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概要

【破壊力:C / スピード:A / 射程距離:C / 持続力:B / 精密動作性:B / 成長性:C】

本体はジャン=ピエール・ポルナレフ

タロットカードにおける「戦車」の暗示を持つスタンド。

漢字表記は「銀の戦車」。単に「チャリオッツ」と呼ばれることも多い。

ネットでは「銀チャリ」とも呼ばれる。

銀色甲冑を纏った細身の騎士のような姿で、右手にレイピアを一本携えている。(OVAでは鎧の一部が金色、アニメでは甲冑の下に金色の部分がある)

その剣捌きは凄まじく、放り投げた5枚のコインを一突きで全て貫いたり、空と空の間に溝を作って炎を打ち返したり、飛んでくる銃弾を切り落としたりもできる。目にも留まらぬ早さで繰り出される剣戟による制圧能力は高い。

スピードはスタープラチナに引けを取らないほどに素早く、さらに防御甲冑を脱ぎ捨てれば更に速度が増し、目にも止まらぬどころか分身しているように見えるほど(曰く「感覚に訴える残像」)。「ブラボー!おお・・・ブラボー!!」

さらに取って置きの切り札として、レイピアの剣針を射出することが可能。ただし飛ばすと攻撃手段がなくなるため、一撃で仕留められなかったときは、逆に事態を悪化させてしまう諸刃の剣。使うのは本当にピンチの時だけ(一応、チャリオッツを引っ込めれば復活する)。

反面、射程距離は1m数十cmと極端に短く、パワー(腕力)も本体であるポルナレフ自身を持ち上げる程度とそこまで強くない。そのため近距離スピード型という区分けをされている(射程距離に関しては、3部終盤のヴァニラ戦でポルナレフの怒りのエネルギーから、ざっと見て3倍近く広がった)。

また視覚は本体に依存しており、ポルナレフが目で捉えられるものは炎だろうが光速移動中のハングドマンだろうが殆ど切り伏せられる。ただしこれが欠点でもあり、本体が視界の悪いところにいたりすると一転して不利となってしまう。実際、エボニーデビル戦では他のメンバーなら切り抜けられる戦況でありながら大いに苦戦した。

尚、ポルナレフは生まれつきのスタンド使いである為、アレッシーのスタンド能力で子供の姿にされた時にも出すことができた。ただし後述したようにこれほどの力を得たのは長年の修行の成果であったため著しくパワーダウンし、本体とともにスタンドも子供のように小さくなってしまった。武器であるレイピアは銃弾を弾いただけで折れ曲がり、切れ味に至っては鉄格子を切り裂けないほどに鈍る。自慢のスピードは見る影もない。ただ、精密機動性はこの頃から高かったらしく、至近距離とはいえ相手の顔面を正確に当てたばかりか、連撃までお見舞いしている。(透明の赤ちゃんなど、幼年期は能力を持て余し気味な人物が多めの今作では、割と珍しいケースである。)

余談としてこの状態でもまだ声を出すことができ、僅かながら自我や感情のようなものが見受けられる。

初登場時は「魔術師の赤」を相手に自慢の剣捌きで炎を打ち返すなどして優勢に進めていたが、一枚上手だったアヴドゥルの策を前に敗れる。しかし以降は頼もしい味方となってJ・ガイルヴァニラ・アイスなど、数々の強敵を撃破した。

第5部で再登場した時は、本体のポルナレフがディアボロに敗北して傷ついた体になっていた為、それに伴ったボロボロの姿になっていた(本体に両足と右腕の一部がないため、右手と両足が剣のように細くなっている)。しかし、鋭い剣捌きは衰えていなかった。

ディアボロとの再戦では善戦するも敵わず、「希望」である「矢」を守る為に自ら「矢」に射抜かれ、シルバー・チャリオッツ・レクイエムに進化する。

テレビアニメ版でのスタンドを召喚する際の演出は、剣で斬った様な斬撃のエフェクトから姿を現すものになっている。

能力について

上述したように殆どが自慢の剣捌きとスピードのみで戦った正統派のスタンドであり、アニメでも「能力・素早く正確無比な剣」と紹介された。

それゆえ、「チャリオッツの特殊能力って何?」という疑問を抱く人も多い。

よく出る意見としては「鋭い剣」「甲冑」の2つが挙げられる。

「鋭い剣」については、「ポルナレフが見えているものは炎だろうが光だろうが切れるんだから、普通の剣とは違うんじゃあないのか?」というもの。

「甲冑」については、「物理・特殊関係なく攻撃を防げ、さらに甲冑へのダメージは本体にフィードバックしない。脱ぎ捨てるとスピードがアップするのは、そこに充てていたエネルギーを素早さへまわすことが出来るからじゃあないのか?」というもの。

ただしハーミットパープルの波紋伝達や多少千切れても本体にダメージが無い事を特殊能力に分類するか否かと同様にあくまでスタンド像自体の基本性能でしかないという考えもできる。

なお、ポルナレフ自身の言によれば元々訳あって10年間の修行をしていたうえ、妹のシェリーを殺された後敵討ちのためにスタンド能力の訓練をしたらしく、チャリオッツのすさまじい剣さばきはその訓練の成果である。

そのため、訓練を積む以前の子供時代のチャリオッツにはろくな破壊力がなかった。

後天的に矢などで発現した他の多くのスタンドと違い、生まれついての超能力であるために元々はごく微弱な能力しかなく(射程が短い近距離タイプなのにパワーが弱いなど)、これといって特殊な能力も備わっていなかったのだ、というような考え方もできるかもしれない。

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