効果テキスト
シンクロ・効果モンスター
星7/風属性/機械族/攻2400/守1200
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
自分フィールド上のトークンは戦闘及び効果では破壊されない。
フィールド上のこのカードが相手によって破壊され墓地へ送られた場合、
自分フィールド上のトークンを全てリリースして発動できる。
自分の墓地からレベル4以下の「幻獣機」と名のついたモンスター1体を選択して特殊召喚する。
概要
1つ前のパックで登場した新テーマ「幻獣機」の名を持つシンクロモンスター。
シンクロ素材に縛りが無いので召喚自体は容易だが、効果は基本的に幻獣機でしか使えない。
一応超時空戦闘機に入れるという手が無いではないが、あっちはそこまでトークンが重要な訳でもないし・・・
1つ目の効果は、トークンに破壊耐性をつける効果。
トークンの確保・維持が重要な幻獣機において、トークンに強固な耐性をつけられるのは大きな強みと言える。
また、トークンが居れば他の幻獣機も耐性を得られるため、このカードとトークン、そして他の幻獣機を並べておけばこのカードが除去されるまで戦線を維持する事ができる。
このカードを立たせておいて戦線を維持し、その間に後続を手札に貯めておけば戦術の安定性も増すだろう。
更にこのカードが除去された場合、自分フィールドの全トークンをリリースする事で墓地の下級幻獣機を蘇生させる効果も持っている。
が、こちらは場合にもよるが基本的にコストが重く、幻獣機の耐性も消えてしまうのであまり使う機会は無いかもしれない。
また、自分で破壊した場合は効果が使えないのであくまで保険の域を出ない効果である。
この効果は、トークンを早めに補充できるアテがある場合に使った方が良いだろう。
特殊召喚時にトークン2体を生成する幻獣機コルトウィングや、トークンがコストでリリースされた時にトークンを生成する幻獣機ハリアード等を使えば穴をカバーできる。
激流葬踏んだ?世の中あきらめが肝心だ。
また、テキストを良く見ればわかるが、このカードはトークンが居ても破壊耐性は得られない。
まあ耐性があればごく簡単にロックがかけられてしまうのでなくて当然なのだが、他の幻獣機と同じ感覚で運用すると痛い目を見るかもしれない。
出しやすさの観点から言えば、レベル6になっている幻獣機+幻獣機ウォーブランまたはレベル4幻獣機+幻獣機ブルーインパラスでシンクロ召喚が可能である。
簡単なのは幻獣機ブルーインパラスと手札シンクロする事だろうか。
その他、幻獣機と効果の面でシナジーがあるA・ジェネクス・バードマンを使うのも手。
最も、バードマンは自身を特殊召喚するときにトークンを使えないのでその点は注意が必要である。
現在の評価としては、自身は耐性を得られない事、このカード自身の効果の噛み合わなさや攻守万能な幻獣機ドラゴサックの存在もあり、召喚の手間の割にはそこまで強くないという悲しい評価が下されてしまっている。
一応最後の一押し的な意味で出せば決定打になるかもしれないが、ブルーインパラスで出せる上攻撃力も高く、効果にも汎用性があるカラクリ将軍 無零の方が基本的には良いかもしれない。
しかし、このカードのイラストも他の幻獣機に負けず劣らずとてもカッコイイ。
出せる状況なら一度出してみるのも良いかもしれない。
ちなみに、ドラゴサックと同じ素材のNo.42スターシップ・ギャラクシー・トマホークの効果でバトル・イーグル・トークンをフィールドに展開したのち、ギャラクシー・トマホークを除外して異次元の精霊を特殊召喚し、☆6のトークン1体を素材にこのカードをシンクロ召喚すれば効果でトークンの自壊を回避でき、3体の戦闘機を率いるコンコルーダさんの雄姿を拝むことができる。
元ネタ
このカードの元ネタは、唯一国際定期便として就航した事のある超音速旅客機「コンコルド」。
フランスとイギリスが共同開発した機体であり、6万フィートもの高空をマッハ2.0で飛行する。
もちろん旅客機としてはダントツの速度であり、開発当初は日本航空を含む世界各国の航空会社から発注があった程の人気機体だった。
しかし、ひたすらに速度を求めた設計のため定員数はわずか100席程度であった。
一般的に小型と言われるボーイング737でも120、型によっては約200名が搭乗できるため、大型旅客機としてはあまりにも定員数が少なかった。
また、航続距離の短さなどからコストがかさむため、席数の少なさも相まって運賃額を非常に高く設定せざるを得ず、大衆化が進んでいた当時の航空業界の流れに逆らうような機体となってしまった。
その上、超音速飛行時に発生する騒音やソニックブームが問題視され、アメリカ路線への就航には裁判の決着を待たねばならぬなど問題点が多く、先述した航空会社からも注文のキャンセルが相次いだ。
結局は開発国の航空会社であるブリティッシュ・エアウェイズ及びエールフランスの2社のみが運用し、生産数は試作機含めわずか20機という商業的には大失敗としか言いようのない結果に終わった。
その後は超音速旅客機として活躍したものの、2000年7月にパリのシャルル・ド・ゴール空港を離陸したエールフランスのコンコルドが離陸直後に墜落し、乗客乗員109名と地上に居た4名の合わせて113名が死亡、10名以上が負傷するという大惨事が起きてしまう。(なお、この事故の原因自体はコンコルドによるものではない。先に離陸していたコンチネンタル航空のDC-10から脱落した部品を運悪く離陸滑走中のコンコルドが踏んでしまい、破裂したタイヤの破片が当たった衝撃で燃料タンクが破損、漏れた燃料が発火・炎上した事が原因とみられている。)
さらに翌年にはアメリカ同時多発テロが発生し航空業界全体が冷え込むなど、コンコルドにとっては逆風となる出来事が立て続けに起こってしまう。
最終的に2003年11月26日を以って、就航していたコンコルドは全て退役した。
ちなみにソ連もコンコルドによく似た超音速機「Tu-144」(通称:コンコルドスキー)を開発・製造したものの、アエロフロートで短期間運用されたのみで終わっている。
このカードの名前は、コンコルドとインド神話に登場する神鳥ガルーダをかけていると思われる。
イラストにも、鳥のくちばしやかぎ爪がついた金色のコンコルドが描かれている。