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2期鬼太郎の編集履歴

2018-06-30 21:05:46 バージョン

2期鬼太郎

にききたろう

ゲゲゲの鬼太郎アニメ版の第2シリーズ。初のカラー作品。またはそれに登場する鬼太郎の愛称。

概要

1971年10月7日から1972年9月28日まで放送された。

前作から二年半後に製作された、シリーズ唯一の「前シリーズの続編」として位置づけられたTVアニメシリーズで、鬼太郎目玉おやじねずみ男のキャストは続投にして3人とも全話登場。

放送期間は約一年だが間に再放送を挟んでいるため、総製作話数は全45話と全シリーズ中最も少ない。

直接的な前作となる1期の話数を換算した場合、その合計話数は110話となる。第1シリーズの続編であるため、前シリーズで使用された原作エピソードは使用されなかった。


2年半というブランクこそ空いたものの、原作のストックはそう多くなかったため、原作付きのエピソードはすぐに底をつき、アニメオリジナルエピソードが大変多かった。

第2期のアニメオリジナルエピソードは、後の作品と比べると完全オリジナルではなく、原作者の水木しげるが発表した短編マンガのエピソードや、サラリーマン死神のエピソードを用いている。

中でも死神は、途中から準レギュラー化したため、実質サラリーマン死神のアニメ化でもあった。

そのため水木しげるテイストの味はしっかり残した内容となっている。そういった事情から、鬼太郎の介入が薄かったり、介入しても事件の解決に手を下せなかったりすることも少なくなかった。

エピソードの中にはメッセージ性を多く含んだもの、原作を遥かに越える寒気のするエピソード、バッドエンドにすることで教訓を促すものなどが多かった。高度経済成長期による自然破壊、環境破壊が問題視されていたことから、そういった人間批判的なエピソードも多く見られた。

それ故に前後作品と比べると異質とも言えるシリーズで、やや対象年齢が高めに設定されている(元々第1期は子供の理解力に配慮して社会風刺は控えめだった)。

これに関わる鬼太郎・目玉おやじ・ねずみ男・猫娘の、それぞれの役割がファンに大きく認知されて、この4人の立ち位置が、後年のアニメシリーズにも影響を与えた一つともなっている。


そのように、なお高い人気を獲得したものの、やはり原作ストックの問題から人気に反して放送期間を伸ばすことは出来ず、放送中の再放送込みで約1年間、全45話という短期間で終了した。


3期が放送されるまでは再放送頻度が高く、1期以上にアニメ版のスタンダード的に認識されていたが、現在の視点では、白黒+初代の第1期や歴代最高視聴率の3期の間に挟まれた形にもなり、アニメファンからの知名度はやや低めである(逆に言えばそれより一世代前の高い年齢層にとってはスタンダードである)。しかしこだわり抜いた作風や方針が功を奏してか「味わい深いエピソードが多い」として、影の薄さに反してコアな鬼太郎ファンからは高い評価を受けている。また、後発の鬼太郎作品でも本作オリジナルのエピソードをモチーフとして起用する例もあった。


レギュラーは、ヒロインとして猫娘が追加された。猫娘は、元々水木作品や「鬼太郎」シリーズでも原型となる存在が古くから登場しており、当時からのアニメ作品の主流的にレギュラーとして女の子キャラの存在も必要としたスタッフが水木御大に相談し、原作でも鬼太郎と同じ年頃の妖怪友達にしてねずみ男の抑え役にも適し、貸本時代から好きな猫がモチーフの存在として密かに温存していた猫娘をレギュラーとして水木御大が提案して実現。1期には存在しなかったヒロインを加えることで、作品の雰囲気に華を添えることに成功。現在までに至る鬼太郎ファミリー四番手の位置づけを獲得した。原作にも逆輸入される形となって猫娘のレギュラー化が進んだ。


それ以外の準レギュラーメンバーも出番は増えたが、あくまでこの時はゲスト扱いと同じで、声優も後年4期と5期で続投した砂かけ婆役の山本圭子以外は、あまり安定しているとは言い難かった。

一方、先述の本作のみ準レギュラーだった死神役は、一貫して神山卓三が担当し、最初敵役として登場するも、哀愁を漂わせる存在として作品内で定着した。

1971年10月28日放送の第4話のみ、田の中勇の急な体調不良のため、代役として大竹宏が目玉おやじを務めた。


レギュラー

鬼太郎:野沢雅子

目玉おやじ:田の中勇

ねずみ男:大塚周夫

猫娘:小串容子※登場しない回もあるが全話クレジットされている

砂かけ婆:山本圭子

死神:神山卓三


キャラクターとしての2期鬼太郎

化け物ども!おれが相手だ!来い!!

絵柄や色使いの影響でやや色黒に描かれる。加えて当時劇画チックな絵柄の流行から現代視点で見ると筋骨のしっかりした足に見えることが多く、その点が強調されることもある。

背は1期よりも少しだけ伸びているようだが、同一人物なのでよく見ないと判別出来ないレベルである。


第1話で晴耕雨読の生活を送る(猫娘には鬼太郎らしくないと嫌がられた)など、性格は第1期終了後の2年間で大人びており、滅多に子供っぽい顔を見せることはなく、しっかり者の少年といった感じになっている。

基本的には丁寧に喋るが、一人称や口調はころころと変わり、「俺」という一人称を使ったり、「~~だぜ」といったワイルドな口調になることも多かった。

人間と争う場面も多く、「悪い人間は許せない」と、人間の悪辣さを憎む心を見せることがあった。とりわけ卑劣な人間には「とっ捕まえて地獄の責め苦を味わわせてやる!」と憤るなど、後の4期~6期にも見せる様な妖怪として怖さを容赦なく見せつけている。その際の表情は貸本時代の「墓場鬼太郎」のような不気味な笑みも浮かべていた。

人間に対する態度は中立的で、「地相眼」では助けを求めてきた人間に対し、人間側にも非があった(半分は不可抗力といえ、地相眼という天文観測用の秘宝を勝手に持ち出してしまった)ことから、「地相眼を作る材料として息子の命を差し出せ(要約)」という妖怪の要求に対し、「妖怪側の紳士的な態度に答えるべき」と説いたこともある。


絶交を言い渡す回もあるものの、基本的にねずみ男に対する態度は1期よりも軟化している。

  • 「妖怪大裁判」

ねずみ男に罪をなすりつけられ、刑罰として身体を溶かされる寸前まで追い込まれたのにも関わらず、途中で加担した百々爺の打倒に加担したことも慮ってか、裁判所に情状酌量を訴えて減刑に持ち込んでいる。

  • 「死神」

死神と共謀して自身の母親の偽物を仕立てられた時、ゲゲゲの森の住人は追放処分にすべきと怒る中、ねずみ男が「死神が兄と騙って近づいてきたから加担した」という言い訳を受け入れ、(自身も家族への情愛が強いため)全てを許している。

  • 「ダイダラボッチ」

最終的にねずみ男の裏切りを利用して敵を撃破し、事件後は「いつものこと」というように特に咎めなかった(もっともこの時はねずみ男がダイダラボッチ対策のため捨て石同然の扱いを受けていたため、鬼太郎にも罪悪感があったのかもしれないが)。


他にも自殺に追い込まれるなど酷い目にあったりもしているが、基本的にねずみ男のことは仲間として大事に見ている節がある。


余談

  • 第5話「あしまがり」は、現在だと自主規制的な放送禁止エピソードとなっている。理由は「あしまがり」という言葉が「足に障害を持つ人間に対して差別に聞こえるのではないか」という懸念からである。一方、内容的には当該妖怪の名称以外は(他のエピソードと比較して)特に問題視される要素はない。一方、ソフト化や有料配信の際は漏れなく収録されているため、完全な封印作品にはなっていない。
  • 本作では前作と打って変わって、目玉おやじが術を使うエピソードが非常に多い。これは偶然そういった原作エピソードが未消化だったためであるが、本作のイメージから「目玉おやじは強い」という印象を抱く視聴者も多い。
  • 「あかなめ」という名前の妖怪が二回登場(「マンモスフラワー」と「あかなめ」)し、どちらもエピソードでメインを張っているが、デザインも大きさも設定もまるで異なる(というより前者は「妖怪」、後者はほぼ「怪獣」である)。そして現在知られる水木しげる風のデザイン(正規の妖怪画として描いたものも含めて)とも違う。ただしどちらも汚れに纏わる妖怪であることは共通している。
  • 地上波での再放送回数は放送当時を含めて非常に多い。
  • 後年の第4期以降は、演出などで本期へのオマージュが見られるようになる。
  • 第5期では、本期のみのエピソードとなる「心配屋」がリメイク(第60話「働け!! 妖怪バリバリ」)される、第5話「呪われた映画」では劇中劇の映画に「アンコールワットの亡霊」(5期での名前はクメール遺跡の亡霊)の筋書きが使われるなど、2期のエピソードもかなり意識されていた。他にも第2期屈指のホラーエピソード・「足跡の怪」などを取り上げる予定もあったが、突然の打ち切り決定により構想は断念となってしまったという。

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