KADOKAWA
かどかわ
概要
旧名は株式会社角川グループホールディングス。母体である角川書店をはじめ、多数の系列出版社を持ち「角川グループ」を形成していた。
2013年6月23日に現在の社名に変更。同年10月1日に他のグループ会社を吸収合併した。
吸収後の出版社やレーベルは社内のブランドカンパニーとしていったんは存続したが、2015年3月いっぱいを持って事実上全廃、単なるブランドに転換された。
2014年10月1日にドワンゴと経営統合し持株会社(親会社)「株式会社KADOKAWA・DWANGO」を設立した。
2015年10月1日に「KADOKAWA・DWANGO」が「カドカワ株式会社」に社名変更。
子会社(事業会社)の「株式会社KADOKAWA」も存続しかどかわと呼ぶ会社が2社になる。
来歴
角川家によって創業された。創業者、角川源義は折口信夫や柳田國男らの影響を受けた国文学者であり、古書にも深い造詣があったことで源流となる角川書店の創設に繋がったものとされる。
一方で家庭的には極めて奔放かつ家庭を顧みない男であったとされ、複数の愛人を作って私生児を産ませるなど好色家でもあった。加えて社内では「角川天皇」とまで呼ばれるなど実業家としては典型的な創業独裁者として知られた。
長男・角川春樹はそんな父親に対して当然複雑な感情(多くの場合、反発である)を抱くことになるが、一方で彼自身も多数の愛人を作り父の死後に社内実権を掌握すると独裁的に振る舞うなど、血は争えないというか父親を反面教師には出来なかったと言える。
こうした春樹と、次男・歴彦との経営路線を巡る対立が原因で、80年代末期には春樹は歴彦を解任してしまう。これに乗じて歴彦派の役員・社員たちが歴彦に殉じる形で一斉に退社するなど「お家騒動」が勃発。メディアワークスを初めとするKADOKAWAの一部のブランドは元々この時追い出される形で独立した歴彦によって設立されたものである。
しかし、残された春樹の方は順調とは行かなかった。後継者として期待され鳴り物入りで入社した長男の太郎が社員との間に不祥事を起こし解任・退社となる。続く形で春樹自身も覚醒剤取締法違反で逮捕され名声は地に堕ちた。
どん底の角川を救ったのはこの後兄に代わって舞い戻った形の歴彦であった。後に歴彦が立ち上げたブランドも角川本体に吸収され現在に至っている。歴彦が経営の一線を退いたのちは創業家以外からの経営者が続いており、創業者一族から新しい後継者は現れていない。ただし、現在も歴彦は事実上のKADOKAWAグループのオーナーであり、春樹も出所後は映画プロデューサーとして一線に復帰している。
2015年のリストラ騒動等、しばし強権的なトップダウン経営の姿勢が垣間見えるのも初代源義社長以来の姿勢が創業家に限らず継承されているのかもしれない。
なお、春樹が現在経営する角川春樹事務所はKADOKAWAグループと資本関係は無い。同社が制作した映画は主に東映を中心に殆ど角川映画以外が配給しており仕事上の関係も希薄である。
批判
KADOKAWAに対しては、様々に批判が寄せられてきた。特に、KADOKAWA社員がクリエイターを振り回す傾向は、広くマスメディアによって報道されている。
詳細はうちはKADOKAWAですよ?を参照。
ブランド
以下は全て2013年10月1日をもって親会社のKADOKAWAに吸収合併され、社内カンパニーに転換した。そして、2015年3月31日付で社内カンパニー制度も廃止、名称自体はブランド名と化しているが、著作権自体はそれぞれの部署で担当している(ただし版権表示は共通の「不死鳥」マーク)。
不死鳥マークを掲げる様は、まさに「不死鳥の騎士団」を髣髴させる。
子会社
ゲーム会社
自社での製作販売の他、各ブランドカンパニーの作品の発売元となっている。主な作品は艦隊これくしょんなど
関連会社
- 台湾アニメイト
非関連会社
- 角川春樹事務所
角川書店元社長であった角川春樹によって設立された出版社。かつて同氏により同名の映画制作会社・芸能事務所が設立されている(現在のKADOKAWA社内ブランドである角川映画の前身のひとつ)が、現存する2代目の角川春樹事務所は角川書店の経営から完全に退いた後に所有していた同社の株式を売却して得た資金を元手に設立されたものであり、KADOKAWAとの資本関係はない。