「俺の息、甘酸っぱいよ~?」
CV:梅津秀行
データ
【身長】:一の目・209㎝→二の目・52.3m
【体重】:一の目・91㎏→二の目・228t
概要
木霊伝承のルーツとなったアヤカシで、樹木の様な、苦しむ人間の手の集まりの様な姿を持つ。その言葉通り、緑色の樹木で覆われているが、顔の周りにはオロオロと慌てふためく緑色の両手の意匠が見られ、更に胴体の真ん中には顔から下へと赤い髑髏が連なった外見である。両肩にもネックレスの様な注連縄の装飾が有るが、その両端も緑の手に支えられているのが特徴。
三途の川の泡から生まれたアヤカシであり、扇葉の様な刃が複数に付いた剣「枝又尖扇剣(えだまたせんせんけん)」で武装している。
毒の塊と言うべき体質を持ち、その能力は単純に全身から毒を吹き出しながら歩き回ると言う物。だがその毒の危険度は抜群に高く、吸った人間は高熱で苦しんだ後、数日で命を落としてしまうと言う恐ろしい猛毒である。
但し、この毒は嘗て舵木折神の力で浄化出来たと言う記録が残っている為、毒に対する手立てが全く無い訳では無い。
とは言え、本人は何時もボーッとして捉え所が無い性格をしており、毒を撒きながら当て所も無く徘徊する為、始末が悪い相手である事に変わりは無い。隙間を経て何処から現れるか分からず、出現すればその場に存在するだけで無差別に犠牲者を増やして行く姿は、まさしく生まれながらの外道と呼ぶに相応しい。
戦闘では上記の毒を撒き散らし、枝又尖扇剣を武器として振るう他、両目からも光弾を発射して来る。また、巨大戦では口から霧を吐いて来たが、この霧が有毒なのかは不明。
劇中での活躍
現世に現れると同時に人々を毒に侵して苦しめて行く。やがて、舵木折神を捕獲する為に別行動中のブルーを除くシンケンジャーが駆け付けた為に交戦となるが、「俺の血、酸っぱいよ~?」と言って4人に自身の毒を吸わせる。これによってレッド達は変身が解けて、毒で苦しみ出してしまうが、その様子を見て満足したヤミオロロは暢気に「俺の足、臭いよ~」と言って撤退した。
その後、再び街へ繰り出すと、逃げ遅れた母子に対して「俺のヨダレ渋いよ~、飲む~?」と日曜の朝からアレな発言をして迫ると、其処へ毒に侵された身体を押してレッドが母子を毒から庇う。ヤミオロロの毒を二度も喰らいながらも、「一度吸えば、二度も三度も一緒だな」と気丈に振る舞うレッドだが、それでも毒で苦しい事に変わりは無く、ヤミオロロは遅れて駆け付けた3人共々纏めて圧倒。そのまま止めを刺そうとすると、其処へ小松と言う人物の助力によって舵木折神の捕獲に成功したブルーが駆け付け、毒を浄化した事で形勢が逆転する。
毒が全快した上に5人揃ったシンケンジャーの前に為す術も無く、ブルーの水流の舞に怯んだ所へ、烈火大斬刀・大筒モードに舵木ディスクをメインにセットして放つ舵木五輪弾を受け倒された。
その直後、二の目となって巨大化すると、シンケンオーに対して口から霧を吐いて応戦。敵の視界を奪って善戦するも、ブルーが舵木ディスクから召喚した舵木折神の攻撃に怯み、更にシンケンオーが舵木折神を侍武装したカジキシンケンオーに圧倒され、最期は舵木一刀両断を受け爆散した。
余談
モチーフは杉と手と髑髏。名前の由来は毒だけに病み+オロオロ。
『木霊』と言う数百年の年を経た樹木が意志と霊力を持った妖怪の伝承は、ヤミオロロの見た目と歩き回る姿がそのルーツだと思われている。
『百化繚乱[下之巻]』にて、デザインを担当した篠原保氏は「『病原体を撒き散らす』という事で杉(=花粉症)をモチーフにし、『死』をイメージさせる為に髑髏も取り入れた」らしい。
声を演じた梅津氏は『激走戦隊カーレンジャー』にてNNネレンコ役で出演していたが、こちらも第7話で登場した怪人であり、尚且つブルー以外を戦闘不能に陥れている。
関連項目
ドクロボウ:同じく髑髏がモチーフのアヤカシ。