悪魔(タロット)

あくま

悪魔(タロット)とはタロットカードの大アルカナの15番The Devilである。

概要

中央に悪魔が描かれていて、左右にそれぞれ男女の人間が描かれているカード。

これはウェイト版・マルセイユ版ともに大きくは変わらない。

強いて違いを挙げるならば、ウェイト版準拠デッキの悪魔は座っていることが多く、

マルセイユ版準拠デッキの悪魔は剣などを持って立っていることが多い。

男女は鎖などで縛られていることが多く、悪魔に捕らわれていることを示している。

しかしながら、この鎖はいつでも逃げだせるほどに緩い形か、または実際に拘束されているか不明瞭な形で描かれていることがある。それでも男女が逃げ出さないのは、共に堕落した世界に慣れてしまっているからとも見て取れる。その意味から、薬物中毒など様々な形の耽溺・中毒を表すことがある。

逆位置では、それらの誘惑を断ち切るという意味の他に悪魔の持つトリックスターとしての一面が現れてくる。例えば人に安易な道を示すという事は、場合によっては現状よりも効率的な手段の発見につながる事もある。

また、聖書において悪魔がアダムを唆して知恵のリンゴを食べさせたことが人類の楽園追放の原因と言われているが、逆に知恵のリンゴを食べなければ人類は知恵を手にいれることができず、楽園で何の変化も成長も無いままただ過ごすだけだったと言える。

正位置

『堕落』『裏切り』『拘束』『誘惑』『薬物などへの耽溺、中毒』

逆位置

『回復』『覚醒』『出会い』『打開策』『結果オーライ』

死神や月同様に

正位置がネガティブな意味で逆位置がポジティブな意味のカードとなる。

まれに正位置でも「何事かを成し遂げようとする極めて強烈な欲望」として

肯定的に捉えることもある。周囲の展開カードと照らし合わせて読むべし。

また別の占者の場合だと、色気の全くない人に対して

「もっと色気を、化粧っ気を出していこう」という暗示として表れることもあるという。