妻は結婚を司るユーノー。彼女もまた女神の中では最上位にある。
アルファベット表記はJuppiterもしくはJupiter。英語ではJupiterと表記されることが多くジュピターと発音される。原音を日本語で表記するなら「ユーピテル」となるが、日本においては長音を省略し「ユピテル」と書かれることが多い。
ユーピテルという名は Dyēus-pətēr(ディェーウ=パテル、父なるデウス)が訛ったもので尊称を省いたヨーウェ(Jove)の名でも知られる。
北欧神話のテュール、『リグ・ヴェーダ』のディアウスとは同じ起源を持つとされる。
とくにディアウスの異名「ディアウス・ピター」と「ディェーウ=パテル」はとてもよく似ている。
ギリシャ神話導入後
ゼウスほどスケベ親父ではないものの、神名の語源も同じで、雷神や主神であるといった特徴も共通していたため、ギリシャ神話が導入されると習合した。
後世にはゼウスの神話を語る際にもユピテルの語が使われるようになった。
ローマのカピトリヌスの丘に祭られ、ローマの国家神の性格を帯びるようになり、「ユピテル・オプティムス・マクシムス(最善最大のユピテル)」とも呼ばれるようになった。
関連項目
教皇(タロットの大アルカナ)…一部の版では教皇からユピテルに差し替えられている。
木星…英語名Jupiter
テルマエ・ロマエ…ルシウス・モデストゥスが雷をユピテルの仕業と表現している