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殤不患の編集履歴

2017-11-04 23:43:09 バージョン

殤不患

しょうふかん

人形劇・布袋劇『東離劍遊紀』の登場人物。

「わかったよ。あんたは何も恥じなくていい。俺も本気出すからよ」

概要

CV:諏訪部順一

キャラクターデザイナー:源覚(ニトロプラス


謎多き流浪の剣客。武器は剣。その筋からは「刃無鋒(ジンムホウ)」の異名で知られる事になるが、物語の開始時点ではまだ二つ名を持たない。

厭世的な皮肉屋を装い、常に憎まれ口ばかり叩いているが、性根は義に篤い人情家。

凜雪鴉の策略により蔑天骸の手下に襲われている丹翡を助け、渋々ながら旅を共にすることになる。

道中でも雪鴉の作戦によって、一人体を張る貧乏くじを引かされることが多い。


謎だらけの男

作品の舞台である東離の事情に疎いのは、本人曰く「(東離の隣国である)西幽から来た」とのことだが、200年前に発生した魔界の軍勢との戦乱である「窮暮之戰」(きゅうぼのせん)の影響により発生した「鬼歿之地」(きぼつのち)と呼ばれる呪われた荒野のせいで東西の行き来が不可能になっているため、誰も信じようとしない。

また、達の見立てでは「身のこなしは間違いなく一流だが、剣の腕はさほどではない」とのこと。

反面、気功については達人と言って良いほどの腕を持っており、その不自然さも同行者達から疑いの目を向けられる一因となっている。

その隠された本来の力や、旅の目的は一体・・・



関連イラスト

殤不患Unsheathe 出鞘

関連タグ

東離劍遊紀

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ネタバレ注意


「……人を斬るのが難儀なのは当然だろう」


彼の剣はそもそも剣ではなかった

剣術、気功双方において卓越しているが故に、安易にその力を振るえない様「最初から帯剣していなかった」だけであり、そのため常に帯びていた剣も、中身は銀色に塗っただけのただの木の棒(木刀)である。

彼は自身の鍛えぬいた気功の力によって、手に持った物に気を込めて鋭い刃に変えて振るっていただけにすぎなかったのだ(最初から「納刀の際に金属音がしない」という伏線が張られている。また、オープニング映像の鬼歿之地と思われる砂漠を渡る彼の剣は鉄色に塗られておらず、木の地色のままである)。


そのような、他者から見れば重すぎるハンデを背負っているとしか思えない状態に身を置きながら、彼の技量はそうした難儀をものともせず、手にした棒切れを振れば近くにあった岩を敵ごとぶった切り、突きを繰り出せば敵がたやすく爆発四散するなど、達人の域にひとしい。

当然このような剣を使えば、普通の剣より遥かに気力を使うが、それもまた彼が自らに課した戒めの一つである。

それ故にか、事情を知らない捲殘雲から侮蔑を込めて呼ばれた「刃無鋒(切れざる刃)」の二つ名を気に入り、あえて自ら名乗っている。


……もっとも、帯剣しない理由が「斬れる剣を持っていちいち手加減するのは面倒。自分は性根が俗物で横着者だから、最初から刃物を持たない方が手っ取り早い」というあたり、大なり小なりおかしな人間が集うこの物語の登場人物の例にもれず、やはりどこかおかしい。


「人心を惑わし天下を乱した魔剣妖剣聖剣邪剣、西幽を巡り歩いて集めに集めた三十六振り!

悪魔祓いから神殺しまでなんでもあるぜ?さあ、どれの斬れ味を試してみたい!」


加えて、悪者に悪用されないように神誨魔械に負けない力を持った三十六振りの魔剣、妖剣、聖剣、邪剣の類を回収して目録として巻物に封印し持ち歩いており、なおかつそれらを苦も無く使いこなすなど、かなりの実力者でもある。

(封印された剣の半分ほどは霹靂布袋戲で名だたる英傑達が使用していた物、要はファンサービススターシステムである。一振りだけ明らかに違う物が混ざっているが……)

なお、序盤で天刑劍が本当に神誨魔械なのかと丹翡に問いただしており、天刑劍を疑うのかと怒る丹翡に「今まで神誨魔械の偽物を多く見たことがある」と語っている。これは裏を返せば本物も見たことがあるという伏線であった。


西幽では彼は(良くも悪くも)有名人であり、蔑天骸と同じような理由で天下を乱す名剣の類を狙う者から回収しているため、噂を聞きつけ彼の持つ目録を狙う者達も多く、そうした手合いから逃れるために東離にやってきた……というのが彼の旅の真実であった(目録に封印した名剣を安心して捨てられる場所を探すためでもある)。

強大な力を持った名剣を数多く所有し外道に身を窶した蔑天骸とはコインの裏表の関係と言える。


このような隠れチート能力者であったためか、事実上のラスボスである蘇った魔神・妖荼黎に対しても、「この世の終わり」と悲観する捲殘雲や丹翡を尻目に凜雪鴉と漫才のようなやり取りをするなど動じる素振りは一切見せず、実際大物感たっぷりに登場した妖荼黎を軽くいなして瞬時に封印して見せた。一人で。

前々から、たびたび丹翡たちに魔神について詳しいことを聞き出そうとしていたことなどから、妖荼黎と対峙した際にはすでに大まかな攻略法は確立できていたのだろう。



旅の同行者達が、早い段階で彼の正体を知っていれば、その狙いも変わっていたかもしれない(ただ、実力の差がありすぎるので返り討ちなどが関の山だろうが……)。

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