概要
パルス国の武将。初登場時に「二十代後半」とあり、第二部では三十代に入っているものと思われる。
銀貨(ドラフム)のような瞳を持ち、戦士らしい風貌をしている。ナバタイ国に伝わる鉄鎖術の達人でもある。
寡黙だが冷静沈着で、任務を着実に遂行する。武将としても人間としても尊敬され、アルスラーンを初め周囲からの信頼は厚い。
経歴
十歳のころから鉄鎖術を身につけ、剣以上に習熟する。
アルスラーンのルシタニア追討令に応じるまでは、パルス南方の町ザラの守備隊長を務めていた。
第一部(7巻「王都奪還」以前)
アルスラーンの召集に応じてペシャワールに参陣。功を焦るイスファーンやザラーヴァントに比べると遥かに落ち着いた戦術眼を発揮し、周囲の信頼を勝ち得る。
アルスラーンが追放された後は、不満を表に出さずにアンドラゴラス三世に従い続け、王都奪還の戦いに参加する。
第二部(8巻「仮面兵団」以降)
亡き戦友バニパールの娘3人――パトナ、クーラ、ユーリン――を妻に迎え、好色家のクバードをして、「むっつりすけべ(ハーチムマイマイ)」とあきれさせる。ただし三人の妻たちに対する態度は、ハーチムマイマイというよりはむしろ優しい父親のようである。 → 参考:一夫多妻
デマヴァント山封鎖やペシャワール城防衛など、魔軍との戦いに加わって力を発揮する。ザラーヴァントの後を引き継いで第二代エクバターナ城司となった。
陸では立派な騎士だが、海では船酔いを起こして力を発揮できないという一面もある。