概要
地球より500年進んだ科学力を持つジュラル星からやってきた宇宙人。
名前の由来はおそらく合金属の「ジュラルミン」と思われる。
元々はジュラル星で平和に過ごしていたのだが、何らかの理由で滅亡の危機に瀕してしまい、移住できる惑星を探すために地球に目をつけ、征服して移民しようとしていた。
姿形は紫色の身体に単眼。伸縮自在の手足。そして胸部に謎のマークを持つ。
当然ながら雌雄は存在するようだ。
能力
最大の特徴として、人間に擬態できるという特殊能力を持ち、これで人間社会に潜り込んで偵察を行っている。
ジュラル星人の中にも擬態能力には差があり、3体揃ってようやく人間1人に擬態できるレベルから、熟練すれば頭部のみを人間にするという器用な擬態まで、多彩である。
また、変身すると鏡や双眼鏡、ファインダー等には映らないが、その理由は定かではない。
そのほか、目から殺傷力のある光線を出すことも可能で、人間を瞬時に焼き殺し、数名で囲んで撃てば同じジュラル星人も死ぬ。
また、彼らには喜怒哀楽程度の単純な感情しか持っていない。侵略にあたっては余計な感情というのは不要なのだろう。
しかし人間社会に長く馴染んだり、本来抹殺するべき研に助けられたことで「恩」や「情」に目覚め、侵略行為に疑念を抱く個体も出ているようだ。
戦闘能力
チャージマン研のアルファガンの一撃で死ぬという脆弱なイメージがあるが、少なくとも一般の人間よりは身体能力は上であり、拳銃の弾を喰らってもビクともしないが、鉄骨に潰されて死ぬなど、耐久性は定かではない。
麻酔や工場廃液で死んでいるため、化学物質には弱いのかもしれない。
攻撃手段は触手状の手足を使った格闘戦と、単眼や胸部のマークから放たれる光線である。
作戦能力
単体は(研に比べれば)そんなに強いとは言えないジュラル星人。その為常に作戦を立てて侵略を行っている。
事前に入念な準備を行っており、絶滅した蝶を保存して攻撃兵器として改良した事もあった。
また、意思が合えば人間(悪人など)と組む事もあったりする。但し一方的な思想を押しつける人間には制裁を行うようだ。
しかし、その作戦はやたらと回りくどい。
素直にやれば成功する作戦も、回りくどく行った為に研に露呈して全てがぶち壊しになる事が多い。
特に研を抹殺するための作戦はその傾向が強い。一例を挙げると…
- 不良に絡まれているお婆ちゃんに変装(勿論不良もジュラル星人である)
- 予定通り研に救出、お礼として喫茶店でジュースを奢るが、その中には睡眠薬を仕込む。
- 予定通りに眠った研を、南海の孤島まで拉致して、岩に縛りつけ鳥に食わせようとする。
普通ならジュースに睡眠薬ではなく致死性のある毒を入れれば事足りるのに、わざわざ眠らせて孤島まで連れて行く回りくどさである。
当然その後研にチャージングGOされて殲滅させられたのは言うまでもない。
他にも、研たちが搭乗する飛行機のチケットを買い占めたり、わざわざSAIBUのテーマパークを作るなど、無駄なところに力を入れすぎている節がある。通称劇団ジュラル。
それどころか、その回りくどい作戦が仇となり、放火魔が改心するきっかけになったり、仕事にまじめではない男性が真面目に働くようになるきっかけになってしまったりする。
挙句の果てには、自殺をしようとしていた男性に対して自殺を煽り、それが原因で自殺しようとした人間を助けてしまったりする。
それ以外にも、銀行強盗犯やハイジャックを撃退したり、虐待する義父や意地悪な継母を懲らしめる等、彼らの行動が(結果的に)人間を救うことは少なくない。
これらの素晴らしい行為をするジュラル星人は総じて「ジュラル聖人」と呼ばれているが、最後は研にぶち殺される。
……もうどっちが悪役なんだか。
また、海底油田に奇襲をかける際も死角から襲えばよいものを、わざわざ警備ロボットの正面に現れ警備ロボットの「ナニモノダ!(何者だ!)」という問いかけに対し、律儀に「ふっふっふ、ジュラル星人だ!」と答えてから襲撃し、それが原因となって駆けつけた別の警備ロボットの攻撃によって1体やられた上に警報まで発報させられてしまうなど、戦術を立案する能力も低いようである。
最終回でようやく物量による侵略を開始する辺り、科学力を過信し学習能力は薄いようである。
他にも聞こえるような声で作戦を立てるなど、警戒感も薄いようだ。
ジュラルの兵装
500年進んだ科学力を生かした兵装を有している。
ジュラルの円盤
ジュラル星人が登場する円盤。明らかに宇宙船のような類だが円盤である。
当たり前のようにスカイロッド搭乗の研によって撃ち落される。それどころか地球人の戦闘機にすら撃ち落される始末である。
その形状から「バトルドーム」と呼ばれている。
ちなみに、第52話「海底油田を爆破しろ!」に登場したバトルd…円盤のみ耐久力が高く、撃墜にアルファ光線が2発必要だった。が、この耐久力の高い機体はジュラルモンス同様なぜか量産されていない。
人の精神を狂わせる音波が収録されたレコード。
これで泉一家を狂わせようとしたが、ロボットの為平気だったバリカンによって阻止される。
レコードなのに可燃性であり、割れただけで炎上するという物騒な代物。
本編タイトルによると「殺人レコード」という名称だが、その後の研の「よくもこんなキチガイレコードを!」から上記の名称で通っている。
なお、この時に使用された曲はその後も本編で何回も使われている。
物質電送テレビ
ジュラル星人の500年進んだ科学力が分かる装置。
テレビ同士をつなげることにより、様々な物や人をテレビを介して送信する事ができる。
これを使って世界中の港湾施設を破壊しようと企んでいた。
送られた側のテレビから送った側のテレビへの移動もできるようにしてしまったために、逆に研に乗り込まれてしまい……あとはお察しください。
バリカンの旧友と名乗るロボット。しかし当のバリカンは知らないという。
それもその筈、泉家を抹殺するために送り込まれたジュラル星人の爆弾ロボットである。
「爆発は今夜七時だな?」「あぁ、研の家族は木端微塵さ」というジュラル星人の会話を盗み聞きされ、バリカンはジュラル星人によって捕まるも、テレパシー能力により研にその危機を伝えたため、研によって連れ出され海上に投下され事なきを得る。その後はお察しください。
なお、スカイロッドから爆発物を投げ捨てる事を「ボルガ式解決法」と呼ぶ。
ジュラル星人の科学力の粋を集めて造られた巨大ロボット。
二本のクローアームと目から放たれる光線が武器である。
また、耐久力にも優れており、スカイロッドのアルファ光線を2発受けても破壊されず、光線でスカイロッドにダメージを与え、方向制御装置を破壊するという健闘ぶり。
しかし、最後は弱点である目をアルファガンで撃たれて破壊される。
生産にコストが掛かるためか、その後の話には登場しなかったようだ。
ちなみに、ジュラルモンスを倒した後研が何事も無かったかのようにスカイロッドに乗って帰っていったのは秘密である。
大仏操縦機
ジュラル星人の500年進んだ科学力が分かる装置その2。
卓上型の操縦機から怪しげな光線を発し、大仏をまるで生きているかのように操作する装置。
大仏を操作することにより、エネルギー資源(の貯蔵所)を襲撃し、駆けつけたスカイロッドにゲンコツを食らわせるもののスカイロッドはくるくる回るだけで無傷だった。
しかも、怪しげな光線の到達距離が短いのか研に見つかってしまう。バトルd…円盤からの煙幕でスカイロッドの視界を遮り健闘するも大仏のゲンコツは避けられてしまい、操縦していたジュラル星人がスカイロッドを見失ったため、あとはお察しください。
通称「マッドグリーン作戦」として使用されたもの。
これを病院の食事に混ぜることで、生まれてくる赤ん坊を奇形にし、「ただのガラクタ」にしてしまうという、チャー研どころか、アニメの悪役の中でも屈指の非道な作戦ではないだろうか。
幸い研によって阻止はされたものの、本編を見る限り犠牲者はかなり出ていた模様である。
ちなみにこの廃液。ジュラル星人が受けると、ドロドロに溶けてしまう程のシロモノ。…無差別に掛けたり、水道に入れたほうが効果的なのではと思うが、わざわざ妊婦を狙うあたりジュラル星人の回りくどさを感じる。
なお、キッズステーションでは当然のようにこのエピソードはカットされている。
魔王(ジュラルの魔王)
ジュラル星人を束ねるボス。総じて姿形が一緒なジュラル星人とは違い、 一人だけ二つの目を持ち、青を基調としたまったく別の外見をしている。
ジュラル星人も研も尽く魔王と呼んでいるのだが、なぜ魔王なのかは誰も知らない。
なお、一般ジュラルと魔王の間を取り持つ中間管理職的なポジションのジュラル星人は一切確認されておらず、基本的には2階級だけの組織であるようである。
他のジュラル星人同様に人間に変身できるようで、ヒトミという少女になって研に接触した事がある。
失態を犯した部下には厳しく接することはあるが、基本は部下思いの上司であり、研の攻撃で基地が爆発するときには、部下を優先して避難させる人格者。
地球に隕石が接近してきた時は「侵略しようとしている地球が滅びては困る」という理由で、研と一時的に休戦し、共同作業で隕石を破壊した事もあった。
ジュラル星人がどんなに回りくどい作戦を立案しても決して却下しない寛大さを持ち、時に自らも星人と一緒に作戦に参加する積極性を持つ。部下からにも信頼されている。
しかし、研の脅威を報告して来た部下の意見を
「気にするな!人類とて必死だ、それぐらいはやるだろう!」
の一言で却下し放置する辺り、部下以上の回りくどさ、マヌケさも持ち合わせている事が窺い知れる。