概要
春の若菜の中で代表的な7種を選んだもの。
七草の節句(1月7日)に食べる節句料理である七草粥に使う、七種類の野菜のこと。
古歌に「芹なずな、御形はこべら仏の座、すずなすずしろ これぞ七草」と詠まれる。
秋の七草が観賞を目的としたものであるのに対し、春の七草では食用とされる植物が選ばれている。
七草がゆに使用する春の七草は以下の通り。
これらをみじん切りなどにし、お粥に混ぜて塩などで味付けして食する。非常にあっさりして、カロリーは控えめだが、人によっては青臭いと評されるなど、ある程度好き嫌いは分かれる食べ物ではある。初春の行事として振舞う神社などの施設もあり、それらはテレビなどで報じられることもある。
現在は時期になるとハウスで栽培されたものがパックに分けられてスーパーなどで販売さる。
自分で調達する場合
野菜とはいうがカブと大根、セリ以外は基本的に野草であり、そのほとんどが雑草として扱われている植物である。ゆえに、農薬や除草剤の危険があるため採取には注意が必要。
通常、日当たりのよい斜面などに生えている。ひとつの場所に全ての種類が生えているわけではないのであらかじめ春や夏に生えている場所を控えていくのもよいだろう。ただし、いくら越年草や多年草と言っても冬場に大きく成長するものではないし、ものによっては根だけが生きている状態で草だけ枯れている場合もあるため収集は意外と困難だったりする。
春の七草で仏の座と呼ばれているコオニタビラコ(キク科)と別種であり食用にされないホトケノザ(シソ科)を混同する場合が多いので注意が必要。セリよく似た猛毒のドクゼリを間違えるケースもあるためこちらは注意が特に必要。そのため、素人だけでの野草採取は絶対にやめたほうがよい。採取の際はきちんと熟練者に同行させることをオススメする。
「知らない野草、知らない植物は絶対に口にしない」
とは某野草大好き俳優の弁。
カブ、大根、セリは普通にスーパーなどで販売されている。ただし、カブと大根の場合使うのは通常食用とされる根の部分ではなく葉の部分である、販売されているカブと大根は葉の部分がほとんどカットされていることが多いため、ある意味一番調達が難しい材料だったりする。
ほかの七草
春の七草のほかに秋の七草もあるが、こちらは食用にするものではなく、お月見の供え物としての観賞用である。
関連タグ
新年 初春 風習 七草の節句 / 人日の節句 若菜摘み / 菜摘
フラワーナイトガール:七草をモチーフとした「七草乙女団」が存在する。