THE TRUTH IS OUT THERE.
(真実はそこにある)
概要
FBI捜査官のフォックス・モルダーとダナ・スカリーが、UFOや宇宙人、心霊、超能力、UMAなどのオカルトや超常現象にまつわる怪事件を捜査するミステリー作品。
「X-ファイル」とは、「科学的説明が不可能なまま迷宮入りした事件資料」を指す言葉である。
1話完結のエピソードと、「ミソロジー」と呼ばれる、ある巨大な謎と陰謀についてシリーズを通して描く一連のエピソードの2タイプで構成されている。
アメリカのテレビドラマ史に残る大ヒット作として知られ、世界中で大ブームを巻き起こした。
日本では、それまで海外ドラマと言えばテレビ放送であったのに対して、当時勃興したレンタルビデオサービスから人気が爆発した。新作がリリースされるたびに各地のレンタル店では争奪戦が起こっていた。
2002年までの間に9シーズンと劇場版1作が制作された(シーズン7以降は主人公が交代している)。
その後は、2008年にふたたび劇場版が制作された以外に目立った動きはなかったものの、2016年にミニシーズン(事実上のシーズン10)としてとうとう復活。
人気を受けて2017年にはシーズン11の放送が始まった。
主な登場人物
- フォックス・モルダー 演:デイヴィッド・ドゥカヴニー
主人公その1。FBI捜査官。
卓越した捜査能力に加えて、オックスフォード大学を出た優秀な心理学者という一面も持つエリート。
しかし同時に重度のオカルトマニアであり、「Xファイル」を扱う部署に入り浸る変人。オカルト大好き少年の心がちょっと残ってしまったとでも言うべき男で、ヒートアップすると常人には理解しがたい持論をぶってしまうなど、困ったところが少なくない。
実は幼いころに妹のサマンサを目の前でアブダクションされており、オカルトへの傾倒はこの事件を原因としている。この一件に連なる、宇宙人を巡る謎と陰謀が、「ミソロジー」のテーマとなっている。
ちなみに演じているドゥカヴニーは、モルダーと違って超常現象懐疑派。
- ダナ・スカリー 演:ジリアン・アンダーソン
主人公その2。FBI捜査官。
モルダー同様に優れた捜査官であり、物理学の学位と医学博士号を持つ才媛。
モルダーとは全く対照的な超常現象否定派で、科学的な分析・検査を基に捜査を進める。
対照的なのは性格も同じで、非常に真面目で理知的。すぐにオカルト世界へのめりこんでしまうモルダーへ彼女が理路整然とツッコミを入れる姿は、もはや毎話のように描かれる、このドラマを象徴するシーンと言ってもよい。モルダー、あなた疲れてるのよ。
割とひどい目に遭いがちで、悪役に攫われたり、ケガを負ったりしやすい。
演じているアンダーソンは、スカリーと違って超常現象肯定派。残念ながらシーズン11を最後にスカリー役を引退する予定。
- ウォルター・スキナー 演:ミッチ・ピレッジ
モルダーとスカリーの上司にあたる。ハゲとがっしりした肉体が特徴。
超常現象懐疑派で、モルダーの奇行に頭を悩ませており、釘を刺しては反抗されて、ことあるごとに衝突している。
しかし2人の能力自体は認めており、シリーズを追うごとに関係は軟化していった。最終的には2人の貴重な理解者、そして協力者となっていくものの、そのせいで彼も狙われるようになってしまう。
- CSM(シガーレット・スモーキング・マン)/肺がん男 演:ウィリアム・B・デイヴィス
アメリカ政府を陰から操る謎の組織「シンジケート」の一員。シリーズを通して登場する悪役で、モルダーとスカリーにとって最も重要な敵。サマンサの失踪から、「シンジケート」が抱くある野望まで、シリーズの重大な謎の多くにかかわっている。
最初は007のブロフェルドよろしく、顔を見せずにモルダーにたびたび接触してくる謎の存在だったが、「ミソロジー」の進展とともに堂々と登場するようになっていった。
日本での放送
1995年から1997年にかけて、シーズン1~3がテレビ朝日系列でテレビ放送された。
エンディングでは、以下の日本人アーティストによる独自のテーマソングが流された。
それ以降は2~3話分のエピソードを編集し、1998年から2003年まで『日曜洋画劇場』枠で放送されていた。