児童漫画誌『月刊コロコロコミック』で連載されていた小野敏洋の作品で、玩具『バーコードバトラー』を題材にしたホビー漫画である。
その緻密なロボット描写と、個性的なキャラクターにより人気を博した。
キャラクター
虎堂烈(こどう れつ)
11歳の少年。本作のヒロインであり親友の有栖川桜の誘いでバーコードファイターとなる。
熱血バカ。ゲームを題材とした作品の主人公のはずなのに、波動拳はもとよりスーパー頭突きさえ出せないと言われている程に手先が不器用だった(後に特訓により、少なくとも操作精度に関しては克服)
ヨーコとサキという名の2人の妹がいる。
なお、特徴的な髪の毛のカラーリングはどうやら遺伝のようである。
ダッシュビートル→ダッシュビートルⅡ →
ダッシュビートルⅡタイプD“ビートルアトラス”→ビートルアトラス バージョンⅡ
巨大なツノが特徴の、カブトムシをモチーフにした機体。
序盤は防御力に定評のある機体として活躍。
基本的には「戦士」だが、様々なバーコードの装備や、他の機体・サポートユニットとの合体、またバーコード違いの同型機等、様々な機体バリエーションが存在する。
ダッシュビートルⅡ以降は、烈自身の成長と共にスピードを長所として魔法も格闘もこなせる万能機として活躍した。
必殺技は胸部カノン砲「ビートルフォトプロトン」、「マックスフォトプロトン(ビートルⅠ後期型、バトラーⅡ仕様)」、
トレードマークの角による斬撃「スラッシャー」や「キャタラクトスラッシャー」、
圧縮空気を敵機体に打ち込み、内部から破壊する「ボルテックスバースト(ダッシュビートルⅡ、ビートルアトラス以降)」、
巨大な天球儀を召喚し、敵へ叩きつける魔法「ファルネーゼアポカリプス(ビートルアトラス以降)」等多数。
有栖川桜(ありすがわ さくら)
本作のヒロイン。該当記事を参照→有栖川桜。
掛須巧(かけす たくみ)
金持ちで気取り屋。財力に物を言わせて珍しいバーコードを集める。
序盤こそライバルキャラクターだったが、終盤にはすっかりやられ役として定着してしまった。それでも一応、大会で上位に食い込む程度の実力はある。
桜に好意を寄せているが、最後までその秘密を知らず、物語終盤では「将来結婚したい」とまで言い切り、その秘密が原因で葛藤を繰り広げていた阿鳥改を関心させる(なお、阿鳥改は掛須が桜の秘密を知らないことを知らなかった)。
イヤミなキャラの例に漏れず、「穣司」という素直な弟が1人いる。
カケス1号~31号→ KT-1 → スーパーKT1
各機体毎に趣向を凝らしたデザインがなされているが、特筆すべき能力は無い。
17号と28号は大鉄人だったり鉄人だったりする。
スティーブ・セコイア
陽気なアメリカ人。奇妙な関西弁(?)で場を和ます。愛称は「すちーぶ」。
初登場時は、当時はまだライバルキャラ筆頭だった掛須を秒殺する等の活躍を見せたが、全国大会以降は今一つパッとしなかった。
なお、後述の桜の秘密を知ったとき、一番引きずっていたのは彼だったりする。
キャプテンUSA→ USA・ザ・グレート
小動物の様なメインマシン「ピルグリム」と、サポートユニット「メイフラワー」が合体する事で八頭身の「キャプテンUSA」となる。
後半は新装して、単独で出撃出来る様になった。
一度だけ桜の機体と合体し「マイティUSA」となった事がある。
必殺技は、強力なストレートパンチの「トマホークペンタゴン」、
4つの巨石を操って攻撃する「ラッシュモアプレジデンツ」、「ソルトレイクシーガル」等。
清白彩(すずしろ あや)
ボーイッシュな風貌の漢女。
愚劣な人々に襲われかけていた桜をプロレス技で助けた。
身体能力に優れ、一度は烈を「強いバーコードの上にあぐらをかいているだけ」と一蹴した。
リングスター
女性的なフォルムを持つ機体。
武器を持たず、彩の卓越した操作技術によって様々なプロレス技を繰り出す。
薬師寺蘇鉄(やくしじ そてつ)
仏像マニアの大柄な中学生。常に仏頂面を崩さない。
初登場時は、ゲームドームを占拠した不良中学生だったが、烈との対戦を経て仲間になる。
ほぼメインキャラの一角ではあったが、なぜか「桜を救え!」編には登場しなかった。
ヤプラバラージャ→ 瑠璃光キング
仏僧の姿を模した機体。
魔法だけでなく、錫杖による打撃攻撃も用いる。
必殺技は召喚魔法の「十二神将降臨」。
別の機体と合体し「瑠璃光キング」になるが、後半は合体せずに単独で出撃する事があった。
樹雷三兄妹
長男・竜牙、次男・渓、末妹・翼(りゅうが、けい、つばさ)の三兄妹。
苗字は「じゅらい」と読む。
ゲームドーム吉祥寺店ではそこそこ名の知れたファイターだったが、草鴫にバイオバーコードの力で竜牙の声を奪われ、その声を取り返す為に烈達を襲う。
ダイナアームズ
ダイナアームズと呼ばれる、恐竜を模した機体。
竜牙は「メカティラノス」、渓は「メカプレシオス」、翼は「メカケツァルス」をそれぞれ操る。全て通常のバーコードの裏にバイオバーコードが組み込まれた特殊機体で、相手の機体を恐竜化し奪い取る「ダイナエボリューション」という特殊能力を持つ。
主要キャラクターでは掛須や蘇鉄、鈴白が犠牲になった。
宮垣俊二
全国大会ベスト4。
鉄道マニアで日本国内の路線は、ほぼ制覇したらしい。鉄道の時刻表が愛読書。
ゲームドームエクスプレスで眠りこけていた掛須を勝手に連れ出し、彼の目的地であった大阪を通り過ぎ、博多から山陰本線、奥羽本線を経由し本州最南端まで旅した。
ナイトスワロー787
特急形体にトランスフォームする、スピードに長けた機体。
相手を踏み切りで立ち往生させ轢く。
カレー屋の娘
全国大会ベスト4。
横浜にあるカレー屋の娘。中1。インド系イギリス人。テニス部。松平健のファン。
阿鳥改(あとり かい)
関西人で短気な性格。
桜を「オカマ」呼ばわりしたため、烈の激昂に触れて勝負することになる。
ゲームドーム大阪店で半年間チャンプの座を守っており、試合自体はアクシデントにより無効試合となったものの、序盤は圧倒するなど特訓後の烈と同等の実力を持っている。
桜を男と知りつつ思いを寄せる(先述の「オカマ」発言も桜を侮蔑したものではなく、「オカマに惚れてしまったのか」という自らの人を見る目を疑う発言だったり、それを聞いて桜に謝罪するように詰め寄った烈に対して「オカマにオカマと言って何が悪い」という自己正当化の発言である)。
最終話でバイオバーコードの影響から桜を目覚めさせるために言い放った「ワイ、男のさくらちゃんが好きなんや!」は漫画史に残る名台詞。
スタッグビートル
2本のツノが特徴の機体。
ダッシュビートルに酷似した機体で、当初は戦士。
後半以降は聖戦士に改修された。
地味にダッシュビートルと相性が良く、作中の全登場キャラの中では恐らく
最高のスペックが引き出せる合体が出来る。
必殺技は、2本のツノの間で充填した球状の電撃を発射する「ツインテックボルト」、
腕部の放電装置から電撃の渦を発生させる「ライトニングテックバスター」等。
竜胆岳
りんどう がく。清白彩の兄。
古代バーコード文明の遺跡に触れ記憶を失っていた。
ニーズホッグを倒す為、烈を特訓する。
名称不明
竜胆岳が操る可変機体。小型ながら高い戦闘能力を持つ。
権田原夏樹
ごんだわら なつき。ゲームドームの従業員。
カードの登録や試合のナビゲーションを務める。
ニーズホッグに洗脳された烈の妄想の中では、バニースーツ姿で現われた。
苗字にコンプレックスがあるらしく、登場してからしばらくの間は下の名前のみで呼ばれていた。通称「なつきねーちゃん」。
草鴫令法
くさしぎ りょうぶ。
竜胆岳の父親の発見した古代バーコード文明の遺跡から、バイオバーコードを持ち出し売り払う。
自らをバイオバーコードで肉体改造している。
バーコードエンペラー ニーズホッグ
嘲笑する虐殺者。古代バーコード文明の生み出した人格プログラム。
人間をバイオバーコード化して取り込む力を持つ。
全ての人間を取り込み、洗脳、支配する事が目的。
その内側には古代バーコード文明人のデータが保存されている。
グラヴヴィトニル「墓場の狼」
ニーズホッグが、バーコードファイター全国バトル選手権に人間に化けて潜り込んだ際の機体。
素体は狼型の機体だが、十字架型のサポートユニットと合体し完全体になる。素体だけでも十分な戦闘力を持つが、完全体になった後はリングスターとスタッグビートルと同時に戦ってなお圧倒した。
必殺技は十字架型の強力なエネルギー波「アルスヴィーズ」。
第11話
烈が強大な敵を倒す為に秘密特訓をする話。
この回で明らかになった、ヒロイン・有栖川桜の秘密は、漫画としての人気も高まっていた時期だけに、多くの少年読者に歪んだ性癖を植え付けた。
桜を救え!編
洗脳装置の組み込まれたゲームソフトに捕らわれた桜を助け出す為、烈達がファンタジーゲームの世界を冒険するという内容。
捕らえられた桜は、回を追うごとに際どくなっていくボンデージ衣装を着せられる。
- 28話前半:胸を著しく強調したレザーコルセット
- 28話後半:レザーボンデージ姿で鎖に繋がれている
- 29話:尻が丸見えになる様にくりぬかれたタイトスカート姿で四つんばいになっている
- 30話:尻には細いベルトを食い込まされ、両腕を天井から吊るされた鎖で縛られている