開発経緯
従来の可変戦闘機は大気圏内外を問わない優れた全領域兵器であった一方、変形機構との兼ね合いから慢性的な弾薬・推進剤不足に悩まされていた。かといって陸戦兵器のデストロイドは大火力と引き換えに動きが鈍重であり、地上攻撃任務においてVFと一長一短の関係にあった。メガロード-01船団出港を発端とする大規模な宇宙移民計画が開始されると、地上攻撃の重要性はさらに高まり、VFとデストロイド双方の利点を兼ね備えたVAおよびVBシリーズのカテゴリーが生まれることになる。
特徴
主翼に6か所、胴体部に5か所のハード・ポイントを持ち、戦術級反応弾や各種ミサイル、ガトリング・ガンポッドといった多彩な火器を最大19,820キログラム搭載することができる。
機体の特性上、ドッグファイトにおける運動性能はVFに劣るが、装甲などの全体的な強度では上回っている。
アタッカー形態は魚類のような独特の形状を持ち、低空・低速域での安定性に優れている。一般的なVFでは両脚に内蔵されている熱核反応タービンエンジンは、本機では主翼の根元に2基搭載されており、最高速度こそVFに劣るものの超音速巡航飛行が可能な推力を持つ。
バトロイド形態はゼントラーディ的な意匠を持つ半魚人のような特異な形状となっている。
コクピットは頭部に位置しており、頭部はメインカメラの周囲に4基のサブカメラが設置されており、対地監視能力が高い。マニピュレーターは4本指となっている。
バリエーション
- VA-3A
初期型。第一次星間大戦にも参加したとされる。
- VA-3B
前方監視用の赤外線センサーとカメラを機体の下部に装備し全天候能力が向上したタイプ。対地用大型ガトリングを装備するほか、Mk.82通常弾頭24発、増槽2本を装備できる。
- EVA-3A
電子装備に特化し、攻撃用の武器を持たない。
- VA-3C改(一部ではVA-C-3とも)
闇市場で売りさばかれたVA-3Cを密漁団が改造、銀河クジラの乱獲に使用していたもの。惑星ゾラの大気組成に合わせた改装がなされている。
- VA-3M
「マクロスVF-X2」に登場。水上航行や水中潜行も可能な全領域攻撃機。アタッカー形態は場所によって空中・水上・水中の3モードに変形し、空中ではフロート部が主翼に密着した状態になる。水上では支柱がせり出し、フロートが水面に接触する状態になる。水中ではフロートが主翼に密着、主翼は90度折れ曲がり幅を狭くし、水平尾翼も180度回転し前進翼になる。
バトロイド形態のマニピュレーターはほかの機種と違い指が3本で、ビームガンが搭載されている(ゲーム中の画面ではGUN PODと表記)。また、水中専用の武装として魚雷を装備。
新統合軍の第727独立戦隊VF-Xレイヴンズのほか、地表の9割が淡水の海で覆われた惑星エデン3ではブラックマーケットに通じる多星間企業クリティカルパス・コーポレーションも使用する。
西暦2058年を舞台とする小説『マクロス・ザ・ライド』ではリウ・キンジュの乗るバンキッシュ・レース用の機体が登場。
関連タグ
A-6…デザインモチーフとなった実在の航空機。