概要
フィオーレ王国南海沖に浮かぶ絶海の孤島。雲まで届く巨大な樹木「天狼樹」が島全体に根を張っている。
妖精の尻尾(以下FT)の所有する土地であり、FTメンバーからは「聖地」として扱われている。FT初代ギルドマスターメイビス・ヴァーミリオンの生まれ故郷であり、彼女の墓も島のどこかにある。
近海は海流の影響で常夏であり、真冬に海路で向かったとしても熱中症になる恐れもある程高温多湿。島全体を鬱蒼とした緑が覆っており、独自の生態系を有していた。
X784年、S級魔導士昇格試験会場としてFT選抜メンバーが向かうも、この島でゼレフが眠っていることを知ったマスターハデス(FT創立メンバーで2代目マスター)率いる「悪魔の心臓」が強襲。ゼレフは復活し、更に空から現れたアクノロギアのブレスにより島そのものが消滅した。
しかしすんでの所でメイビスの思念態により結界が張られ、FTメンバー(天狼組)は時空間ごと封印され、7年後にFT4代目マスターマカオ・コンボルト率いるFT魔導士たちにより救出された。
以降もメイビスの思念態がずっと残っていたらしいが、ある事件により解放されることとなる。
歴史(FAIRYTAILZEROのネタバレ含む)
メイビスが生まれた頃、X670年ごろは魔導士ギルド「赤い蜥蜴」が所有しており、大きな図書館や学校もあったらしい。しかしメイビスが6歳の時、闇ギルド「青い髑髏」(幽鬼の支配者の前身)により「赤い蜥蜴」は滅ぼされ、以降はメイビスと「赤い蜥蜴」マスターの娘だったゼーラの二人だけが暮らしていた。
「赤い蜥蜴」の残した魔導書を読みふけり見よう見まねで魔導士になったメイビスが、当時まだ一介のトレジャーハンターに過ぎなかったプレヒト(後のハデス)、ユーリ(マカロフの父)、ウォーロッドの三人と出会うと「世界」を見るために彼らの船に乗ってしまったため、天狼島は無人島となった。
天狼島はメイビスにとって思い出の地であり、零細魔導士ギルド「妖精の尻尾」を立ち上げたメイビスと仲間たちは、彼の土地を聖地とし後世に伝えることを決めることとなる。
その後、メイビスはゼレフより教わった禁術を使用したことで、不老不死の呪われた身体となり、ゼレフ同様「命を大切に思えば思うほど周囲の生物を常時殺してしまう」体となってしまう。矛盾に苛まれあらゆる命を無意識のうちに蹂躙する二人はやがて惹かれ合っていき、少年誌ではちょっと書けないようなあれやこれやを経て結ばれることとなるのだが、その末にゼレフの「命を愛おしむ心」は不死であるメイビスの身体さえ毒牙にかけることとなる。
こうしてゼレフは指一本動かせなくなったメイビスをモノのように扱わねばならなくなり、彼はFTの元へと向かい、プレヒトにメイビスを渡す。プレヒトは彼女を魔水晶の中に封印し、生ける亡骸となった彼女はFT本部の地下に幽閉され(後の「妖精の心臓」)、思念態のみプレヒトが建造した天狼島の墓標に留まることとなる…。