概要
コンクリートで舗装された道からも生えてくるほど、生命力が強い。
ある方曰く、「雑草という草はない。全ての草には名前がある。」という言葉がある。
また、『万葉集』では、萩という、人間が開発した所にまず生える植物を詠んだ歌が結構入っている。
アジアの東、アフリカの南の方は、喰える奴が無いのでこれを取る作業が農業の重要なウェイトを占めるが、地中海の回り、西アジア、ヨーロッパでは、「せりとかなずなとかぺんぺんぐさとかみたいな食える奴」しか生えないので、一緒にとっておかずにして食べる。
スウェーデンで、泥炭の中から発見された、一世紀ころの生贄らしいおっさんの死体を解剖したところ、おなかの中に、大麦、エンバク、アワの他、シロザ、ソバカズラ、ノハラツメクサ、ナズナ、エゾスズシロ、ヘラオオバコ、雑草としてのアブラナ、亜麻が出てきた。ので当時はそれらを食ってたと思われる。また、最近では窒素固定をするお豆さん系雑草をナースクロップと言って作物の脇に植える、栽培法がある。
人間の開発でダメになるやつが野草であるのに対し、・・・雑草は開発された人間の生息地の近所に生え、繁茂するという特徴がある。
農耕起源説として、原始のころ人間の住む処の近所、リン酸液と窒素の塊が排せ…「生産物と言おうよ(もやしもん)」が堆積とかした処へ、「我々の業界ではご褒美です」として繁茂した、これらの喰える系が取られてたんではなかろうかというのがある。また、穀物の一年草が栽培しやすく多年草は育てにくいので、「ホルディウム・バルボースム」という多年草の大麦の一種は、実が食えるし利用しやすいにも拘らず未だに雑草扱いで、echinochloa stagninaと呼ばれる多年草のヒエ(どでかい川に生える)は、マリ共和国の辺で、実が収穫されて粉粥みたいなの(ちょっと乳製品を入れる)にされ、稈(節があって中が空洞の茎。現地の言葉の一つソンガイ語で「kahli」)は、ちょっと甘いのでスイーツ(と、アルコール飲料)の材料として利用される他、よい飼料として注目され牧畜民が牛とかに食わすが、栽培されないどころか、穀物を収穫するのは漁師(荒川弘『百姓貴族』でそういう話あったよね、あっちは山菜だけど)である。
ゲーム「風来のシレンシリーズ」ではアイテムとして登場。特に効果はないはずれアイテム的存在だが変化の壺に入れたりすると普通に変化するので意外なところで役に立つことも。