概要
カリブ海の島国ハイチやアメリカ南部のニューオーリンズなどで信仰されている民間信仰で、ゾンビ等で有名。
「ブードゥー(あるいは「ヴードゥー」)」という呼び方は英語で、ハイチや西アフリカではヴォドゥン(Vodun)と呼び習わされている。ニューオーリンズの方は、おまじないの色が濃く、信者を癒したりしているが、ちょっと訛ってフードゥー(HOODOO)という。
ヴォドゥンとは西アフリカのフォン語(Fon)で「精霊」の意味。ヴォドゥンは西アフリカのペナン等で広く信じられており、ベナンの国教となっている。
その、西アフリカから連れてこられた黒人が、「養殖」のためにハイチなどへ連れてこられ、そういう過酷な労働を強制された際に、偉大なる鼻祖マカンダルが抵抗するための宗教を一発ぶち上げた。なおラス・カサスも、「使うなら黒人の方がいい」と太鼓判を押している。その後、アフリカ諸地方で拝んでいた神々の崇拝が禁止されるという皮肉な人間扱いがされたため、「うわべだけカトリックです」と言い張って、聖人何たらを神と称する、体系化と言うかなんというかをする作業がされた。これがいわゆるブードゥーである。
なので一応、聖洗礼者ヨハネと称する神ティ・ジャン、聖ジェラールの絵で拝まれる神ゲーデ、と言う日本の本地垂迹論みたいなものがあるのだが、アフリカ諸国の神々はやおよろずいるのに、守護聖人少なすぎるので、バロン・サムディを筆頭に、どっちかと言うとパラフレーズのネタがない神と言うかロアが一山いると思われる。て言うか軍神オグンは「聖ゲオルギウス、聖ジャック、聖ジェイムズ、聖ヤコブ」の聖画で拝まれる。あうあう。
「宗教」と規定されることも多いが、教義や教典がなく、また宗教法人として認可された教団も皆無で、布教活動もしないため、民間信仰といった方が現状に即しているといえる。
その儀式は太鼓を使ったダンスや歌、動物の生贄、神が乗り移る「神懸かり」などからなる。
アフリカ元来の者である「ラダ」神群と、ハイチなどオリジナル(厳密には元の神とだいたいあってる)「ペトロ」神群に分かれる。もともと西アフリカの、国とか民族別に拝んでいたものが、だんだんぐだぐだになり、こうなったらしい。また、フランスの儀礼や、その他が入りまくるので、(クレオールと呼ばれる)かなりカオスになっている。
いわゆるゾンビは、社会的制裁として罪人のソウルを取る刑。なので、メンタル的にアレになった人は、先天的にソウルがない状態とされ、いわば「野良ゾンビ」として皆さんで手厚く保護されている。
アフリカの民間信仰なども含めたブードゥーならびに類似信仰(サンテリアとか)の信者は、全世界で五千万人にも上るという。これはチベット仏教の三千万人を遙かにしのぐ数字である。
関連タグ
ゲーデ ブードゥー教における死神。
永遠に幸せになる方法、見つけました。 同じく二次。初音ミクオリジナル曲。