※この記事には、『パシフィック・リム:アップライジング』のネタバレが含まれます。
概要
『パシフィック・リム:アップライジング』に登場する怪獣。史上初の、セリザワスケールのカテゴリー5を超える存在である。厳密なカテゴリーは不明。「新世代の怪獣であり、これまでとは比較にならない」ともされる。
- 公式設定は「不明」。日本の媒体では「カテゴリー6」だが、デナイト監督は「カテゴリー13 (4+4+5)」としている。
メガ東京の戦いにて、一見有利に立っていたイェーガー側に対して、ライジン・ハクジャ・シュライクソーンのユニットが、小型のハイブリッド怪獣「リッパーズ」を触媒として合体して誕生する形態であり、怪獣と機械のハイブリッドでもある。つまり、オブシディアン・フューリーや怪獣化後のドローン・イェーガー等とは異なるコンセプトを持つ。
その姿は、頑丈そうな頭部に下顎の大きな牙、レザーバックのような目、鋭い背鰭などが目立つ。
ハーマン・ゴットリーブとリーウェン・シャオの活躍により、ドローン・イェーガーを利用して生み出された太平洋の各地の「裂け目」こと「ブリーチ」からのKaiju軍団の召喚が途中で食い止められた。そのため、ライジン・ハクジャ・シュライクソーンだけがメガ東京に到達できたのだが、このテロ計画が完遂されていたら、複数の異なるタイプのメガ・カイジュウやメガ・カイジュウ以外のメガ・カイジュウが複数や単一または複数のメガ・カイジュウを超えるメガ・カイジュウが現れていた可能性もあるのだ…。
能力
合体怪獣であり、凄まじいパワー・攻撃力・防御力・体重を持つ。圧倒的なフィジカルを誇り、最新型のイェーガーを一撃で破壊可能である。また、知性も流石なようで、合体したことによる支障もなく、素早いカウンター攻撃も可能とする。
強靭な装甲に加えて全身が刺々しいため、攻撃力も同時に底上げされる。これらの特殊は、例えばかつてのレザーバックやオオタチのように、格闘戦でアドバンテージにもなるだろう (e.g. 人間でいうガントレット部分に槍か刃のような部分を持つため、おそらくパンチの際に刺突も可能、新型のプラズマ砲ですら貫通せず、オブシディアン・フューリー由来のプラズマ・チェーンソーが簡単にへし折られる)。
また、元の怪獣たちの能力を持ち合わせることが最大の脅威である。合体したことにより、これらの能力の素の威力の強化と能力同士の組み合わせが可能かどうかは不明。
怪獣ブルーの毒性も高い。
強靭な装甲、合体しておらず各々が逞しい6肢の手足、6肢と直立に切り替え可能、運動エネルギーの反射と転用、鋭い二本の尻尾、など、ライジン・ハクジャ・シュライクソーンの能力を受け継いでいる。レザーバックやオオタチとは異なり、特殊能力が戦闘で破壊されない利点も同様である。だが、レザーバックやオオタチなどと似ている部分もある。
ハクジャの地中潜航能力とシュライクソーンのプラズマの槍とライジンの電撃・プラズマ能力は披露していないが、少なくとも前者以外は可能かもしれない。
劇中で二度使用した「地面を伝わる衝撃波」は、怪獣側では同シリーズ初の「直接攻撃用のエネルギー性の飛び道具」である。おそらくはライジンの運動エネルギーの反射・転用能力の応用だが、攻撃の発光を見ると、もしかしたらシュライクソーンのプラズマ生成能力とライジンの電撃とプラズマも活かされているのかもしれない。この衝撃波攻撃を、ライジンも撃てるのかは不明。また、地面以外に対しても発射可能なのかは不明だが、理論上は敵に直接衝撃波を叩きつけられたりもできる。
- ゲーム版では殆どの怪獣が飛び道具を持っているが、これまではレザーバックやオオタチ、カーロフの原案 (腹部に第二の口を持ち、そこから胃液を発射する)など飛び道具を持つ怪獣は限られてきた。レザーバックは、公式設定でEMP波の他にも「電撃を纏った攻撃」が可能とされるが、飛び道具として使えるのかは不明。EMP波の応用として直接攻撃ができるのかは不明だが、攻撃を浴びたストライカー・エウレカのハンセン親子はダメージを受けていた。
また、スラターンやオオタチのように尻尾を使った攻撃も得意。攻撃時に尻尾が発光していることから、シュライクソーンやライジンのプラズマや電気エネルギー、およびハクジャの「銃剣のような尻尾」が発動しているのかもしれない。この、「尻尾そのものにエネルギーを纏わせる」攻撃が、シュライクソーンにも可能なのかは不明。ライジンもプラズマクローや電撃噛みつきを使えるので、それも関係しているのかもしれない。また、上記の衝撃波にもライジンのプラズマや電撃が使用されている可能性もある。
公式のカードでは、「雷鳴のような咆哮」と「合成筋肉」も能力の一部とされる。雷鳴のようなとされるが、ライジンが電撃やプラズマの能力を持つこととシュライクソーンのプラズマもあるため、咆哮が攻撃力を持つのかもしれない。
弱点は、核となる脳皮質が強固に守られていると、それぞれの怪獣の副脳皮質が比較的に露見することである。これらを破壊してもメガ・カイジュウへの決定打にはならないが、攻撃力とスピードと火力を下げることになる。
余談
- メガ・カイジュウという呼称の他、「ザ・ホスタイル」や「ビッグダディ」という公式名称も存在する。
- 日本版のパンフレットでは全員の名前と姿が一致しなかった (ハクジャに至っては姿すら…)。もっとも、イェーガーの武装や怪獣のカテゴリーなど、原語とは異なったデータや名称などが見られるのも本シリーズの特徴なのかもしれない。
- これまた本シリーズの特徴かもしれないが、イェーガーや怪獣のステータスが媒体によって異なっている。メガ・カイジュウも、全高が公式カードでは128.01m、公式チャートでは152.4m、デナイト監督によれば「スラターンよりデカい」となっている。カテゴリーは、海外では「不明」、デナイト監督の発言では「13」、日本では「6」とされている。体重も、公式では7864tとされている一方、日本の一部の媒体では15640tになっている。なお、デル・トロによれば、この世界の1tは、現実世界の30倍の重さにあたるらしい。
- 名前は、『パワーレンジャー』の「メガゾード」に似ている。
- 顔立ち・引き締まった腰回り・人間に似た上腕、そして、ニュートン・ガイズラーとのとある場面は、同じスタッフが携わっているエメリッヒ版ゴジラへのオマージュかもしれない (引き締まっていると言ってもよりマッシブである)。
- 同じように、ギレルモ・デル・トロが『カンフーパンダ』シリーズで繋がりがあり、『レディ・プレイヤー1』でメカゴジラやガンダムなどを登場させたスティーブン・スピルバーグが関係しているドリームワークス社の『ヒックとドラゴン2』のワイルダービーストにも身体的特徴やとある場面、行動の一部が似ている部分がある。
- 背鰭の形状は、同じくレジェンダリー社の作品であり、デル・トロ含むスタッフとも関係があるギャレス版ゴジラに近いものとなっている。