「昔からさぁ、動いているモノを叩いて壊して動かなくなると、生きてるって感じがするんだよなぁ」
「すごくスッとする……こんな風にッ!」
演:弓削智久
概要
『仮面ライダーアマゾンズ』のEpisode 7、8に登場したゲストキャラクター。人間。
表向きは廃車工場のオーナーだが、その正体は廃車工場を根城とする連続殺人犯。
加害衝動の塊で、人を傷付け動かない状態にする(=殺害する)事によって生の実感を得るという異常性と凶悪さを持つ。登場回で連続殺人を起こした際にはノザマペストンサービス駆除班がその光景をアマゾンの仕業と疑うなど、まさに人の姿をした怪物と呼ぶべき人物である。
作中における行動
モズアマゾンの行方を追っていた望とマモルに遭遇し、一度は2人をガソリンまみれの地下室に閉じ込めてからジッポを投げ入れて焼死させようとしたが失敗。モグラアマゾンの姿になったマモルが望を連れて脱出したのを見て、鉄パイプで2人に襲いかかる。人間相手には本気で戦えない望とマモルは普通の人間である下霜を攻撃できず、チェーンでグルグル巻きに拘束されてしまう。
縄張りを荒らされた腹いせなのか、無抵抗で動けない望の顔面を拳で容赦なくメッタ打ちに殴りつけ、モグラアマゾンに変身したマモルの事も害虫呼ばわりするなど、持ち前の醜悪で下衆な人間性を余す事なく見せつけた。
その後、マモルを鉄パイプでメッタ打ちにしていたところ、モズアマゾンを倒して望とマモルに合流するべく駆け付けたアマゾンオメガこと水澤悠にブッ飛ばされた。
そのあまりにも非道な下霜の暴挙は悠の怒りを爆発させる事となり、立場が逆転するかのごとくアマゾンオメガの制裁を受けた下霜は命乞いをしながら痛めつけられ、ブチ切れたアマゾンオメガにトドメを刺されそうになったが、直後に乱入してきたアマゾンアルファこと鷹山仁の介入で命拾いした。
当然、殺人犯で仲間を傷つけた下霜を庇った仁に悠は反発するが…
仁「俺はな、人とアマゾンは単純に、でも絶対的に切り分けてる。だからどんな奴だろうと人である限り守る。それだけの話だ」
悠「でも、そいつは…!!」
仁「お前、俺が自分の都合でアマゾンを殺してるって言ったな……俺から見ればお前の方こそだ。守るモンと守らないモンと、お前の都合で選り好みしてんだよ。自分の中で線引きができてない。だからフラフラすんだ」
…と、逆に悠の私刑行為を非難した(ちなみにこの時の下霜は、微塵も反省や感謝する事もなくふてくされていた)。
その後、仲間達に助け出された望は仁の行動に影響されたのか、自分達を痛めつけた下霜に激怒しつつも仁と同じように手を出す事なく、その場を後にした。
この場面を最後に下霜は完全に物語からフェードアウトし、彼のその後の顛末は一切不明である(犯行が発覚した以上、恐らく駆除班に通報されてお縄になったと思われるが)。
余談
演じる弓削智久氏は、『仮面ライダー龍騎』の由良吾郎役、『仮面ライダーカブト』の三島正人役、『仮面ライダー鎧武¥の阪東清治郎役に続き、平成仮面ライダーシリーズ4度目の出演となる。
善人(由良吾郎)→悪人(三島正人)→善人(阪東清治郎)→悪人(下霜草司)……善人キャラと悪人キャラを交互に演じているような気もするが、きっと気のせいである。
関連タグ
浅倉威、南雅彦…下霜と同じく「怪物の心を持った人間」である平成仮面ライダーシリーズの悪役。
蛭川光彦…特撮ヒーロー作品における「吐き気を催す一般人」繋がり。主人公達を追い詰めたという共通点があり、こちらも決定的な制裁を受けることなくフェードアウトしている。