注意!
なろう系の作品ではよくある事だが、正式名称が「全角30文字以内」という制限をオーバーしてしまう為、正式名称をそのままピクシブでタグに付けようとすると無効なタグになってしまう。
そのため、イラスト等を投稿する方はこの辺りを注意して欲しい。
概要
正式名称は
「若者の黒魔法離れが深刻ですが、就職してみたら待遇いいし、社長も使い魔もかわいくて最高です!」。
森田季節氏原作のファンタジー小説。小説家になろうで連載中。
森田氏がなろうで同時に連載しているスライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってましたと同じく基本はどこか現代日本に似たファンタジー世界が舞台のほのぼのとしたコメディだが、こちらは異世界転生物ではない。
また、森田氏の就職活動やサラリーマン時代の実体験を元にしており、就職活動事情やブラック企業、過労死問題などもたびたび出てきており、ファンタジー世界に置き換えた現代日本のサラリーマン事情を描いた作品と言える。
さらには、「スライム~」とは逆に性的描写が多く、各章のオチは主人公が女性キャラと「サキュバス的なことをした」等としめるのがお約束となっている(ただし、詳細な描写はボカされている)。
集英社のダッシュエックス文庫で書籍化されており、既刊4巻。イラストは47AgDragon(しるどら)氏。
出水高軌氏の作画で漫画版もマンガUP!、ニコニコ静画等で連載中。既刊2巻。
※漫画版では原作でボカされていた性的描写がある程度(場合によってはかなり際どいところまで)描かれており、連載時には際どい描写についてはいわゆる「黒海苔」で乳首や局部などを隠す処置がとられ、読者からは「黒(海苔)魔法」等と呼ばれた。単行本では黒海苔は全て外されている。
あらすじ
魔法学校を卒業間近の青年フランツは、成績が良いにも関わらず面接が苦手なことが災いし、白魔法での就職先が決まらずに無職のまま卒業の危機に陥っていた。
見かねた学生寮の職員リーザに勧められてダメ元で、「キモイ(「キツイ」ではない)・キタナイ・キケン」の3K業界と言われ、人気のない黒魔法の会社を受けることに。
しかし、その会社「ネクログラント黒魔法社」は社員が快適に働けるように、「キレイ・カイテキ・カイホウテキ」のNEW3Kをスローガンに職場環境を改善した超ホワイト企業だった。
さらに、フランツが試しに使い魔を召喚したところ、上級悪魔であるサキュバスのセルリアを召喚し、黒魔法の適性が高いことが判明する。
こうして、ネクログラント社に入社したフランツは、ケルベロス娘の社長ケルケルやセルリア達とともに、時には社会の荒波に立ち向かいながらも、楽しく社会人生活を送っていく。
登場人物
ネクログラント黒魔法社
- フランツ
物語の主人公で「王都国際魔法学校」出身の新米魔法使い。成績優秀だったがコミュ力が皆無だったため、就職活動では面接で30社以上連敗中だった。物語開始時点で18歳。
リーザの紹介でケルケルの面接を受け内定を獲得し、卒業後にネクログラント社に入社。精力的に働きながら様々な問題の解決に取り組む。
上級悪魔であるセルリアやメアリを召喚したりと黒魔法の素質が非常に高いのだが、後に先祖が優秀な黒魔法使いであることが判明している。
真面目な努力家で正義感も強い。様々な女性と「サキュバス的なこと」をしょっちゅうしているが、別に彼自身は好色という訳ではない。
※そもそも、この世界の黒魔法には性的な物が絡んだ儀式なども多い。
- セルリア
物語のメインヒロイン。ただし、他の女性キャラがメインの章も多いため、出番が少なめなこともある。
淫魔の名家「オルべイン家」出身のお嬢様サキュバス。ナイスバディに清楚な顔立ち。性的なことも含めて公私にわたり献身的にフランツを支える良妻賢母な人。ネクログラント社ではアルバイト扱い。
フランツに使い魔として召喚されたが、優しいフランツに本気で惚れており、「使い魔と主」というよりは「相思相愛の若いカップル」(漫画版ではフランツに一目ぼれしたかのように描写されている)。
サキュバスであるためフランツが半ば成り行きで他の女性と「サキュバス的なこと」をするのには寛容どころか歓迎している(曰く「ご主人様の『性長』はむしろアリ」)。ただし自分はフランツ一筋。
「露出の少ないサキュバスはサキュバスに非ず」という考えを持っており、どんなに寒くても厚着はしない主義。なお、上記イラストの服装は礼服であり、普段着は水着同然のより露出度が高いもの(メイン画像参照)。
後に「灰色魔法」という魔法をフランツが取得するための儀式で彼と結婚する。儀式上のことであるが上記の通り両想いであり、呼び方も「ご主人様」から「あなた」に変わる。
- メアリ
正式名称は『名状しがたき悪夢の祖』という伝説の悪魔で、メアリは愛称。フランツが半ば誤って召喚してしまった。外見は14歳くらいの少女で、一人称は「わらわ」だが、口調は普通のツンデレ娘。
実の兄に禁断の恋心を抱き、告白したところ兄が「このままではいけない」と自分のところを去って行ったという過去を抱えていた。
どこか兄の面影のあるフランツが気になっていたが、彼女もすぐに本気でフランツに惚れ、召喚時の契約終了後もフランツと同棲し、ネクログラント社に入社する。伝説の悪魔は伊達ではなく、天才揃いのネクログラント社でも最強の存在。
セルリアほど性には寛容ではなく、フランツが他の女性と「サキュバス的なこと」をするのに少しだけヤキモチを焼くことも。
本作の合法ロリ枠その2(その1はケルケル)。
- ケルケル
ネクログラント黒魔法社の社長。16,7歳くらいの小柄な犬耳少女に見えるがそれは仮の姿で、実年齢は5世紀のケルベロス。
真面目で社員の事を第一に考える経営者の鏡のような人。普段は温厚だが、ブラック企業などの理不尽には静かに怒ることも。
本作の合法ロリ枠その1。
- ファーフィスターニャ
長い黒髪の人間の女性。落ち着いた雰囲気‥‥に見えるがどこか変でマイペースな性格。
実はかなりの天才黒魔法使いで、編み物に魔方陣を組み込んだマジックアイテム作成が得意。
実年齢は70代だが、胸の大きさを生贄に黒魔法で若返っており、見た目は20代半ば。
貧乳キャラのはずなのだが、漫画版ではそれでも十分に大きい。本当に若かったときはどれほどだったのか‥‥。
- トトト
陽気で姉御肌なダークエルフの女性。普段は下着同然の露出度の高い服を好んで着る上に、家では裸で過ごす裸族。
ドラゴンスケルトンの「天翔号」でドラゴンスケルトン運輸を担当している。
元は天翔号で友人のエルフと共に走り屋「癒愚怒羅獅琉(ユグドラシル)」をしていたが、友人が事故死し、逃げるように故郷を去り、紆余曲折を経てケルケルに拾われたという過去を持つ。
- クルーニャ
そばかす顔の少女。魔法使いでない一般市民。
彼氏に騙されて一文無しになり、自殺しようとしたのをフランツが助けた。その後、フランツがケルケルに直談判し、ネクログラント社で住み込みのアルバイト(掃除担当)として働くことになった。
フランツたちに感謝しつつも、甘えてばかりではなく早く自立しようと就活もしているが、働き先がブラックバイトやブラック企業ばかりで、悲惨な目に会ってばかりの薄幸少女。
その他
- リーザ
魔法学園の食事担当(漫画版では寮母)。フランツより少しだけ年上で「リーザちゃん」と呼ばれる。
ケルケルとはカフェ友達で、就活に困っていたフランツに彼女を紹介する。
- ドルク
フランツの同級生で、田舎貴族の五男。厄介払いで魔法学校に入れられ、その反動で努力家の優等生。
卒業間際に黒魔法の才に目覚めた上にセルリアを使い魔にしたフランツに納得いかずに自身の使役するゴーレムと使い魔による決闘を挑むが、セルリアの触手魔法に完敗。
勝者への代価として、自分の所持している男爵位と領地である田舎の集落「ファントランド」をフランツに譲渡した。
漫画版では「フランツをライバル視している」という設定が追加されている。
- ホワホワ
ファントランドの沼地に住む種族「沼トロール」の少女。
見た目は若いが350歳。これでも一族では最年少で、唯一人間の言葉が話せる。ややカタコトで語尾に「がうがう」と付く。
村を訪れたフランツと出会い、住処の沼を守ってほしいと頼んでいる。
- リディア
セルリアの姉のサキュバス。性格は妹とは正反対でかなり軽くギャルっぽい。厳格な父親に反発しがちでこうなったらしい。父親曰く「土下座したら童貞を捨てさせてくれるサキュバス」として有名。ただ、セルリアの事は姉として心配しており、フランツとセルリアの仲を応援している。
余談だが、ニコニコ静画の漫画版で、「土下座したら~」の件が出た時、「土下座します」というコメントが大量発生したとか‥‥。
用語
- ネクログラント黒魔法社
ケルケルが社長をしている会社。王都の郊外にある古い元砦が会社(兼ケルケルの住居)。社員は十人ほどの中小企業だが、実力者ぞろいの少数精鋭。
「キレイ・カイテキ・カイホウテキ」のNEW3Kをスローガンにしており、初任給は平均の倍の銀貨40枚(劇中の描写から、銀貨1枚=1万円くらい?)。基本8時間労働。広くて一戸建てで家賃たったの銀貨1枚の社員寮完備など、超の付くホワイト企業。
主な仕事はインプやワイトを使っての沼の掃除やお墓や荒れ地の整備、上記のドラゴンスケルトン運輸等。
- 王都国際魔法学校
フランツやドルクの母校。プロの魔法使いを育てる教育機関。
我々の世界の大学に近いが、期間は18歳までの4年間。
なお、新卒者が就活に苦労するのも我々の大学に近く、フランツが苦戦していたところから物語は始まる。
- ファントランド
フランツがドルクから男爵位と共に譲渡された田舎の集落。戸数6、人口21人(15歳以下は1人)の超限界集落。他にも先住民である沼トロールが50人、村の沼で暮らしている。
唯一の特産品は「ドブロン」という濁り酒で、酒にうるさいメアリやトトトが認める絶品。
村おこしのための大型商業施設誘致の話が持ち上がっており、沼が埋め立てられそうになっていたが、フランツが沼トロールを守るために話を断り、代替案としてドブロンの増産、販売計画を企画。ファーフィスターニャの協力で増産体制が整い、沼トロールを雇うことで人材不足も解消されトロール側も外貨獲得の手段を確保。現在は販売が軌道に乗り出している。
なお、商業施設の件は、実は悪徳業者による詐欺まがいであることが判明し、業者は後に役人との癒着で逮捕されている。
外部リンク
若者の黒魔法離れが深刻ですが、就職してみたら待遇いいし、社長も使い魔もかわいくて最高です!