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インターアーバンの編集履歴

2011-05-29 13:57:04 バージョン

インターアーバン

インターアーバン(interurban)とは、都市間電気鉄道のこと。

路面電車のうちの一種で、都市間を専用軌道で、都心部を併用軌道で運行するケースが多い。

ただし、併用軌道を高架化あるいは地下化した例もある。おもに北米、ヨーロッパ、日本で発展した。


Chipps Ferry Slip

サクラメント・ノーザン鉄道(アメリカ)の電車。

各国での展開

アメリカ・カナダ

そもそもインターアーバンという言葉は19世紀の終わりごろにアメリカで生まれたものである。

アメリカの中西部では、都市間を結ぶ電気鉄道が急速に発達した。

こうした鉄道について記述したり、語ったりする場合に、「都市間電気鉄道」を意味する「Inter-urban Electric Railways」を略して「インターアーバン」と呼ぶようになったのがその起源である。


1908~1920年代にアメリカやカナダのインターアーバンは全盛期を迎えたが、

第二次世界大戦直後に急速なモータリゼーションが起こり、多くのインターアーバンは次々に廃止されていった。1950年代にはパシフィック電鉄ノースショアー線など、残されたインターアーバンが生き残りをかけて奮闘していたがそれも虚しく、現在ではサウスショアー線が残るのみとなっている。


ただ、近年の交通政策の見直しから、北米各地ではLRTの建設が行われるようになった。

もしかするとこうしたLRTは、インターアーバンの生まれ変わった姿なのかもしれない…。

(実際に、ロサンゼルスのLRT・ブルーラインはパシフィック電鉄の廃線跡を活用して建設されている)


メキシコ・キューバ

メキシコシティでは、「メキシコ市街軌道」などがインターアーバンを運営していたが、1947年に公営化された後、バスやトロリーバスに置き換えられるなどして路線の縮小や廃止が相次いだ。しかし、そんな中で残存した路線は順次整備され、ライトレール化が行われて現在に到っている。ちなみに、ハラパにも類似のインターアーバン路線が建設されたが非電化路線であり、こちらは国有化された。

また、キューバのインターアーバンはアメリカ・ハーシェイ社によって建設されているが、こちらは現在キューバ国鉄の一路線となり現在も運転中である。


ヨーロッパ

類似のシステムとしては、ドイツシュタットバーンや、オランダのシュネルトラム(急行路面電車)などが存在している。ほかにイタリアのミラノ市内でも、オレンジ色のインターアーバンが現在も運行されている。


日本

アメリカでのインターアーバン発達の情報は日本にも早くに伝わり、阪神電気鉄道を皮切りに、京阪電気鉄道、京浜電気鉄道(現在の京浜急行電鉄)や京成電気軌道(現在の京成電鉄)などといった路線が次々に建設されていった。当初こそ路面電車の延長線にある交通機関であったが、1920年代になると新京阪鉄道(現在の阪急京都線)や小田原急行鉄道といった全線高規格の高速電車線が登場するに到った。こうした全線高規格の路線は日本国内におけるインターアーバンの第2世代と捉えることができる。


日本ではアメリカに比べてモータリゼーションの進行が遅かったこともあり、さらに風土的な側面もあったのか殆どが成功を収め、特に大都市圏では大手私鉄として発展を遂げていった。

しかしその一方で地方都市に建設された路線は自動車の増加や過疎化などの理由により、廃止された路線もあることを忘れてはならない。大手私鉄でも、名鉄揖斐線・谷汲線などのように廃止された路線が存在する。


日本におけるインターアーバンの例

阪神電車その3

日本最初のインターアーバン・阪神電気鉄道の電車。


京阪8000系

京阪電気鉄道の電車。特に関東・関西のインターアーバンは大手私鉄として発達した。


ハマの赤い彗星

京浜急行の電車。インターアーバン路線の多くはJR線と併走している場合が多い。


夕日を浴びて

大都市圏のみならず、一部の地方都市にもインターアーバンが建設された(福井鉄道)。


関連タグ

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