概要
(画像左上の木の皮のような怪人。)
『仮面ライダー響鬼』四十之巻「迫るオロチ」、四十四之巻「秘める禁断」に登場。
童子と姫の育成を必要とせず、出現条件および生息環境の一切合切が全く謎に包まれた魔化魍。その名の通りモチーフ妖怪は木霊。
身の丈は7尺5寸(約2.27m)、目方は42貫(約:157.5kg)である事が判明しているが、これは後述の傀儡のサイズである。
“オロチ現象”と呼ばれるカタストロフ(滅びの現象)の前触れとして言い伝えられ恐れられており、それ故に本来は音撃戦士たちと敵対する立場である筈の洋館の男女たちからも忌み嫌われ警戒されている存在。
本体であるコダマは巨大な樹木の姿をしており、不特定域に“コダマの森”と呼ばれる特殊空間を何もない場所に作り出す。そして森に迷い込んできた人間を捕え、人型の傀儡を使って襲い掛かる。恐ろしい事に自然の多い場所だけでなく、開けた場所があれば市街地にすら平気で出現する。そもそも普通の森とは見分けが付かない森にも出現するのだからタチが悪い事この上ない。
この傀儡は木の葉を樹液で固めたような二本の大剣を武器としており、更に音撃戦士たちが束になっても優位に立つほどの高い戦闘能力を秘めている上に仮面ライダー装甲響鬼の「音撃刃 鬼神覚声」も簡単に弾き返す程の防御力を兼ね備えたヨブコに並ぶ数少ない劇中屈指の強敵の1人でもある。 ちなみに傀儡は本体が倒されても独立して行動できるような描写があるが、詳細は不明(参考として2013年刊行の「THE 仮面ライダーSUMMER」では、「大きな樹木は弱点だが、あくまで本体は人型の方」と紹介されている)。
また、“コダマの森”はコダマの体内ともいえる空間でもあり、森の木や蔦を自在に操って対象を絡め取り、その命を奪うことも可能。この空間では笑い声が鳴り響いており、緑色に発光する目が木々に浮かび上がるという怪奇現象が見られる。
上記に示したように音撃戦士たちが束になっても敵わない程の強敵だが、本体が傷つくと大幅に弱体化してしまうという最大の弱点(といっても本体を見つけること自体が困難なのだが)を持っており、森へとやって来た安達明日夢達が偶然本体を見つけ、仮面ライダー轟鬼が取り落とした烈雷を2人に突き刺された事で弱体化。
最後は明日夢たちの元へと駆けつけた仮面ライダー響鬼のフルパワーで放った「音撃刃 鬼神覚声」を受け粉々に粉砕され、残された傀儡も轟鬼のキックから繋げられた仮面ライダー威吹鬼の「音撃射 疾風一閃」を受け倒された。
その後の活躍
四十四之巻「秘める禁断」で“コダマの森”で大量発生した魔化魍軍団の一員として、映画『仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010』で傀儡のコダマが登場している(おそらくサラセニアンのポジション)。
余談
本体が全く怪人らしい姿をしていない珍しい怪人だが、魔化魍は元々天然自然から誕生したという魔化魍のルーツを再確認できる貴重な存在でもある。