概要
スペースビーストや溝呂木に殺害された人々の死体に、ビーストの細胞を植えつけた存在。要はアンデットやゾンビ のような存在で、上級ビーストやダークザギの眷族たる闇の巨人、暗黒適能者たちの手により操られる。
一見、普通の人間と変わらず、知性も人並みにあるように思えるが、銃弾を素手ではじき返したり、四足で疾走するなど、元となったビーストの習性を引き継いだような能力を持つ個体が多い。
登場作品は『ウルトラマンネクサス』の、EPISODE.12「別離 -ロスト・ソウル-」、EPISODE.14「悪魔 -メフィスト-」、EPISODE.17「闇 -ダークネス-」、EPISODE.18「黙示録 -アポカリプス-」。
また、『ウルトラマンギンガ』の外伝小説「マウンテンピーナッツ」にも登場した。
EPISODE.18「黙示録 -アポカリプス-」に登場した一群
溝呂木がまだナイトレイダーに所属していた頃、ある倉庫内に出現したもの。
ある人物が溝呂木を誘き寄せる為に出現させたと思われる。
倉庫内で働いていた作業員や警備員、警察官などが怪物化させられた存在であり、どのビーストの細胞を植え付けられているかは不明だが、肌の色は色白く、ゾンビを思わせる緩慢な動きが特徴。作業員らは鉄パイプで、警察官は所持していた拳銃で武装している。
斥候として突入した溝呂木と凪に襲いかかり、銃を持った個体が二人の注意を惹いている間に、忍び寄った他の個体がディバイトランチャーを奪うという戦術で優位に立つが、溝呂木が乱射したパルスブレイガーによって射殺される。
その後、ダークメフィストと一体化した溝呂木の前にも多数出現するが、直後に倉庫が大爆発を起こして焼失したため、ビーストヒューマンたちも焼死したと思われる。
EPISODE.14「悪魔 -メフィスト-」に登場した二体
ノスフェルに殺害された山邑夫妻が、その細胞を植え付けられて変異したもの。
他のビーストヒューマンよりも基になったビーストの特性を色濃く残しており、腕が徐々に筋肉質の組織に侵食されていったり、木材を齧って歯を研ぐというげっ歯類のような習性を見せた。
生前の記憶と知識を持っていたらしく、当初は(生前の)家族である理子と薫に対して両親として振舞っていたが、二人にカレーと共に木材を食べさせようとするなど異常な言動を見せる。
ナイトレイダーとの交戦時には、到底人間とは思えない跳躍力で孤門を翻弄し、夫の博は右腕を、妻の涼子は左腕をノスフェルと同様の鉤爪に変貌させて斬りつけたり、銃弾を弾き返すなどの能力で孤門の追跡を振り切った。
最期は溝呂木の命令でノスフェルの下へ理子を連れて行き、ノスフェルの額から発せられた光線を浴びて肉塊と化した後、捕縛していた理子と共に吸収されてしまった。
EPISODE.17「闇 -ダークネス-」に登場した一群。
とある山へキャンプしに来ていた大学生たちが、溝呂木に殺害された後、ガルベロスの細胞を植え付けられて変異した存在。調査にやって来たナイトレイダーの隊員たちを奇襲する。
植え付けられたビースト細胞がガルベロスのものだった事からか、動きも野犬や狼のような俊敏な動きを見せ、ジャンプ力も高く、獣の様な咆哮を上げながら襲い掛かるなど、一見知性が無いように感じられるが、孤門を不意討ちしてディバイトランチャーを奪い、発砲しようとする程度の知能は残っている模様。
全員がパルスブレイガーの麻酔弾で鎮圧されたが、彼らは既に殺害された死体なので目を覚ます事は無く、メモリー・ポリスによって全員の死亡が確認されている。
「マウンテンピーナッツ」に登場した一群
自らを殺したノスフェルの周囲で行動し、人間からの攻撃を防ぐ盾として利用される。
自衛隊は「ビーストヒューマンを操るノスフェルは悪質な『知性』をもつ存在」と判断したが、それ故に「ノスフェルを攻撃する事は知的生命体との抗争=戦争ではないか」、「知性を持つノスフェルに対する攻撃はどの程度が”最小限度”として認められるか」という法的な問題に陥り、出動出来なくなってしまう。
結果、野放しになったノスフェルは更に悪逆の限りを尽くした。家族や恋人を殺されて絶望した人々の中には、わざとノスフェルに殺害されて愛する者と同じビーストヒューマンになる運命を選ぶ者すらいた。
劇中ではビーストヒューマンたちの末路は語られていないが、その後、マウンテンピーナッツが放ったスペシウム弾頭弾によって周囲数十キロメートルが焼け野原になった為、ビーストヒューマンも焼死したと思われる。