概要
ジークフリート (Siegfried) は、ドイツの英雄叙事詩『ニーベルンゲンの歌』の主人公。
『古エッダ』、『ヴォルスンガ・サガ』を元にドイツ叙事詩『ニーベルンゲンの歌』等の要素を取り入れて作られたとされるリヒャルト・ワーグナーの楽劇「ニーベルングの指環」の主人公と同名。
王ジークムントと王妃ジークリントの息子でネーデルラントの王子とされる。
ノルウェーのニーベルンゲン族を倒してその呪われた財宝と魔法の隠れ蓑タルンカッペ、名剣バルムンクを奪う、竜を倒し不死身の体を手に入れるなど、多くの軍功を立てる。この竜退治の際、魔力のこもった竜血を浴びて全身が甲羅のように硬くなり、いかなる武器も受け付けない不死身の体となる。しかしこの時、背中に菩提樹の葉が一枚貼り付いていて血を浴びられず、この一点のみが彼の弱点となった。
成人後、ブルグント王グンターの妹クリームヒルトの噂を聞いたジークフリートは、彼女に求婚すべくブルグントの国に渡りブルグント軍に加わって多くの手柄を立てる。
これを認めたグンターは、さらにアイスランドの女王ブリュンヒルトと自分の結婚を手助けするように依頼する。ブリュンヒルトは、自分に求婚した男と力比べをし勝てば求婚を受け入れ負ければ殺していた。ジークフリートは魔法の隠れ蓑でグンターに手助けして勝利に導き、ブリュンヒルトはグンターとの結婚を承諾する。これらの功績をあげたジークフリートはようやくクリームヒルトと結婚、ネーデルラントに帰って王位に就く。
10年後、ブルグントの王宮でグンター達と再会したジークフリートだが、ここでクリームヒルトとブリュンヒルトが言い争いを始め、クリームヒルトが結婚の際にジークフリートが手助けしたことをバラしうまく騙された愚か者と罵る。
このことでブルグントの家臣の反感を買い、勇士ハーゲンは、ジークフリートの暗殺を計画する。彼は、クリームヒルトに「デンマークが再び攻めてきた」と嘘を言い、ジークフリートの弱点を聞き出す。こうしてハーゲンは投槍でジークフリートの背中を貫き、彼を暗殺する。
翌朝、ジークフリートの亡骸を見たクリームヒルトは、弱点の背中が貫かれている事からハーゲンが仇であると見抜き、夫の復讐を誓う。
ここまでがニーベルンゲンの歌の前半部分である。
関連タグ
ラインの黄金 タルンカッペ バルムンク:ジークフリートの武装
シグルド:北欧神話や『ヴォルスンガ・サガ』に登場する英雄で起源が同じなためしばし同一視される
ジークフリートをモチーフにしたもの
- アニメ版「聖闘士星矢」の登場人物。→神闘士・アルファ星ドゥベのジークフリート
- ソウルエッジシリーズの登場人物。→ジークフリート・シュタウフェン
- 近藤和久の漫画に登場する、ZZガンダムのアレンジデザイン版。(正確にはそのうちのひとつに与えられた固有名)。
- Fate/Apocryphaにおいて黒の陣営に召喚されたセイバー。1を元ネタとしている。→ジークフリート(Fate)
- ソーシャルゲーム『パズル&ドラゴンズ』に登場するモンスター→ジークフリート(パズドラ)
- ソーシャルゲーム『グランブルーファンタジー』に登場するキャラクター→ジークフリート(グラブル)
- 3DSゲーム『ファイアーエムブレムif』に登場する剣