愛の戦士レインボーマンとは、川内康範原作の漫画、特撮、テレビアニメ作品である。
あらすじ
元・高校アマチュアレスリング選手のヤマトタケシは、奇蹟の聖者「ダイバ・ダッタ」を訪ねて単身インドを目指す。ダイバ・ダッタによって素質を見出されたヤマトタケシは、インドの山奥で修行して、七色の力を持つ「愛の戦士・レインボーマン」が誕生する。
日本に帰ってきたタケシは、恋人の父親が借金に苦しんでいる事を知り、資金を稼ぐ為にマカオで開かれる賭博レスリングに挑もうとするが、ここで彼は日本だけを狙う秘密組織「死ね死ね団」の存在に気付く。
本作は一話完結型の勧善懲悪ではない。死ね死ね団が繰り広げる現実味の高い悪事に対して、超能力を持つ主人公が戦い続けるという連続ドラマ形式になっている。東宝系の演技派俳優が数多く集められて、家族や恋人も含めた複雑な人間ドラマが展開されるのが特徴。
また、死ね死ね団の悪事には「新興宗教団体を使って潜伏」「偽札大量流通によるハイパーインフレ」「親日派外国人を暗殺して国際的地位を下げる」「外国人テロリストを日本人に整形して潜伏させる」「東京を長距離ミサイルで狙う」等、非常に現実味の高い作戦が多い。
「緯度0大作戦」「世界大戦争」等、東宝映画からの流用シーンが贅沢に活用される一方で、怪人(殺し屋)には市販のパーティーグッズをそのまんま使ってたりするギャップも見所。
登場人物
- ヤマトタケシ
ダイバ・ダッタの元で修行してレインボーマンの超能力を持った主人公。力を持った事で孤独な戦いを続ける事に苦悩する。修行を終えた帰国後は高校アマレス部の先輩が働いているガソリンスタンドでバイトを始める(徐々に、バイトどころではなくなってくる)。
日本に深刻な打撃を与えている「死ね死ね団」の存在自体は家族・友人にも話しているので、親しい人からは「タケシは今日も悪人達と戦い続けている、もしかしたら」程度に認識されている。彼の変身した姿「レインボーマン」については、レインボーマン参照。
- ダイバ・ダッタ
インドの山奥に住む150歳の聖者だが、自らの寿命を悟っていた。ヤマトタケシにレインボーマンの能力を授けて、この世を去る。しかし後にも霊体となってタケシの元に現れて、窮地を救ったり、新たな術を授けたりする。タケシは「おっしょう(おししょう)」と呼ぶ。
- ヤマトみゆき
タケシの妹。幼い頃に交通事故に遭って、松葉杖生活を続けている。妹の治療費を稼ぎたいというのが物語の発端であった。最終回では手術を受ける為に海外へ旅立つ。
- ヤマトたみ
タケシとみゆきの母で、おにぎり屋「おふくろ」を経営している。
「おにぎり専門の食堂」という形式は、コンビニの存在しない1970年代にはよくある形式だったが、食中毒関係の理由で現代では消滅したらしい。
- ヤマト一郎
タケシとみゆきの父。日洋新聞社の記者。海外特派員として出張後に行方不明になっていたが、実は死ね死ね団の存在を知った為に囚われていた。突入したレインボーマンと共に基地を壊滅させるものの、ミスターKの凶弾によって死亡する。
- 水野淑江
タケシの恋人。父である正造の経営する保育園「どんぐり園」の保母を勤めている。死ね死ね団の陰謀に巻き込まれて誘拐されたり、ダッシュ1に口移し人工呼吸(解毒術)してもらったり、普通にデートしてたり、非常に出番が多い。
- 水野正造
タケシの通うレスリングジムと保育園「どんぐり園」の経営者。べらんめえ口調。通称レスキの正造。ヤマト一家との仲も良い、家族同然の存在。
- ヤッパの鉄
元は、どんぐり園の借金を催促に来ていたヤクザの下っ端だったが、タケシの男気に惚れ込んで、ヤクザから足を洗う。以後はタケシを兄貴と慕って共に活躍する(滝和也的なポジション)。
- 死ね死ね団の団員・幹部達
日本の壊滅を目論む組織。ヤマトタケシと敵対している。詳しいことは死ね死ね団参照。
関連タグ
水島裕 ※「安永憲自」名義で本作の主題歌を担当。