オズマとは、スクウェア・エニックスのRPG『ファイナルファンタジーIX』の隠しボスである。
概要
空に浮かぶ巨大な地球儀に絵の具をぶちまけてマーブル模様を付けたような外見をした楽園の素敵な球体。 球の真ん中で真っ二つに割れており、くっついたままそれぞれの半球が逆方向に回転し続けている。
その正体については全く触れられないため謎であるが、召喚塚のようなものを調べると戦闘になるので、召喚獣の一種みたいなものかもしれない。
作中のミニゲームである『ここほれチョコボ』によって得られる『石板のかけら』を集めることで、ミニゲーム用の新たなフィールドとして「チョコボの空中庭園」に行くことが可能になる。
この場所に「外側の大陸」にあった【召喚獣を封じた石塔】が存在し、そこに触れるとミニゲームの相棒であるモーグリのメネから「そこからすっごくヤバい気配がするクポ!?」と警告が入る。それを聞いたうえであえて触ると、エンカウントすることになる。
唐突にバトルが始まり台詞も一切無しなので、知性を持つのかどうかすら不明。
強さ
使用するアビリティは全て魔法。HPは5万強であり、100万や1000万越えが珍しくなくなった「ファイナルファンタジー」シリーズの隠しボスとしては桁違いに低い。
しかし、多くの状態異常を同時に引き起こす攻撃「カーズ」と乱数ダメージ必中魔法の「メテオ」を中心に開幕から猛攻を仕掛けてくるため、大抵のプレイヤーはここで手も足も出ないまま秒殺される。
さらに隙あらば最強の闇属性魔法である「ジハード」やトランスクジャの魔法である「フレアスター」まで使用し、おまけにレベル5デスで纏めてこちらを倒しにかかるなど、CPUのアルゴリズムも容赦がない。
ついでに回復量9000程度の回復魔法も使う上に、闇属性を吸収するので「ジハード」で攻防一体の手を使ってくることも多く、自身のターン終了後、ATBゲージが一瞬で溜まるようになっているため、行動回数も多い。
そして、このボスがただのボスと違うのは『通常攻撃が届かない』というFF史上でも珍しい設定を持っていることであろう。
物理攻撃を使用せず魔法主体で来るなら全員にリフレクでもかければどうにかなる、という訳でもなく、多彩な状態異常攻撃によってむしろ戦況を悪化させることのほうが多い。そもそも、こいつの使う魔法の大多数はリフレク自体が効かないので、むしろプレイヤー側が回復魔法を使えず、早死にを招いてしまうわけで……。
FF9終盤の敵は、凶悪なステータス異常でプレイヤー側を弱体化させ戦闘を有利に運ぶ者が多いのだが、オズマはそうしたゲームカラーを最大限に表現したモンスターであろう。
単純にHPが高いだけでほぼ肉の壁となる事が多い歴代隠しボスとは一線を画し、戦略や事前の準備次第では低レベルで十分撃破可能な反面、単純にレベルを上げただけのパーティでは簡単には勝てない味のあるボスといえる。
掻い摘むが、勝つためには――
- とにかくステータス異常予防を完璧にすること
- あるサブイベントを完了しておくこと(※通常攻撃が当たるようになる)
- 威力のある固定ダメージを狙えるメンバーで固める(ジタン・フライヤ・クイナが該当)
- 魔法やアビリティで、戦闘不能になっても自動で復活できるようにしておく
……といった対策をしておくだけで、戦況はだいぶ違ってくる。
多くのプレイヤーが何の気なしに挑戦して一瞬でボコボコにされる、準備して再挑戦しても開幕数秒でフルボッコ\(^0^)/オワタという経験を持つことから、FF9プレイヤーたちのトラウマボスとして君臨している。
開幕「カーズ→メテオ→カーズ」なんて来た日は、もう……(((゚д゚;))))
余談
全く関係ないが、筆者が子供の頃、近所の駄菓子屋にあった1回20円のスーパーボールくじ引きにオズマそっくりの当たりがあった。
オズマのキャラクターデザインもスーパーボールから取られたのではないだろうか?