立型、初期のF-4に搭載されたことで有名
SUU-23:初動などの補助動作を電動モーター、通常動作をガス圧駆動による半自立型
- GAU-12U・イコライザー25mm機関砲
ガンポッド(ガンパック)自体はAV-8BハリアーⅡ専用設計のためか特に形式番号は持たない。
状況に応じて取り外しが利くだけで汎用性に関しては内装機銃と差は無い。
整流用のストレーキ兼ねている為に二つに分かれているが、機関砲が内蔵されているのは片方のみで、もう片方は弾倉とコントロールユニットが入っている。
- GAU-22/A・25mm機関砲
F-35用の装備としてGAU-12を軽量化して使用、砲身まで減っている。
B型とC型は外装式=ガンポッドとなる。ポッドはAV-8用と同じく専用設計のためか型番はない。
- GAU-13・30mm機関砲
GPU-5/A:30mm7連砲神(誤植ではない)機関砲で知られるアヴェンジャーを4砲身にして軽量・ポッド化したもの。
F-16の系列機に搭載する予定だったが、機体計画自体が流れたため不採用となった。 その後F-5Bなどの固定機銃を持たない機体の追加武装として用いられ、タイ王国で同機と共に現役で使用されている。
- Flak18・37mm機関砲
スツーカでお馴染みJu87に搭載された高射砲。本来地上車両に載せて対空兵器として使うものである。いろいろな意味でアヴェンジャーの先祖といえる
- M134/GAU-2/GAU-17・ミニガン7.62mm機関銃
主に攻撃ヘリ、汎用ヘリなどに搭載されるが、ヘリ用のものは特に大きいわけでもないのでポッド化されているわけではない。
固定翼機用のものはバッテリーなど一式を納めてポッド化されている。
- GAU-19・12.7mm機関砲
主に攻撃ヘリ、汎用ヘリに搭載されるが、パイロンに取り付けられる場合でもポッドというより風防が取り付けられた程度である。
- GSh-23・二連装23mm機関砲
二本の銃身を交互に装填・激発することで高いレートでの連射を可能にした機関砲。ロシア製。
UPK-23:空対空に用いられた最大で2基4連装という代物
SPPU-22:地上掃射用で俯角をつけることが可能。
- M230・30mm機関砲
- MK44ブッシュマスター2・30mm機関砲
主に攻撃ヘリの固定武装やオプションとして開発された機関砲、外部駆動式の単銃身・単薬室のチェーンガンと呼ばれるもの。
- ADEN・30mm機関砲
英国御用達の航空機関砲。ハリアーにもポッド化された半固定武装として2基搭載されているが、先の通り米国採用機には別の機関砲がくっ付いている。
- FN RMP・M3 12.7mm重機関銃
FNH社のヘリコプター用ガンポッド。
ポッド化せずに直接マウントする場合もある。
『超時空要塞マクロス』におけるガンポッド
アニメ『超時空要塞マクロス』シリーズでは、VF(Variable Fighter:可変戦闘機)用の機関砲を便宜上ガンポッドと呼んでおり、バトロイド(ロボット)形態では携行用武装として機能し、ファイター(戦闘機)形態では機体下部や翼下のパイロン等に懸架する。
初期のガンポッドは実弾を使用していたが、後期のVFにはレーザー等の光学兵器を撃ち出すガンポッドを採用した機種もある。
また、VF-4ライトニングⅢやVA-3インベーダーのように腕自体がガンポッドとなっている機種も少数ながら存在する。
バトル級超大型可変万能ステルス宇宙攻撃空母に接続されているマクロスキャノンは人型に変形した際に手持ちでも使用可能なことからガンシップとも呼称されている。