概要
AVF(Advanced Variable Fighter/次世代全領域可変戦闘機)開発計画「スーパーノヴァ」に於いて、新星インダストリーが開発した試作型可変戦闘機。
惑星エデンのニューエドワーズ基地に於いて、競合機であるゼネラル・ギャラクシーのYF-21とのトライアルが行われ、勝利。VF-19として制式採用されるに至った。
設計はヤン・ノイマンが担当し、テストパイロットはイサム・ダイソンが務めた。
第三世代アクティブステルスを採用しており、機体形状に自由度が生まれた結果、VF-9 カットラス以来の前進翼を採用。更にこの前進翼には可変翼としての機能も備わっている。また、その形状から「エクスカリバー」という愛称で呼ばれ、この愛称は正式採用されたVF-19のペットネームにもなっている。
前進翼とは相性の悪いカナードも装備されているが、これは空力バランスを崩す事でアクロバティックなマニューバーを実現する為にあえて採用された物である。VF-19はこれに加えてVFCやアクティブ空力制御、推力偏向ノズルなどを併用する運動能力向上機としての特性を持ち、空力限界高度まで僅か48秒で到達可能。
バトロイド形態では多くの可変戦闘機が主翼を背中に折り畳むのに対し、本機では腰部に配される独自の機構を採用。その結果としてスマートなシルエットを生む。
また、ピンポイントバリアの採用によって防御性能が高められており、格闘戦時にマニピュレータにバリアを展開し保護する「ピンポイントバリアパンチ」も考案された。このピンポイントバリアパンチは、格闘戦での機体損傷を防ぐ他、打撃威力の向上にも一役買っており、その結果ピンポイントバリアが標準装備されたVF-19以降瞬く間に普及していった。
競合したYF-21と比較した場合、量産を見越して最新技術の投入は最低限に抑えられているが、YF-21に対抗する為にピーキーなセッティングが施された結果、じゃじゃ馬と呼ばれる程の扱いづらい機体として完成している(その極端な操縦性は何人ものテストパイロットを再起不能に追い込んでおり、乗りこなせるのは性格に問題があるが卓越した操縦センスを持つイサムのみと判断され、彼に白羽の矢が立った経緯を持つ)。
特に単独での敵防空圏突破や拠点制圧能力に優れ、その性能は結果的にシャロン・アップル事件に於いて十二分に発揮される事になった。
なお、オプション装備として陸戦パック、ファストパック等も考案されているが、陸戦パックはVF-19で制式採用される事はなかった。