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貴様の命運はこの殺無生の手の内にある……


概要編集

殺無生(セツムショウ)

CV:檜山修之

キャラクターデザイナー:Niθニトロプラス

誕生日:7月10日


冷酷非情で「裏の世界で一番」と評される殺し屋。

人呼んで『鳴鳳決殺(めいほうけっさつ)』。鳳啼雙聲(ほうていそうせい)という銘の双剣をふるう天下無双の剣の達人。

過去の因縁により凜雪鴉の命を狙っており、執拗に彼を追いかける。


強敵と出会えば挑まずにはいられない高いプライドと、少しでも目的に関連していそうだと思えば「気まぐれに」相手を斬る狂気の持ち主。

逆に言えば、利害さえ一致していれば(積極的に味方を守ってはくれないが)この上なく頼もしい戦闘要員でいてくれる。


殺無生」というおどろおどろしい名前は、生まれたときに不吉の証たる鳥が鳴き、その処遇をめぐって血族含め多くの死者を出したことからこの忌み名がつけられた。頭蓋を割られた上に捨て子となったところ、かつては永世剣聖位と呼ばれた男・鐵笛仙に拾われ、養育を受けながら師事することとなる。


鐵笛仙からは剣と同時に、武を極めるために笛の演奏技術も叩き込まれている。そのため、本編では迴靈笛を用いて見事な演奏を披露してみせた。

また、逗留していた宿では自分を恐れて他の客が逃げてしまったため、宿の主人に貸切分の宿代を支払っており、意外と気前の良い一面を持つ。

訪ねてきた殤不患に対しても、彼が自分の隙を探していることを察しながら酒を飲み交わし、質問にはちゃんと答えている(曰く、他人と飲み語らうこと自体は嫌いではないが、自分と飲み語らえる度胸がある者が居ないとのこと)。ちなみに血色は悪いが朝には強い。


作中の活躍編集

第一期第四話『迴靈笛のゆくえ』にて初登場。

凜雪鴉が迴靈笛を得るために呼び寄せた師・廉耆を、凜雪鴉へ至る手がかりと見て根拠もなく殺害。廉耆の亡骸を足元に演奏している姿で一行とまみえる。狩雲霄刑亥、そして功名を欲した捲殘雲を同時に相手にしても寄せ付けない圧倒的な力量を見せつけ、凜雪鴉の機転によりその戦いは水入りとなる。


続く第五話「剣鬼、殺無生」において、殤不患と無人の酒楼で語り合い、剣の道において舌戦を交わす。殤不患に自分を殺して迴靈笛を奪う覚悟を見て取ったことで、一触即発になったところを凜雪鴉の機転によって、『迴靈笛の奏者』として同行を決定。


以後は一行の頼もしき戦力として同行するが、金銭を目的とした狩雲霄、自分の主の復活を目論んでいた刑亥と違い、殺無生の目的は自分の人生を狂わせた凜雪鴉を斬ることであった。しかし、第九話「剣の神髄」において翻意し、自分より強き者である蔑天骸に対し、負けるとわかっていても必然の探求と称して決闘し、敗北。 倒れながらも、凜雪鴉に先に地獄で待っているという旨を伝え、かつては朋友と慕った終生の仇敵である凜雪鴉の腕の中で息絶えた。 唯我独尊ともいえる蔑天骸にも敬意を向けられながら、剣を極めてより十五年、鬼としての生をそこで閉じる。


と、ここまで書けば格好良い剣鬼としてキャラを終えたに思えたが、彼は殤不患の実力を見抜けず侮っていたということが、第十二話の殤不患の正体によって明らかになった。とんだ死体蹴りである。更に第十三話では蔑天骸が凜雪鴉に(剣の腕では)完敗するという大番狂わせが起きたので、死ぬまでの格好良さが一転、可哀相な有様になってしまった。


しかしこれについては、丹翡と捲殘雲が「殺無生から殤不患の剣について聞いた」という事実だけが独り歩きしている部分もある。殺無生はあくまで「あれだけの気功術を使えるなら剣で岩さえも斬れるはずなのに、何故か斬れ味が足りない。斬るのに無駄な力を使いすぎだ」と訝しがったに過ぎず、明確に侮りを口にしていたのは狩雲霄と刑亥だけ。そもそも殤不患が真剣ではなく木刀を使っていることは、凜雪鴉でさえ自分で手に取るまで気づかなかったので、殺無生が真剣だと思い込んでいたのは無理もないだろう。

第五話での酒楼での会話において、殺無生は殤不患に斬り込む隙を見いだせなかったことが明らかになっており、また『生死一劍』のドラマCDでは殤不患に対して『何手で殺せるか読めない』と告げ、その勁力を『尋常ならざる』と評し、彼が巨木を『倒れぬように斬った』ことを、凜雪鴉より先に気づいていたことが凜雪鴉の口から語られている。このことから、殤不患の実力に気づいていたと見るのが自然……かもしれない。


ちなみに脚本家の虚淵玄氏によれば、両主人公である凜雪鴉と殤不患、そして蔑天骸と殺無生の間に『実力差はそれほどない』とフォローされている。蔑天骸の言葉を借りるなら、技と名前を売り過ぎたことが殺無生の敗因と言えるのかもしれない。また、凜雪鴉が蔑天骸に圧勝したのも、散々に煽りまくって冷静さを失わせるという『作戦勝ち』の面もあるかもしれない。


なお、第3期・第1話冒頭では、凜雪鴉が殺無生の墓前(とは言っても、実際は二振りの剣が墓標の如く突き立てられたものだった)に盃を置き、他愛無い話をするところから物語が始まる、という演出がなされていた。


小説版『Thunderbolt Fantasy 生死一劍』編集

第一期本編より一年前の前日譚となる殺無生編では、その前半生や凜雪鴉との因縁が明らかになっている。


凜雪鴉を「掠(リョウ)」の愛称で呼ばわり、愛しいとさえ言うほどに強い信頼と友情を感じていたことが明らかとなる。


そんな彼に剣鬼の殺無生ではなく、剣士・鳴鳳決殺として正道に戻ることを持ちかけられ、かつての師が開く劍聖會に出場。当人も対戦相手を殺さずに降参を認めるなど、殺人剣一本の人生から脱却することに希望を見出し始める。しかしそれこそが凜雪鴉が殺無生を絶望に叩き落とすための罠であり、結果的に彼は師殺しの汚名まで被り、剣鬼として完成することとなる。そのあまりの外道ぶりに、小説版発売直後は殺無生への同情の声が相次いだ(もっとも、それまでの非道ぶりでいえば殺無生も大概なのだが)。


「邪鳥・鬼鳥がかまびすしく鳴き続ける人生」から脱却するため、凜雪鴉の「もっと位の高い鳥から名をもらったらどうか」という発案から、「鳴鳳決殺」の名を名乗るようになる。しかし、このエピソードの一年後にあたる本編において、この名がどのような意味合いを持ってしまっているかは推して知るべしである。しかし本人はその名を憎みながらも、「友がくれた名だから愛おしい」とも思っている。



関連公式動画(ネタバレ注意)編集

PILI 霹靂布袋戲 公式チャンネルが公開している各話のハイライト動画


  • 第一季【迴靈笛】- Episode.4|精彩片段:今朝啼鳥訴生死,鳴鳳決殺.殺無生初登場



  • 第一季【劍之神髓】- Episode.9|精彩片段:殺無生命定終戰,江湖宿命無人悟,一劍終末


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