概要
日本神話において須佐之男命がヤマタノオロチ退治の際に用いたと言われる十束の剣(十束剣・十拳剣)の内の一振り。
ヤマタノオロチを倒した後、その遺骸を解体するときに使用していたが、尾を斬ったときに剣の刃が欠けたので、尾を裂いてみると剣が出てきた。これは不思議なものだと思い、天照御大神にそのオロチから出てきた大刀を献上した。それが天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)のちの草薙剣(くさなぎのつるぎ)とされる。
現在、石上神宮では明治11年(1878年)の石上神宮の社殿建造のための禁足地発掘の際、出土した全長120cm位の片刃の刀をこの天羽々斬剣とし、布都御魂剣と共に祀られている。
ちなみに「天羽々斬剣(あめのはばきりのつるぎ)」、「布都斯魂剣(ふつしみたまのつるぎ)」、「蛇之麁正(おろちのあらまさ)」などの別名ももつ。